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8/18

8 だめでした。

目が覚めた。時計を見ると朝5時前。


昨日もらった学校のスケジュール表では起床は6時から6時半と書いてあるが、うさぎのときの名残だな、きっと。


「ふぁぁぁぁ〜」


4日間寝ていたらしいからここに来て6日目か…。


何となく慣れてきたきがする、うん。


「マッチャさんもう起きたんですか?」

「ひゃっ」


昨日の人だ。えーとたしか、イーラさん。


人間ってこんな朝早く起きる生き物だっけ?


「夜勤のメンバーと交代なんですよー、5時交代なんですが早めに来て変わっちゃいました」


そうですか。


「マッチャさんも早起きですね!私は休日は昼まで寝てますよ」

「抹茶も昼は寝てますよ」

「じゃあなんでそんなに早く起きるんですか」


何となく朝と夕方は調子がいいんだよな。


「習性です」

「変わってますね」


元うさぎですから。


「今医務室にはマッチャさんと私と奥にいる先生だけなんですよね、暇ですし何かお話しませんか?」

「いいですよ。…先生がなんでいるんですか?」

「先生ってお医者さんのことですよ…ふふっ。」


そういうこと。なるほど。


あ、そういえば。


「イーラさんはうさぎって知ってますか?」

「うさぎって何ですか?」


やっぱり…。


「なんでもないです」


誰に聞いても知らないって言うんだよな…。


まあ人間になった時点でいなくて当然だとも思うけど。


「マッチャさんは好きな食べ物は何ですか?」

「チョコレートです」

「やめてください」

「だって…美味しいんです!とっても!それにお腹すいたし!」

「とりあえず朝ごはんまで待っててください」


なんだかお腹がすいてきた。


最後にご飯食べたのは………チョコレートの前は……あれ?


この世界に来てからチョコレート以外食べてない!?


なんで抹茶は生きてるんだろう?


(※A、点滴のおかげです)


「寮生も7時に朝食なので7時になったらご飯持ってきますね」

「あの、」

「はい?あ、もしかして他にもアレルギーありますか?」

「植物以外食べたことないので、朝ごはんは念の為野菜だけにしてもらえますか?あとアレルギーってなんですか」

「野菜だけ…?ほか全部アレルギー…!?ダイエットならやめてね、この学校食べた分以上動くから」

「多分他にも食べたら死ぬ物あります…。昔ネギ類やお肉は絶対に食べないように飼い主から言われました」

「んんんんん、わかりました。あとでアレルギーテストしましょう!ちょっと朝食のメニュー変えてきますね」


あ、わかった!生きてるのはたぶんあの針のおかげだ!


それ以外思い当たらないもん。


「ごめんなさい、じゃあ行ってくるね」


イーラさんはメニューを変えに行ってしまった…。



✳ ✳ ✳




「おいマッチャいる?」

「起きてますが」


今は6時過ぎ、こんな時間に寮内うろついてていいのか?


アーザースがなんか持ってる。


チョコレート…?いやなんか違う匂いだ。


なんだろ?


「はいこれ。4日分のノートと、ここまでのプリント、教科書。どうせ今日は暇なんだから予習でもしておけ、バカだから」


むっ!!


でもまあ今は暇だし、感謝しておこうじゃないか。


「ありがとう」

「…………!…うん、感謝しろよ」


だから感謝してるっつうの。


教科書を何ページか読んでみる。


「…………………………!!!」


さっっっっぱりわからんっ!


何故か文字は読める。うさぎなのに。


前誰かがこの世界は動物と人は話せるって言ってたけど、もしかしたらそれが関係してるのかもしれない。


そうじゃなくて、問題は内容!


ふぇぇ、三角関数って何!?方程式とは??なんかこのページ怖い!文字しかない!


「こんなの魔法に関係あるの!?」

「魔法専門だからきっとあるんだろ、それに高校レベルだから学ばないとこの先大変だし」

「そんな……………!」

「…………仕方ない、わかった。習ったとこは教えてやる。半には部屋に戻らないとだからあと20分な」

「えっほんと!?やった!ありがとうーー!!」

「……で、どれがわからないの?」

「全部」

「お前………前世で何してた?」

「食べて寝てた」

「徹底的に学ばせてやる」


アーザースから謎の殺気が………!!


抹茶そんな悪いことしてないよ!?


「はいじゃあまず数学ね、1章の三角関数はとりあえず公式を覚えて、」

「公式って何」

「自分で考えろ」

「まず勉強ってこんなに難しいの?」

「小学校からの積み重ねだろ」

「小学校………?」


まさかアーザースとかレイシアとか、こんな意味不明なものをずっと前からやってたの!?


「お前、まさか…………。おいマッチャ、1+1は?」

「いちたす、いち?どういうこと?」


アーザース、頭を抱えてしまった…。


「お前は本当に外見しか恵まれてないな………。世界は公平だよ」

「それよりさ、抹茶はどうすればいいの?」

「死ぬ気で勉強しろ」

「えー」

「俺もたまに教えるから」

「うん………」


辛すぎないか?頭おかしくなりそうだ…………。

魔法専門第一学園はこの世界で言う高校+αです

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― 新着の感想 ―
[良い点] ここまで一気に読ませていただきました!✨ そういえば抹茶くんは元うさぎだから学校行ってないんですもんね!1+1から…。道のりが長くてなんだか私も目眩がします。 設定がしっかりしていてとても…
2020/05/04 23:19 退会済み
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