堕天使は一日1時間
話をしよう。これは昨日、いや、今日の出来事かな。
俺は夢を見ていた、それは人好きのドジ堕天使と話している夢だ。
そこで俺は世界を救えと言われた。単なる夢かと思っていた。
その名前を聞くまでは━━━━━━━━━━━━━
「また会いましたね青き……ルアンさん♪私です、ルシファーですよっ♪降りてきました♪」
「相変わらずテンション高いな……てか、夢オチじゃないんかい!」
テンションの異様に高い堕天使に俺がツッコミを入れると
「夢じゃないですよ?ガチです、リアルです。これから世界を救うお手伝いをします」
冷静な言葉が返っていた。
「マジか、本当に世界を救わないとダメなのか……」
「駄目です!私はその為にここに呼んだのですから」
「………おーまーえーかー!!」
俺は目の前の堕天使のこめかみに手を当てるとグリグリを始める。
「痛い痛い痛い!頭グリグリしないでください!ごめんなさいごめんなさいごめんなさーーい!」
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「酷いです、謝ってるのに……」
「いきなり異世界に放り込むのがいけない。異世界に送る前にあの話をしてくれればいいものを」
ルシファーはその言葉に肩を竦める
『んむうぅぅ!!あの人は誰ですか!ルアンさんと妙に仲が良いみたいですが!』
『あぁ、あのお馬鹿はルシファー、この世界を俺に救わせるために呼んだ張本人』
『お馬鹿とは何ですか?!』
『お前この会話に入れんのかよ!』
『当たり前です!私は堕天使ルシファーちゃんですからね。後、お馬鹿じゃないです!』
そう言うとルシファーはふふんと鼻を鳴らすと控えめにある胸を張ってこちらを見てくる。
あぁ、これはアレだファフニールは天然だけど、ルシファーの場合お転婆でドジな堕天使だわ。
『ハァ、それじゃぁこれから昨日見れなかった能力を詳しく見てくる』
『それなら何時でも見れますよ?』
『『へぇ?!』』
『私の能力でどんなものでもステータスとか見れますよ?』『シファー、でかした』
『シファー?』
『ルシファーだとこの世界だと目立つからシファーで』
『変わらない気がしますが、了解ですこれからシファーと名乗ります♪』
俺がそう言うとシファーは見るからに上機嫌になって
『じゃあ早速だけどステータスを見せてくれないか?』
「やったー少し容易だけど名前を付けてもらっちゃった!」
『あれぇ?シファーさーん?』
「まさか名前を付けて貰えるなんて」
あ、ダメだなこりゃ、聞いとらんで
「嬉しいなーやったね♪」
「すぅっ━━━シファー!!」
「ひゃっひゃいぃぃ!」
俺が耳元で少し大きな声を出すとシファーはビクッと跳ね上がり返事をする。
「驚かして悪いけど俺のステータスを見してくれる?」
「ご、ごほん、わかりました」
ルアン[バーサーカー]
Hp70/70 Mp55/55
腕力152 守備力 73
魔力253 俊敏性214
器用45 運 6
パッシブスキル
邪竜の加護Lv3
堕天使との約束Lv1
スルースキル
潜む者Lv6
時の無視Lv4
欺く気配Lv4
ノーマルスキル
幻影魔術Lv4
魔術の真理Lv1
なんかおかしない?完璧に増えとるよね?
魔術の真理ってなんだ?
魔術の真理
実際に見た魔法を即座に使える
魔法を掛け合わせ新たな魔法を作ることも可能
魔法の詠唱を短縮する、相手の使おうとしている魔法が分かる
第3のチートやな。
『こういう加護系って仲良くなると貰えるものなの?』
『加護が貰える条件は全部で3つ。1つ、貴方のように異族から好かれる人であること。2つ、相手が力を分け与えてもいいと思える者であること。3つ、その力にふさわしい人であること。
これが加護などを貰える条件です』
みんなと仲良しになれば強くなれるんだねやったね!
『条件がそんなもんだったら加護を貰うの簡単ジャマイカ?』
『最後のジャマイカに関してはわけがわかりませんが、加護を貰えるのはこの世界にあなたぐらいですよ?』
『サラッと言ってるけど俺ってそんなに人外に好かれるの?』
『あ、あのっ』
『えぇ、好かれますよかなり』
『ちょっと………』
〔向こうでは無視されていたのに…〕
『私も会話に入れてください!!』
おっと、天然ドラゴンがお怒りだ。
『じゃあこれからどうするか決めるか』
『私は一日1時が活動限界なのでそろそろ失礼します』
あ、行っちゃった。一日1時間とかゲームかな?
『ルアンさん、そろそろお腹が減りました』
『じゃあ朝飯食いに行くか!』




