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ビセア  作者: クルッポー
初めの1週間
12/48

11話 学校にGO

カチャ


俺の目の前に定食の乗ったお盆が優しく置かれる。

フユナ先生が持ってきてくれたものだ。

定食の中身は米、何らかの野菜が入った汁物、何らか肉ドーン!あと箸

普通に和食。一見とても美味しそうに見える…というか匂いがすでに美味しい。


「ありがとう!いただきます」


食事を奢ってくれたフユナ先生に感謝の意を述べ、いざ実食。


うっしまずは肉からだな。一口サイズに切ってあるので食べやすそうだ

…牛肉のようだが…うまい!

噛み切れるほどのちょうどいい硬さで塩胡椒をかけられているのだろうか、普通に美味しい。

お次は汁物を…

「…ズズ…」

ふぅ〜あったかうまぁ。中の野菜のシャキシャキとした音と共に汁の旨みが口全体に優しく広がる。

濃くも薄くもない丁度良い味加減でとても美味しい。

次は米。

…モグモグ…

一粒一粒もちもちしていて味もしっかりしている


…もう全部うまい!1番値段が安いはずのこれでこんなに美味しいんだ。値段が張るものは一体どれ程までに美味しいのだろうか。

日本にいた時も決して安い食材を買っていたわけではないんだけどな…日本で食べていたものよりも美味しいと感じている。


…あれ?では何でこっちにきた時置いてにあったご飯はあんなにも美味しくなかったのだろうか?

本当によくわからんな。


気がつけばぺろっと完食してしまっていた。


「リュウカちゃんとても美味しそうに食べるわね。ほんわかするわ。」


フユナ先生はそれはもうニッコニコであった。


「朝メニューは安くて美味しいのよね〜、でも朝しか食べられないのよ。ほんと困ったものね」


何!?朝しか食べれない!?じゃあもう毎朝食う選択肢以外ないじゃないか!


食後、少しの休憩を挟んでからフユナ先生に「またね」と一瞥し、ギルドから出た。


「先輩鑑定で何か…転生特典とかありましたか?」


「…秘密かな。桐生だって自分のこと僕に教えないでしょ?」


先輩って一人称僕だっけ…イメチェン?


「え?教えますよ。」


「…」


「俺、先輩のこと信じてますから。なんなら今教えましょうか?」


「…ありがとう。でも大丈夫だよ」


「分かりました。わざわざ伝える必要もないですしね。」


と、いろいろ話していたところどう見ても学校と思わしき建物の前まで着いた。

そこの門のところに目が開いているのかわからない70歳ぐらいの男性が座っていた。


「んー。こっから先は制服のものしか入ってはならんぞ。主ら学徒か?」


へー…この学校制服あるんだ。

…俺の部屋クローゼットとかあったっけ。…あったか


「ぬぉ!すまんすまん。学生でないと伝わらんかの。」


「あ、いえ、そういう訳ではないのですが。これから学校に通うこととなるので下見をと思いまして。」


「ほぉ…見学に来たということじゃな。それなら話は別じゃ、案内しちゃる。」


俺たちは学校の立派な門をくぐり、中へと入っていった。


「この学校はヨド年制での。ギザ年生とサカ年生は文筆を覚えることから始まる…まぁお主らにはちと退屈かもしれんな。んで、そこからいろんな分野に分かれるのじゃ。」


ヨド?ギザ?サカ?


校舎はいろんな石…どんな石かはよく知らないが、とにかく立派であった。中庭には庭園や池など憩いの場所が広がっており、学校全体の敷地面積はとてつもなく大きかった。おそらくギルドにあった地図は見切れてるのだろうというぐらいに広かった。

10分ぐらいかけて校舎の内側を一周したが、まだ行ってない校舎の外側にもいったら一体いくら時間がかかるのだろう?興奮が収まらないままであった。


一周し終え校門付近まで戻ってくると——


「うっるさいわねぇ!いきなり変な口出ししないでくれる!?」


と甲高い声がここまで響いてきた。どうやら校門で揉め合いが起こったらしい。


「やれやれ、儂がちぃっとばかり目を離すとすぐこれじゃ。まぁったく…」


とやや呆れ顔で門番の爺さんがその声の方へと歩いていく。

俺たちもその声の方へと近づくと、おしゃれな鞄を持った少女と普通の少女がキャンキャン騒いでいた。

その近くには2人のそれぞれの付き添いみたいな子がお互いの手をがっちり掴んでオロオロとしていて

仲良さそうだなぁと見ていた。

すると爺さんが


「これこれやめんか。何があったかわしに言うてみぃ」


と切り出した。


「うっ、トロ爺。ごめんなさい。でもね、カナちゃんとこの鞄のこと話してたらこいつがいきなり馬鹿にしたこと言ってきて…ついかっとなっちゃって…」


おしゃれな少女はトロ爺と呼ばれる爺さんの元へと駆け寄り、泣きそうなのを堪えてそう語る。


「あら、本当のことを言って何が悪いっていうの?またすぐ被害者ぶりやがって。あーあーいいわねぇ金持ちって。能天気なバカでいられて」


とんでもない性格の悪さをこれでもかと溢れ出している少女は次の瞬間、俺の逆鱗に容赦なく触れる。


「私もあんたみたいなのを生んだ親から産まれたかったわ。あんななにもくれないクソみたいな親じゃなくて。」


バチンッ!!!


何かが叩かれたその音と嫌な静寂が静かに鳴り響いた———

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