神様降臨
遅れましたすみません
アス達を迎えにいくことになった俺は先程の裏路地を迷っていた。
「おかしい、この道のはずなんだが……」
さっき来た道を戻ってきたはずなのだが進めば進むほどに道が複雑になり霧まで出てきている。
「おやおや、前に聞いたことのある声だと思ったら図書館の子じゃないですか」
その声とそのワードでこの声の主が誰なのかは予測することが容易にできた。
「その声は図書館で会ったお姉さんですか」
「あったりーよく分かりましたね」
その言葉と同時に霧に隠れて見えなかった姿がゆっくりと現れてくる。
しかし、その姿は図書館で見た姿とは違い何処か神々し差を感じさせる装いに瞳には赤い紋章が入っている。
「驚きました?実は私神様でして」
「は?………神って……?!」
俺の反応を見て少しニヤッとした女神(仮)が口を開け
「ねぇ、ルアンさん?少しゲームをしましょう。これからあなたに度々試練として私の配下を送ります「おいおい、待て待て!」その配下に十二回勝ったのなら人間を滅ぼすのをやめます。もし負けてあなたが死んだら……わかりますよね?」
爆弾発言をする。
「ま、待ってくれ。何で俺なんだ?それと人間を滅ぼす理由はなんなんだ?」
「まずあなたが選ばれた理由は簡単です、私が気に入ったからです。そして、人間を滅ぼす理由ですが、悪魔以上に汚いからです」
「人が汚いのは認める」
「あら、否定しないのですね?」
「正直に言おう、人間って世界の産業廃棄物何じゃないかって思う」
その言葉を聞いた女神(仮)は驚きを表に表すことは無かったが眉がピクリと動く。
「では何故人間を助けるのですか?」
「可愛い娘のお願いだから、知ってるか?人間って欲でしか動かないんだぜ?」
「ふっ…ふふふ、あなたはすごく変わった人ですね」
「よく言われるよ」
「では、あなたに十二の試練を与えます。それを見事に達成したのなら愚かな人間を滅ぼすのをやめましょう」
「どんとこいってんだ!」
俺は口の端を吊り上げ不敵に笑うと高揚感を抑え冷静になる。
「では、これより第一の試練を与えます!」
その澄んだ声が響くと霧が晴れそこから不気味な焼け焦げた人形のような何かが姿を現す。
さて、処刑しましょうか!




