一人で背負わないで。
『次はねぇ~…映画館!!』
『おっいいねぇ。何観たいの??』
『ソラニン見たい!結構前から思ってたの』
『そうなんだ(笑)シネマ2でいいのかな?』
『うん!』
ソラニンは広告を見てすぐに〝見たい!〟と思った。
それと、やっぱり1人で行くのは嫌だったからっていうのも
今までいけなかった理由になる。
『バンドかぁ…。俺、でもこれでも昔はピアノやってたんだよ?笑』
『そうなんだ!今もできるの??』
『…できない(笑)』
『…そうなんだ(笑)』
私、何気にピアノ上手いんだけど、ここでは言わないことにした。
ソラニン。
目線は彼女から。
付き合っていた彼氏はバンドをやっていたが、
ある日交通事故で亡くなってしまう。
彼女は一度は絶望の闇に包み込まれたが、
他のメンバーに励まされて彼氏の代わりにギターボーカリストとして入る。
そしてこの『ソラニン』という曲を完成させ、そして大ヒットする。
…というのが大まかな流れかな。
この曲、大好き。
映画を観ている間、ずっと興奮していた。
すぐ隣には、私の彼氏。
篠塚くんも、じっとスクリーンを見つめていた。
でも、その横顔を見ていたら気付かれてしまった。
『何じっとみてるの??』
『なんでもないっ。ほら、私語は禁止』
『…はいはい』
一応、車椅子の私とその保護者という名目の篠塚くんは
個室を使わせてもらえた。ありがとうございます。
だから、周りを意識しなくて済んだ。
それも、映画をこれまで以上に楽しめた理由の1つかもしれない。
交通事故のところは本気で泣けた。
篠塚くんは…
確認できなかった(笑)
…泣くときってどうやって泣くんだろう…
声をあげて泣くのかなぁ??
それとも押し殺す方??
…よし、今度こそは確認するぞっ(笑)
とまぁしょうもない決意をした。
いいのいいの。
篠塚くんのことは全部知りたいんだから。
前回から何も書く事はありません。笑
幸せな、由実にとっての理想のデートをこなしています。
由実、幸せそうです。