第三十四話
あれ? 朝は三位になって喜んでいたのに、四位になってしまいました……(´・ω・`)しょぼん
いや、いや! 四位でも凄いです! 皆さん、応援ありがとうございます!
直美たちが戦艦一の下から抜け出した、その時、戦艦レッド・レクイエムと軽巡ブラッディ・ローレライ、駆逐艦デス・ホーネットが帝国艦隊の左舷側から襲撃を開始した。それは、直美たちが帝国艦隊の右舷側から脱出するのに対しては反対側となるが、こちらも三つの艦体が固まって駆逐艦二と三、さらには、その先に居る戦艦三を攻撃対象として一斉射撃を開始した。
しかし、帝国艦隊もやられっぱなしでは無い。“鋼の獅子”と言う名の真骨頂が現れて来たのだ。戦艦一は大ダメージを受けていたが、残りの戦艦三隻が反撃に出て来た。
機動性能の高い直美たちではなく、動きの遅い戦艦レッド・レクイエムが含まれるジェンガ―たちに向かって駆逐艦一から三までの三隻。そこに主戦力として重巡一、二、さらにその後ろに火力のある戦艦二と三を抑えにした分隊を形成して突っ込んでいった。
重巡二隻と戦艦二隻の大火力と強い防御力を使って制圧射撃を加えてくる。
乱戦から、帝国艦隊は立ち直ろうとしていたのだ。
再び帝国軍の足並みを崩そうと、デス・ホーネットが果敢に攻めて行くが、駆逐艦三隻によって翻弄され、機動が甘くなった途端、後ろに控えていた重巡二隻の一斉射撃を受けてしまった。
デス・ホーネットの防御シールドは、一瞬で飽和し、砲撃が艦体にまで届いてしまった。
ズゥゥン!
デス・ホーネットが火の玉となって爆散していく。髭面のカーシリスはデス・ホーネットと運命を共にした。
戦艦一の陰から抜け出したグリムリーパーの艦内にデス・ホーネットの状況が届いた。
「あ! デス・ホーネットが……艦長、カーシリスさんのデス・ホーネットがレーダーから消えました撃沈されたようです」
監視レーダーを見ていたシノには、デス・ホーネットがレーダーから消えたことが分かった。それは撃沈されたという事も。
「そうか……分かった…………敵はまだ多い。駆逐艦八に止めを刺して、そのまま無傷の戦艦四に攻撃を加える。敵が二つの別れている今がチャンスだよ」
直美は具体的な目標を言うことで艦内の雰囲気が沈み込んでしまうのを抑えようと思た。
レッド・レクイエ達に向かった艦隊は衡軛の陣形を整えつつある。これは防御に適した陣形ではあるが、重巡二隻と戦艦二隻が脅威だ。いつ攻撃に転じても十分やれる戦力を有している。
一方、グリムリーパーに相対している艦隊は直美によって、かき乱されたばかりで陣形を整えられていない。直美たちは再び長蛇の陣のまま、駆逐艦八に襲い掛かった。
「防御シールドは前面に集中。全主砲は右舷に向けてすれ違いざまに駆逐艦八を沈めて、そのまま戦艦四を強襲する。全艦、後に続け!!」
直美が吼えるようにマイクに叫ぶと、指揮系統が崩れているのか、他の艦と少しはぐれるような形となっていた駆逐艦八に襲い掛かった。
「オオサカ、チャフミサイルを一発準備! 通常の対艦ミサイルも三発用意。リム=ザップ、駆逐艦八に全主砲一斉射撃!」
ズドドン!
グリムリーパーの前方に付いている第一、第二、そして後方に付いている第三主砲が一斉に粒子砲を放った。
その直後、目前に迫って来た戦艦四と小破している重巡四からの砲撃がグリムリーパーの防御シールドを叩き始めた。真っ赤に燃え上がるようにグリムリーパーの防御シールドが染まる。
その後ろに居たグレムリンから対艦ミサイルが四発、戦艦四目掛けて飛んでいく。さらに、その後ろアビスからも対艦ミサイルが四発、こちらは重巡四に向けて発射された。
ドォォン!
グリムリーパーの一斉射撃を受けた駆逐艦八が撃沈する。その間にも戦艦四と重巡四は対艦ミサイルの迎撃に追われる。グリムリーパーに向けていた主砲の数が減ったのか、直美の魔力に余裕が生まれ、その分を全力で攻撃力に回す。
「全艦、戦艦四に向けて一斉射撃の準備! オオサカ、チャフミサイルを戦艦四に向けて発射!」
ズン! という音と共に戦艦四に向けてチャフが搭載されたミサイルが飛んでいく。
「チャフミサイル迎撃されましたが、レーダーが真っ白になったので、成功です」
監視レーダを見ていたシノが声を上げた。
「良し! 全艦、一斉射撃――撃て!! オオサカ、対艦ミサイル三発、戦艦四に向けて発射!」
そこまで言うと、直美は操縦桿とフットペダルを操作して、艦体を旋回させるように左に傾ける。
「カシア、バロック。ついて来て。戦艦一に止めを刺すよ! 全艦、戦艦一に向けて一斉射撃の準備! バロック! 戦艦四からの砲撃に――」
直美がそこまで言ったとき、戦艦四からの砲撃がアビスを襲った。戦艦四の主砲から発射された粒子砲は、アビスの後方に展開していた防御シールドを破って、アビスの右舷をかすめて行った。
「バロック、被害状況は?」
「だ、大丈夫だ。危なかったー。右舷の副砲がいくつか持ってかれたが大丈夫だ。しっかりと防御シールドを張っておいたけど、簡単に破られたぞ。俺んとこは魔力持ち四人でシールド張っても突破されたのに、お前は、やっぱとんでもねぇな」
「はっはは、そりゃ、うち艦長はんはバケモンクラスやからな!」
「ちょっと、オオサカ、言い方! 女の子にバケモンクラスって……」
「そうですわ。オオサカ、化け物は良くありませんわ。でも、直美の人並外れた能力のお陰で助かっているのも事実ですからね。感謝していますわ」
「……セレナ、何処もフォローになってないよぉぉ!」
ちょっとした雑談を交えながらも、直美は正面に迫って来る戦艦一の砲撃を巧みな操縦桿さばきで、なるべく避けて行く。
光った瞬間には着弾する粒子砲を直美は、最大望遠で主砲の動きを監視して、発射されるタイミングとコースを想定して躱す。それでも躱せる確率は一、二割程度でそれ以外は防御シールドに頼っている。
そして、直美自身は完全に無自覚であったが、膨大な魔力の防御シールドに加えて、勘の良さで相手の砲撃をシールドに対して垂直ではなく、少し角度を付けて受けることで、上手く砲撃を受け流していた。そのお陰で、防御シールドの負担も自然と軽減出来ていたのだ。
「全艦、戦艦一に向けて、一斉射撃用意――撃て!」
グリムリーパーをはじめとして、グレムリンとアビスからも主砲から高粒子の光線が放たれた。戦艦一の防御シールドが赤く染まりながらも、何とか耐えきるかのように見えた。その時――
「リム=ザップ、そのまま主砲の連射!」「おう!……」
ズズズン! ズズズン! ズズズン!
直美は、魔力が激しく消耗する連射へと切り替えた。まさに魔力が豊富にある直美ならではのコンビネーション攻撃、すべての主砲を使った連射であった。
ドォォン!!
戦艦一が巨大な火の玉へと変わる。強い衝撃波がグリムリーパーにも向かってくる。その衝撃波さえも防御シールドで受け流しながら、直美たちは大きく旋回していく。
「やった! 戦艦一を沈めた! これで、少しは楽になると良いけど……戦艦四と重巡四はどうなったかな? シノ、レーダーで見える?」
「いえ、駄目です。まだあの一帯は真っ白けですね」
「本当は、目が見えなくなっているうちに突撃したいところだけど、アンヌさんたちの方もピンチだろうから、まずはそっちを助けに行くか! 全艦、アンヌさんを助けに行きますよ」
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