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創造魔法と明るい街

「舵を取れ!!自動操作(オートモービル)を解除しろ!!野郎共!!これから俺たちゃ天空都市にあるお宝を強奪しに行くぞ!!」


その声はどこかカリスマ性を感じさせ、聞くものの心を引き寄せる()()がこもっている。


「さぁ!!俺達の夢の為に周りを蹴落としてやろうじゃねえか!!」

「おおおぉぉぉ!!」


白く立派な髭を生やし、頭には頭骨に剣が交差して刺さっているマークの付いた帽子をかぶった男が声を上げると他の船に乗るメンバー達も怒号のような声を上げる。


その声を合図に空を飛ぶ船は進路を変え天空都市へと向かっていく。



〜〜〜



あの状況に陥ってから体感で二時間、今なおフィル(露出狂)に抱きつかれファルは横にそらされた顔を俺の前にまた持ってきていた。


しかし、俺はただこの状況のままでいた訳では無い。


俺はこの前の図書館で学んだ創造魔法という物を試し俺と同じサイズの人形を作り出そうと試行錯誤していた。


後もう少し、最後に内部に綿を作り出せば…………良し、完成!


人形が完成すると時の無視を発動させ俺のいた場所に人形をセットし静かに外へ出て行く。


「お、ルアン随分と早い目覚めだな」

「お、おうそうだな」


身体が少しビクッと動いたがそれを悟られぬようにポーカーフェイスで対応する。


「ところでお前こんな早くにどこ行くつもりなんだ?」

「あぁ、俺はこれから知識を増やす為に図書館(ユートピア)に行ってくる」

「ゆーとぴあ?なんだそれ?まぁいい、遅くても晩飯までには帰ってこいよ。作った飯が無駄になる」

「おう、晩飯までには帰る」


俺はそう言うといつものように跳躍し屋根を伝い、早朝にも関わらず賑やかに活気のある街お見下ろしながら図書館まで一直線に移動していく。


この街のように世界が明るく人や動物、なんなら悪魔もドラゴンも天使達皆が笑って過ごせるようになればいいのにな。


俺はそう思いながら目的地まで一直線に進んでいく。

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