26年7月1日から「日本で中国をディスる」と中国に上陸できなくなる可能性
筆者:
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回は26年7月1日から中国で施行される「民族団結進歩促進法」では、中国当局が「民族団結を妨げる」と判断した行為を行った場合、刑事責任を問えるとしています。
これは外国人が外国で発信したSNSでも該当するのではないか? とも言われ、日頃から中国批判をしている人は大きく警戒する必要があるという事について語っていこうと思います。
質問者:
これまでも中国政府や習主席を批判した場合に逮捕されたり、何か意味が分からないまま逮捕されたケースと言うのがあったと思うんですけど、それらとはどう違うんですか?
筆者:
とても良い質問です。かねてから政権直接批判はタブーとされ2020年、香港国家安全維持法が施行されたときより国家安全を理由に、ビジネスの周辺にある情報、言論、人の移動、企業の判断にまで介入し得ること如実に示し始めました。
香港に適用された国家安全の論理は、企業活動、情報管理、人材配置、言論対応、サプライチェーン判断にまで影響し始めたとまで言われています。
このようにこれまでも「中国政府批判」で逮捕される可能性があったのですが、2026年7月1日に施行される「民族団結進歩促進法」(以下、民族団結法)は、
「中国政府のナラティブ(物語)に反する者」
も逮捕できるようになるという事を意味しているのだと思います。
具体的に中国はどういうナラティブの内容を主張しているのかと言いますと、
・中国は第二次大戦を連合国側として勝利に導き、現在の戦後国際秩序を創設・維持する責任を持っている。
※本来は中華民国が戦勝国であり中華人民共和国は戦勝国として勝利に導いてはいません。
・台湾統一を「歴史的必然」とし、いかなる外部の干渉も許さない国家主権の問題として扱っています。
※台湾は一度も中華人民共和国として占領した時期はありません。ただし、台湾も日本とアメリカを含む多くの国が国家として承認されていないために「どこにも正式には帰属していない地域」と言えます。
が主要なものです。
また、日本に直接関係することであれば尖閣諸島が中国領土であったり、沖縄は日本のものでは無く、独立国とするべき(そしてその後には中国が間接統治をする)と言う主張も「中国ナラティブ」として含まれてくると思います。
質問者:
なるほど……これまでは習主席についての批判が逮捕される要因でしたが、
さらに拡大していくという事ですか……。
筆者:
隣国なのでやむを得ないところではありますね。どこの国も隣国とは関係が悪いところがほとんどですけどね。
ここで注目しておきたいことは、この記事https://www.asahi.com/articles/ASV6V4PV3V6VUHBI00ZM.html にあるような「域外適用」の可能性についてです。
つまり、日本で日本人がSNSで「中国ナラティブに反する発信」をして中国に上陸した場合にもしかしたら逮捕されるかもしれないのです。
※実際に中国がどう対応するかは不明ですが、「可能性」としてはあり得るという事です。
質問者:
え! それは怖いですね……。日本にも中国の「派出所」と呼ばれるものもあるそうじゃないですか? そうなると、日本で中国の方に逮捕されてしまう可能性と言うのもあり得るんでしょうか……?
※この記事にあるように派出所の関係者が逮捕されていますが完全には解体されていないようです。
https://www.fnn.jp/articles/-/663091?display=full
筆者:
「日本国内で日本人がSNS投稿をしただけで、日本にいるまま中国当局に直接逮捕される」ということは、主権や警察権の壁があるため現実的には不可能でしょう。
中国政府が中国人に対して「間接的警察権」を行使できているのも「家族が中国にいる」から脅せているのであって、脅す要素が中国に無ければ特に気にする必要は無いでしょう。
◇そうは言っても「派出所」は即刻、閉鎖するべき
質問者:
筆者:
ただ、中国がスパイ・諜報活動を続けていることは間違いないでしょう。
このような時のためにスパイ防止法が必要だと思うのですが、果たして本当に検挙してくれるかどうかは不明です。
”日本人をスパイ認定”するために活用しかねないという事です。
話を戻しますが、「派出所」は「中国上陸の際にすかさず逮捕」のための本人確認のための裏付けデータなどを確保するためにも動くに違いありません。
最大で50か国以上に「派出所」があったとされていますが
アメリカ、イギリス、オランダ、アイルランド、チェコ、ドイツなどの各国では閉鎖命令を出しており、不審な動きを排除しようと努めています。 https://x.gd/PNtE1
質問者:
日本はこういう時にスパイ防止法が無いことを理由に動けないという事ですか……。
筆者:
法律が仮にあっても実際に動いてくれるかは別問題で、政権内のスパイや派出所スパイを捕まえられなかったら何の意味もないですけどね(笑)。
◇渡航予定がある人は「反中国ナラティブ投稿」を削除するべき
質問者:
ところで、中国に渡航される方は過去の「反中国ナラティブ投稿」については削除するべきなんでしょうか?
以前のお話では「デジタルタトゥー」によって削除しても無駄と言うお話だったんですけど……。
筆者:
まぁ、中国政府のマンパワーと技術があれば超本気で調べれば消しても分かっちゃうでしょうね。
ただ、よっぽどのインフルエンサーや有名人でもない限りはイチイチ遡ったりはしないと思います。
人員やリソースも有限だと思うので、法制度が出来た以降にしか適用しないはずです。ですから渡航前に投稿を消すことには意義があるのかなと思います。
もっとも、以前に「反中国ナラティブ投稿」で大きくバズってしまった場合などにはすでに「マーク」されていたという事もあるかもしれません。
そのために100%盤石と言うことは無いと思うので「最低限の対策」という事をご承知いただければと思います。
質問者:
確かに中国は長年かけて「リスト化」している可能性はありますからね……。
しかし、日本での投稿で本当のことを主張したいのに配慮しなくてはいけないだなんて息苦しいですね……。
筆者:
僕は個人事業主なので転勤を命じられる可能性がゼロなので正直言って中国批判を無限にしても安泰ですが、大企業に所属して日頃から中国批判している方は気が気でないかもしれませんね。
中国のこれまでの実績を鑑みて「自ら言論統制するようになる」と言うのが一番の狙いなのかなとも思いますね。
もっとも、「中国ナラティブ」はもちろん問題ですが日本政府側も「国民に対してナラティブ」を作り上げているという事を忘れてはいけません。
どうして国民に対して政府が情報工作をするのかと言いますと、自らに対して利益誘導をしたり、政治献金を受け取っていることを”洗脳”することで、自らの正当性を担保する理由付けになるからです。
これらの「政府側ナラティブ」によって「正当な批判」すらも阻却する力を持つようになります。これを見分けなくてはいけないと考えます。
※詳しくはこちらへどうぞ https://ncode.syosetu.com/n9162lx/2/
質問者:
各地から情報戦を仕掛けてくるのに対して見極める目を持つことが大事だという事でしたね……。
筆者:
客観的な情報とデータに基づいて個別の案件ごとに検討していくべきだと考えます。
例えば「共産党が言ったから全部悪い!」とか「高市さんなら大丈夫!」みたいな属性に紐づけた評価と言うのは一番物事を見誤る要因だと思っています。
ほとんどは賛同できない共産党であったとしても緊急事態条項反対については賛同できたりすることはありますからね。
高市総理についても「積極財政」と言う方向性は合っていますがその内容が「法人減税」だったりすることが問題だという事です。
しかし、メディアでは非常に偏ったものの見方をさせてくるので、僕なりの政治と経済の分析で良ければこれからもやっていきますのでよろしければご覧ください。




