第4話
作業妨害BGMを聞きながら書いてました。意外と筆が進む。そして手が止まるwwww
「イクス、起きてくださいイクス。朝ですよ。」
「ん・・・・・おう、おはようジーク。」
「おはようございますイクス。」
ジークに起こされ、意識が覚醒していく。戦争中は本拠地にでもいない限り熟睡することなんてなかったのにな。体を起こし軽く体を伸ばし、毛布をストレージに放り込む。
「よし、ジークの言ってた通り南へ向かおうか。」
「了解です、行きましょう。」
のんびりとジークと並んでひたすら歩く。
昨日と違い魔物が襲ってこない、もしかしてキングボアはこの辺りのボスだったのだろうか。それを倒した俺たちがボスになってしまったのだろうか。
実際大型の生物の気配は感じないしジークも何も言わない。
黙って歩くのがつまらなかったのだろう、ジークが話を振ってきた。
「しかしイクスの髪の色は黒なのですね。シャドウ様も同じ黒でしたが。」
「あー、ウチの兄弟はみんな特化型の生体兵器だからね。博士曰く各属性に影響されて髪の色と目の色が変わったらしい。ルナ姉さんは金髪だし、イグニス兄さんは真っ赤だっただろ?」
「そうだったのですか。ではイクスもシャドウ様と同じ属性なのですか?」
「いや、この状態でリミッターかかってるんだわ。能力解放すると変わるぞ。今度見せてやるよ。」
「リミッターかかっててキングボア一撃ですか。自重してくださいよ。」
「いや、あれは俺も予想外だったというか・・・牽制のための一発だったんだよ。あの後横に回って今の時点での全力で頭ぶんなぐるつもりだったんだよ?」
じっとジークがこちらを見つめてくる。
「それは本気で言ってるのか?」という視線だ。
「そんなに見つめるなよ。照れるだろ?」
「は~・・・もういいです・・・・・。」
ため息をつきながらジークに飽きられてしまった。
ちょっと悲しい。
森の中を突き進み続け、日が高くなりそろそろお昼という頃。ついに俺たちは森を抜けた。
「おー、抜けたなあ。」
「抜けましたねえ。イクス、見てください。これ車輪の後・・・轍ができてます。どう見ても人工的に作った道、街道ですよ。」
「ああ、しかしこの車輪の後タイヤではないよな。しかも何かの動物、蹄の跡だから多分馬かな?普通、車って言えば魔導車だろ?それが一気にランクダウンだ。・・・文明のレベルが低下しているよな?統一国家崩壊はわかるがそれだけで文明がまるでリセットされたみたいな事になるかな普通。」
「確かにそうですね。どういうことなのでしょう?」
俺たちは首を傾げ揃って頭に?マークを浮かべていた。
「取りあえずこの道に沿って行こうか。南に近い方角はこっちか。北西方向にも伸びてるってことはそっちにも人がいる可能性は大だな。」
「誰かが行き来する程度にはヒトは居るようですし、絶滅してなくてよかったですね!」
「笑えないが可能性はゼロじゃなかったしな。全くその通りだよ。しかし街道ということはだれかと接触する可能性があるな。人の気配を感じたら喋るなよジーク。念話できるかい?」
するとジークは頷き、
((これでいいでしょうか?))
((OKばっちりだ。))
全くできた相棒(犬)である。
また後でモフm・・・・・撫でてやらねば。
こうして俺たちは街道を歩き始めた。
歩き始めて少しして湖が見えてきた。
「おー、見ろよ湖だぞ!綺麗だな!」
「ほんとですね、確かに美しいです。」
「博士や兄さんたちも環境の再生に尽力してたんだろう?」
「ええ。ですがそれだけではないと思います。自然の力、生命力というものですよこれは。博士は自然の力を少し後押ししているだけだとおっしゃってましたよ。」
「そっか。・・・・・なあ、ちょうどお昼だし飯にしようぜジーク!湖まで競争だ。いくぜ!」
そうして全力でスタートダッシュを決めた。
「あっ、ずるいですよ!待ちなさい!」
「捕まえてみろ!ふははははははは!」
「・・・・・・・・二足より四足のほうが早いことを教えてあげますよ!」
そうして追いかけてきたジークは尋常じゃないスピードで迫ってきた。
そのまま追いつかれたと思ったらあっという間に抜かれ、反転してきたジークに飛びつかれ、そのまま勢いよく倒れてしまった。
「うわっ!」
「捕まえましたよ!全く、人型が純粋な速度で犬型に勝てるわけないでしょう。反省しなさい!」
「くっそ、次は負けねぇ・・・・!」
「いつでも挑戦は受けますよ?スタートダッシュで引き離したと思ったらあっという間に追いつかれてつかまったイクスさん?ふふふ。」
「うっせ!それより飯にしようか。俺、実はストレージの中に封印前に入れといたサンドウィッチがあるんだ。ジークも食うか?一応キングボアの肉もまだ残ってるけど。」
「肉がいいです肉!肉!絶対肉です!それに3000年物のサンドウィッチとか怖いですし。」
「なにその肉への執着心は。ちょっと怖いんだけど。」
「いいから肉を出してください!走ったのでお腹がすきました!」
「はは、まあ待てよ、大目に焼いたから出来立てがまだ残ってるんだ。ストレージに保存してたからな。ほらこれ・・・」
そう言いながらジークに渡す。
ジークは尻尾を全力で振り回し肉にかぶりついていた。
喜びを体全体で表しながら肉を貪るジークを横目に俺もストレージからサンドウィッチを取り出すと、そのままかぶりついた。
「久々に食べたけどうまいなあ・・・・。」
暖かな日差しとともに、柔らかな風が流れていた。
テンプレなんてなかった・・・・・というわけで次回こそはテンプレで。
話は変わりますが、こんな拙い小説でも読んでくださる方がいて本当にうれしいです。
感謝!!