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傲慢 堕天使

眠りについた俺は何故か真っ白の部屋に立っていた。


その部屋はただ白く、何も無い。


唯一あるのは玉座とそれに座っている一人の人影だけだ。


その人影をよく見ると控えめに輝く金髪の三つ編みに吸い込まれそうになるような金色の瞳をもつ羽根の生えている。


白い玉座に座ってるその人影は俺の方を見ると口を開く。


『よく来ましたね青木勇也。あなたはこの世界に来た理由を知っていましゅ……知っていますか? 』


おい、この人噛んだよな!今噛んだよな!無かった事にしようとしてなかったか!?


『そんな事は無いです』


あ……(察し)なんか、すいませんでした。


『やめてくださいそう言われる方がダメージ入ります』


なんでこの前の俺と同じ事を言ってんだ?


『いちいち突っ込まないでください!』


天使(仮)はその白く透き通った頬を赤く染め、恥ずかしそうに叫ぶ。


それにしてもこの世界にはこういうドジっぽい人━━と言うか人外━━が多いのか?


『ドジじゃないです!こういうの初めてなんですよぅ……うぅぅ………』


俺の言葉に天使(仮)がどんどん涙目になっていき声も震えてきた。


あぁ!待って待って!ごめんごめんごめん!泣かないで!!


『グスッ酷いです、せっかく頑張ったのに…』


よしよし、頑張った頑張った。はぁ、ファル見たいな子だな……


『そうでした!そのドラゴンの事で呼び出しました!あなたはあのドラゴンと仲が良いですよね?そこで、あのドラゴンとこの世界を救ってくらひゃ……くだ…さ………い』


はいはいもうツッコミません……ん?おい、今なんて?


『ドラゴンと仲が良いですよね?』


いや、その後の


『世界を救ってください』


キキマチガイデスヨネ、ナニカキコエタキガシマシタガ、ドユコトデスカ?世界スクウ?ファルト?ホワイ?


『今この世界は魔、神、人、竜の四勢力で戦っています。あなたをギルドに誘った人は、あなたがドラゴンと仲良くなったと聞いた時心ではかなり内心驚いていましたよ?』


ゴリラさん……あの顔は驚いた顔なのか……マジのゴリラ見たいな顔してたな…


『あなたにはこの四勢力のうち、人とドラゴンの勢力を合併させ、この戦いに終止符を打って貰います』


ウェイト!待って!ストップ!モブキャラにやらす仕事じゃないですよ!


『今あなたは物語の主人公的な位置にいますよ?』


嘘だろ、知らない世界に連れてこられていきなり世界を救って欲しいとか…アホか!!

こんなのに頼むくらいなら他の勇敢なやつとかいるだろ!

なんで寄りにもよってこんななんの取り柄もない存在感の無い奴にしたんだよ!


『これは運命です、決定事項です。言っておきますが主人公補正とかないですからね?無茶したら死にますよ?』


はい出ました運命さん。便利な言葉ですねーそう言えば何でも運命になるんですからねーふざけんなド畜生。

主人公なのにヤムチャしたら死ぬって、俺が死んだらこの世界終わるの?


『はい。終わります。いや主人公が無茶をしても死なないとかどういう理屈ですか……』


マジですか。ていうかその羽根、君って天使じゃないの?天使って神の下僕だよね?


『私は残酷な神の命令に逆らった堕天使なので、どこにも属してないですよ?』


堕天使なのかー凄いなー(棒)


『私は人間が好きですからねっ』


堕天使の女の子が器用にウィンクする。


てか今頃だが名前は?


『私の名前はルシファーです♪』


あぁ、ただの傲慢か…


『えぇ私は傲慢ですよ?神は魔族とドラゴン族、更に人族をこの世界から消し去る命令を出されたのに人が好きだから命令を背いたんですよ?』


素直に受け取るのね………この子はいい子か、ならいい。

この世界を救ってあげますとも!こんなにいい子がいる世界を壊させる理由にはいかないしね。


『そんな理由で良いんですか…優しいんですね。やっぱりこの人を選んで正解でした………では、また会いましょう』


また会うってどうい━━━━━━





目が覚めると目の前にはルシファーの様な少女が俺に跨っていた。

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