表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/36

成人式を迎えます

次の日、俺は起床して部屋を出ようとしたが、とある事件が起きて硬直していた。なんと、ドアノブを握りつぶしてしまったのだ。


「な、なんじゃこりゃぁぁっ!?」


驚愕したが、慌ててドアノブから手を放し、自分の手のひらを見る。


「え? どういうこと?」


それから慌てた俺は、部屋中の物を次々と壊してしまった後、ようやく冷静になり始めた。自分がいつもと違う力を持っていることに気付いた俺は、試しに『ウィンドウ』を唱えて自分のステータスを開いて見ることにした。


「なんだこれ?」


名前:アダス・ラズロ

年齢:16歳

レベル:35

性別:男

種族:人間族(異世界人)

職業:なし

体力:4786/4786

魔力:1336/1336

物理攻撃力:829

魔法攻撃力:280

物理防御力:438

魔法防御力:434

命中率:350

敏捷力:1288

攻撃速度:7185

魔法速度:692

称号:【韋駄天】


画面に表示されたステータスを見て、俺は驚愕した。体力、魔力、攻撃力、防御力……全てが昨日までとは桁違いに強化されている。さらに、命中率や敏捷力、攻撃速度、魔法速度も驚くほどの数値になっていた。


ちなみに、前日見たときのステータスが以下の通りだ。


名前:アダス・ラズロ

年齢:15歳

レベル:35

性別:男

種族:人間族(異世界人)

職業:なし

体力:400/400 ( 4386)

魔力:90/90 (1246)

物理攻撃力:150 (679)

魔法攻撃力:50 (230)

物理防御力:100 (338)

魔法防御力:90 (344)

命中率:120 (230)

敏捷力:400 (888)

攻撃速度:700 (6485)

魔法速度:80 (612)


頑張って、子供の頃に見つけたあの森のダンジョンで修行し、レベルを上げた結果、朝見たステータスがその数値を上回り、知らぬ間に称号【韋駄天】が付与されていた。いや、称号はかっこいいからいいんだけどさ。


「これって……前世の、ヒロイックオンラインのアダスのステータスが今の俺に統合されたってことだよな?」


俺は少し考えたが、さっぱり分からない。ステータスの数値もとんでもないことになっているし、このことについては今後の様子を見ようと思う。


「とにかく今日は成人式だし、準備をしなきゃな。」


俺はぎこちない動きで着替えを済ませ、朝食をとりにリビングに向かった。


「アダス、おはよう!昨日はよく眠れた?」


「うん、母さん。おかげさまでぐっすりだよ!」


「おはよう、アダス。もう準備は済んでいるわ。」


両親と軽く挨拶を交わし、俺は席についた。


「今日は成人式ね!アダスもついに大人の仲間入りかぁ……なんだか寂しいわね!」


「いや、母さん。まだ俺は16歳だよ?」


俺が突っ込むと、母ルミナスは笑った。


「そうねぇ、でもアダスはもう立派な青年よ。それに……」


母さんは急に真剣な顔になり、俺の目をまっすぐ見て言った。


「成人したら、あなたはこの家を出ていくの?」


「おおー、良く気づいたね母さん。俺はさ、旅に出ようかと思ってるんだ。」


「そう。なら、アダス。成人式が終わったら私達から話があるの。」


母さんはそう言うと立ち上がり、キッチンに向かった。俺はその後ろ姿を見ながら、何か大事な話をされるんだろうなとぼんやり思った。

ちなみに、父アダムスは黙ってお茶を飲んでいた。


朝食後、俺は徒歩で祭壇がある教会へ向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ