創作コント「白雪姫」
創作コント「白雪姫」
道に迷ってしまった。この深い森では、来た道さえも解らない…
男 ぐう〜「お腹が空いた…」
白雪姫「はい、リンゴをどうぞ!」
男 「おおっ、びっくりした」
「君は誰だい」
白雪姫「私の名前は、白雪姫」
男 「ええっ、あのグリム童話の白雪姫?」
白雪姫「そうです、白雪姫です」
男 ジロジロと見る。
「もっと美人かと思ったよ〜」
白雪姫「こら、失礼な!雪のような白い肌、血のような赤い唇、黒檀のような黒い髪、どっからどう見ても白雪姫でしょう」
「ほ〜ら、カラスの靴も履いてますよ」
男 「おいおい、ガラスの靴はシンデレラだろう」
白雪姫「こら!」
「ガラスじゃないよ、カラスの靴だよ」
男 「カラスの靴?」
白雪姫「踏むと、カーと鳴きます」
タン、カー
タン、カー
男 「……」
「面白いのか?」
白雪姫「うひゃひゃ」
「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは、だ〜れ」鏡に言う。
鏡 「はい、アンジェリーナ・ジョリーです」
白雪姫 バリン、鏡を割る。粉々にして踏み潰す。
男 「怖いな、お前」
「本当に白雪姫なのかね〜」
白雪姫「そんなに疑うんだったら、七人の小人を連れて来ますよ」
男 「あの七人の小人?じゃあ、頼むよ」
白雪姫「カモーン!セブンリトルメンズ」
小人たち「わーっ」ゾロゾロ
「小人レッド、小人ブルー、小人イエロー、小人グリーン、小人ピーチ!」
「五人揃って七人の小人!」ドカーン!
男 「おいおい、ドカーンじゃないよ。何で最後だけピーチなんだ、ピンクじゃないのかよ?しかも、五人だし」
白雪姫「だって、桃が好きなんだもん♡」
男 「だもん♡、じゃないよ。まったく〜」
白雪姫「小太りの小人、へへへ…」
「こぶ取り爺さんじゃないよ、へへへ…」
男 「気持ち悪いなぁ〜解ってるよ」
白雪姫「お前も小太りだけどな」
男 「こら!失礼だな〜よけい信じられなくなったぞ」
白雪姫「それじゃ、魔法を見せましょう」
男 「魔法?」
白雪姫「このリンゴが、ほら、うんぐぐっ…」
グジュグジュ、ジューッ〜
「あっ、という間にリンゴジュースに変わりました〜」
男 「おいおい、握力で握りつぶしただけじゃないか、しかも凄い力だな!」
白雪姫「へへへ」
男 「へへへじゃないよ、恐ろしい女だな〜」
白雪姫「リンゴをどうぞ」
男 「リンゴ、リンゴって、そのリンゴ本物なんだろうな〜」
白雪姫「失礼な、本物の毒リンゴですよ」
男 「ほら、白状した。毒リンゴだ」
白雪姫「えっ?」
男 「毒リンゴだろ」
白雪姫「……」
白雪姫「毒リンゴではありません。ド・クリ・ンゴ」
男 「ド・クリ・ンゴ?」
白雪姫「ドは、ドーナツのド〜♫」
「クリは、クリスマスのクリ〜♫」
「ンゴは………♫」
男 「ンゴは、何だよ」
白雪姫「ンゴは……」
「ンゴとは、逆立ちしたゴンぎつねの事です」
男 「逆立ちしたゴンぎつね?」
白雪姫「恩返しのためにやって来たゴンぎつねは、逆立ちをして『ンゴ』となりました。めでたし、めでたし」
男 「とうとう、日本昔話になってきたよ〜」
白雪姫「ちっ、」
「さっきから大人しく聞いていりゃぁ、調子に乗りやがって、この野郎〜」
男 「ええっ、江戸弁?」
白雪姫「リンゴを食べるのか、食べないのか、ハッキリしやがれってんだ!べらんめぇ〜」
男 「ビックリしたな〜江戸っ子かよ」
「お前、絶対、魔女だろう!」
白雪姫「……」
「魔女ではありません」
男 「魔女だろう」
白雪姫「マアンジョリーナ・ジョリーです」
男 「アンジェリーナ・ジョリー?」
白雪姫「マアンジョ・リーナ・ジョリジョリーです」
男 「ジョリジョリ?」
白雪姫「マアンジョは、魔女」
「リーナは、LINE」
「ジョリジョリーはヒゲがジョリジョリ」
「魔女がLINEをやってたら、ヒゲがジョリジョリ生えてきた」
男 「苦しいダジャレだな〜」
白雪姫「うひゃひゃ」
男 「それより、お前、男だったのか」
白雪姫「はい、男です。最近、ヒゲに白いものが生えてきて〜」
「これが本当の白雪髭!」
失礼しました〜