第6話
何とか書けたので続きを投稿。自由に書きたいので一回の投稿の長さは一定していません。あしからず。
クルーズさんに教えてもらった道順で、冒険者ギルドとかいう場所を目指す。
((王都というだけあって人の込みが半端ないな。クルーズさんには感謝しないとな。道教えてもらわなきゃ無理だろこれ。自動ナビはともかく看板くらい出せばいいのになあ。))
((それは言いっこなしですよイクス。そんなことよりあのガラガラ鳥の串焼きっていうのが気になります。))
((ま た に く か 。 っていうかジークお前そんなに肉好きなのか?))
((キングボアの肉を食べてからなんか歯止めが利かなくなってしまいまして・・・・・))
((俺のフォロー役じゃないのかお前は!))
ジークがもうお肉キャラになってしまった。
だがそうは言ってもかわいい相棒だ、ギルドカードを作ったらまたストレージから肉を出してやろう。
しかし先ほどから気になるな・・・・・
((なんでみんな俺の方をジロジロ見てくるんだ?王都の人達見ても俺の格好より派手な人だっているのに。))
((私に聞かないでください。ヒトから見たらイクスはあれですよ。イケメンという奴なんじゃないですか?私は犬ベースなのでヒトの感性はわからないですけど。))
((人は見かけではないと思うんだけどなあ。それにあれだぞ。イケメンじゃない方がいいんだぞ。))
((どうしてですか?))
((なんかイケメンは最終的にはリアジュウとかいうのになって爆発するらしい。博士の友達のアベルさんが言ってたぞ。))
((・・・・・・・・・・・・))
ジークの呆れたようなかわいそうなものを見るような視線を受けつつ、冒険者ギルドの前にたどり着いた。
ギルドはなかなか立派な建物のようで、他の王都の建物と比べればかなり大きい。
((さて、ジークはここで待ってていいぞ。ちょっと行ってくる。))
((いえ、私も行きます。あなたを守る必要はないと思いますが、そばにいる事が大切なのです。))
((そっか。んじゃ一緒に行くか。))
俺たちはギルドの扉を開いた。
ギルドの中を見渡すと、目的別にカウンターが備えられており、受付担当の職員らしき人たちが座っていた。
奥は食堂になっているようで、食堂の反対側には訓練施設も備え付けられていた。
建物に入った瞬間その場にいた人たちが一斉にこちらを見たがすぐに元に戻っていった。
奥で食事をしていたらしき人たちはまだこちらをちらちら見つつ小声で話しているようだったが。
登録カウンターを見つけたのでそこに座っていた、恐らく猫の獣人だろうと思われるお姉さんに話しかける。
「あの、衛兵のクルーズさんの紹介で来たのですが。」
「・・・・・・・・はっ!す、すみません新規登録でよろしいですか?」
「はい、お願いします。」
何故かボーっとしていた受付のお姉さんは顔を真っ赤にして手続きを始めた。
「ではこちらにあなたのお名前と年齢、得意な武器や魔法を記入してください。」
「分かりました。」
名前は3000年前と全く変わっていなかったのですぐに記入できた。
取りあえず年齢は15歳、武器は剣と書いておいた。
実際素手でどうにもならない敵には剣を使うし嘘は言ってないからいいよね。
魔法は全属性使えるけどまあ伏せておこう。
3000年前だって全属性使える人はいなかったし、複数属性使える人もまれだった。
これは書かない方がいい気がする。
「これでいいですか?」
「はい、結構です。続いてこちらに手をのせていただいてもよろしいですか?」
そうして出てきたのは透明なガラス板のようなものだった。
「これがギルドカードになります。本人以外が使用できないように魔力を登録しておくのです。あ、魔法が使えなくても大丈夫ですよ。触れれば必要量だけこの板が魔力を吸って認識してくれますので。」
「なるほど。」
これは3000年前にはなかったな、きっと博士の発明品の名残なんだろうなあ。
「ギルドカードにこの後加工しますのでその間にギルドの説明を受けられますがどうされますか?」
「お願いします。」
「まず冒険者ギルドというのは仕事の斡旋を主な業務とした組織です。一応各国に冒険者ギルドが存在し、国家間の垣根を越えて活動しています。斡旋される仕事はモンスター退治から庭の草むしり等まで幅広く存在します。また冒険者にはランクが存在しており、どんな冒険者も必ずEランクからスタートし、そこからAランク、さらにはSランクが存在します。ランクアップ条件としては今までこなした依頼件数と依頼内容から判断され、その人の実力に応じてランクが上がっていきます。受けられる依頼も自分と同じランクかその一つ上のランクのみが受けられます。それ以上のランクの依頼は受けるランクと同じランクの冒険者の同伴が必要になります。なお、依頼は失敗すると違約金が発生しますのでご注意ください。何かご質問はございますか?」
「ギルドのルールっていうのはありますか?」
「はい。ギルドは基本冒険者同士の諍い等には一切関知しません。尤も犯罪行為等犯した場合はその限りではありませんが。あとは世間的な常識を守っていただければ結構ですよ。」
「そうですか。後もう一つ。ギルドへの登録料っていうのは必要ですか?実はお金持ってなくて。」
「当冒険者ギルドシルヴァーン支部に限りましてはシルヴェリア王国から登録料の補助金が出ておりまして。登録は無料となっております。」
「そうでしたか、よかった~・・・・俺お金持ってないのでどうしようかと思って。」
「ふふふ、よかったですね。それではあちらの席でお待ちください。ギルドカードが出来次第お呼びしますので。」
「分かりました。」
((お金がなくてもいいとかラッキーだった・・・。取りあえずカードもらったらさっそく依頼を受けて活動資金を貯めようぜ。お金なくても生活できるけど、ランクが高い方が何事も便利そうだ。あ、その前にクルーズさんにカード返さないと。))
((そうですね。お金を稼いでガラガラ鳥の串焼きを食べなければ!私も頑張りますよ!!))
肉のためには労力を惜しまないなジーク先生。
そうして呼ばれるまで待っていようと座ろうとしたその時。
「おいおいガキィ、おめーのような奴が冒険者になろうなんざ無理だ無理!さっさとおうちに帰んな!」
変な酔っ払いに絡まれた。
やっぱギルド=絡まれるでないとね!そして最初考えてたキャラよりどんどん崩壊しているジーク先生(白犬・オス)。どうしよう。