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ヴァルキリーゲームズ ~女戦士達の地下闘技場~  作者: 田戸崎エミリオ
プロローグ:女戦士《ヴァルキリー》の集う場所
3/106

0-3:ペナルティ

「ぐへへ……」


観客の男達の顔が、下品に笑う。

まぁ当然だ。

さっきまで戦いに熱狂していた彼らにしてみれば、本当のお楽しみはこれからなのだから。



「さて……それでは、敗者:レイア。どうぞ、リング中央へ!」

「くっ……」


悔しさと屈辱…それらが混じった顔をして司会者を睨みながら、それでもレイアは言われた通り中央に来る。

その表情はカメラを通して、闘技場内の壁にかかった大型スクリーンにしっかりと映されていた。

この場にいる全員に、しっかりと顔を見られている。



「では、係の者が案内しますので少々お待ちください。

ちなみに今回のレイアへのBETは、合計28億(エン)

ほうほう、こっちも1番賭けた人は10億を賭けている!

いやぁ、1回10億ってのはなかなか無いもんだぜ!

さすがウチのナンバー2、今回は負けちまったがまだまだ頑張ってもらうぜ!」


司会者が盛り上げる中、黒づくめの男達に連れられて、観客だった男達が10人入ってくる。


今回、レイアの方に賭けていた者達。

その中でも、賭けた金額が多い10人だ。


レイアとて、ここでは人気選手。

あの観客たちも、1億以上賭けている人がほとんどだろう。

金持ちに気に入られるだけの実績と美貌が、彼女にはある。


「くっ……このアタシを好きにしようとしたって、そうはいかないわよ!

絶対、アンタらに屈したりしないんだから!」

「むっほっほ、いいですなぁ、分かっておる」


せめてもの抵抗として睨みつけるレイアだが、それさえも男達にとっては喜ばしい物。

悔しさに満ちた表情というのは、これから始めることについて程よいスパイスになる。

最も金額を賭けていた、身なりの良い紳士は満足そうに哂う。


「とはいえ、ペナルティタイムはそうありませんからな。では、さっそく……」


10億もの大金を賭けた紳士が、レイアの背後に回る。

そして……


「うひゃああっ!!」


思いっきり胸を揉んだ。

あまりにも堂々とした鷲掴みだった。

びっくりして思わず尻もちをついてしまうレイア。


「くっ……はな……ひゃあ!!」


そんな彼女へ、リングに上がった男達の手が伸びていく。


胸へ、腕へ、脚へ、尻へ。

ためらいのなく伸びる男達の手。


「はうっ、あぁっ!!」


男達に身体を触られるたび、レイアは甘い声を上げる。

そんな彼女の様子を楽しむように、徐々にヒートアップしていく男達。

今度はその手が、彼女のコスチュームに掛かった。

まるで獲物から素材を剥ぎ取るかのように、コスチュームも徐々に剥き取られていく。


「うあああっ!」


己の肉体が晒されていく恥辱に、たまらず声を上げるレイア。



だが、抵抗は許されない。


ここは、そういうゲームの場所だから。



「わ……わたしは……屈しな……あああっ!!!」



男達の手がレイアの柔肌に触れ、また声を上げる。

彼女が身体を弄ばれていく様子を、観客達は金網越しに見つめていた。

リング上の光景はスクリーンにもしっかりと映されているから、席の都合で見えにくい者達も文句は言わない。

レイアが乱されていく姿は、闘技場中の者達に見られていくのだった。


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