いざ次の街へ
「全ての国民を守って下さった冒険者の方々に追加報酬で金貨三枚ずつお渡しします」
依頼主の言葉に広間中の冒険者達が喜びの声をあげる。
「次にこの戦いに勝利をもたらしたルアン殿に金貨三百枚を贈て━「ちょっと待て!」
依頼主の声を遮るように冒険者の男が叫ぶ。
「そ、そいつは悪魔だ!お、俺は見たんだ!そいつから羽根や角が生えてきたところを!」
「俺もだ!」
「私もよ!」
男の言葉を聞いた冒険者達はどんどんと自分も見ただの悪魔だのと叫び始める。
「静まれ!貴君らも知っているであろう!彼は適切な判断で我々を勝利へと導いてくれた事を!」
「それが罠じゃないって証拠はあるのか!」
………これだから他人の事を好きにはなれない。
ため息を一つ吐くと羽根と角を生やし冒険者達の前へと歩いていく、すると悲鳴やらなんやらが聞こえてくる。
「お前らの言う通り俺は悪魔だ、お「や、やっぱりな!」煩い、てめぇは人の話もろくに聞けないのか?」
邪魔をしてきた男に殺気を当て黙らせると話しを続ける。
「俺は悪魔であり人間であり竜でもある、故に俺はどこにも付かない、誰が死のうが構わない。俺は守りたいものだけを守るだけだ。」
俺はそう言うと金貨を受け取り空へと飛び立つ。
宿屋へ降りるとケトとイガラシを呼び出し街を出る準備をさせ、ローブを深く被りファルとアスを迎えに行く。
「ルアむぐぅ?!」
「ここの街を出るぞ、早くしろ」
「もうすこしおもしろいものさがしたかった」
「次の街まで我慢な」
「はーい」
「あ、あの、私は……」
「一緒に行くぞ」
「は、はい!」
宿屋へ戻るとケトとイガラシをつれ街を出る。
エル?知らない子ですね、この街のお偉いさんとかなんにも知らないですし。
外へ出るとフィルがいつでも行けるとスタンバっている。
「ファル、フィル二人ともよろしくな!」
「はい!」
「グォオ!」
さて、次はどんな街に行けるのか楽しみだ。
打ち切りの終わりっぽいですがご安心をまだ続きますよ




