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生体兵器は自重しない。  作者: 風来坊
王都学園編
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第18話

イクス先生、就任初日にしてクビがかかっています。

次の日。


「やだーいきたくないーいきたくないよぉー!」

「何をダダこねてるんですか!」


ジークが俺の蒲団を剥ぎ取ろうとぐいぐい引っ張ってくるが俺は手放さない。


「いい加減にしなさい!子供じゃないでしょう!?」


「でも俺3歳児だし。勘弁してよー!」

「世界中探してもこんな3歳児はいません!」


ジークお母さんが正論を振りかざして言ってくる。

「啖呵を切ったのはあなたでしょう!きちんと責任を持ちなさい!」

「うう〜・・・・・。」


そうして俺はしぶしぶと起き上った。


おかみさんと親父さんに挨拶し、朝食を済ませると少し早いが学園に向かうことにした。


前日早速というか予想通りというか。

俺達は王立学園の生徒たちとなぜか模擬戦をやる羽目になってしまった。


まあ半ばこちらから仕掛けた感もなくはないけれど。

学生たちをフルボッコにしてから、学園長・・・エルレインさんに報告に行ったとき、彼女に「生徒が一人も残らなかったらクビね☆」と笑顔で言われてしまった。


そんなわけで朝から気分は憂鬱だ。

部屋にかけられた時計を見ると8時を指していた。


3000年後でも、時計の読み方や日数の数え方は変わっていないようで一日24時間。日数は年12か月、1週間は7日、4週間で1か月、1年は336日となっている。

因みに今日は3月第3週2日目だ。

3000年前は週6、7日目が休日となっていたが今のこの時代は特に統一した休日という物は無く休みたいときに休む、という感じだ。




「はあぁぁぁぁぁぁ・・・・・・。」

「元気を出してくださいイクス。きっとみんな来てくれますよ。」

「そうかなあ。」

「昨日『闘気』を使って見せていたでしょう?ほら、刀を使ってたあの女の子、興味津々って感じだったじゃないですか。あの子に限らず他の子も感心してたでしょう?あれを教えてもらえると思ってきっと来ますよ。だからほら、背筋伸ばしてピッとしなさい!」


ホントにお母さんみたいだなあと思いつつ俺達は学園にたどり着いた。




((なんでこんなに早く来たんですか?授業まではまだ時間ありますよね?))

((ああ、昨日使った第1訓練場あるだろう?あそこを学園長に頼んで授業前まで貸してもらったのさ。午後1番の授業は昨日のクラスが使う予定だったらしいし学園長には生徒たちに直接来るよう伝えてもらったからね。あそこで待ってればOKってわけさ。))

((なるほど。で、あそこを借りて何するんですか?))

((ジークもこないだのゴブリン以外は子供乗せて走ったりお使いに行ったりとかそんなのばかりだったからな。俺と遊ばないか?))

((いいですね!楽しそうです!!))

((くくく、こないだの競争の借り、ここで返させてもらうぜ!))

((ああ、あのフライングして負けたやつですね、わかります。))

((くっ、だが減らず口もそこまでだ!))

((受けて立ちます!))




そうして俺達の兄弟げんか(笑)は始まった。

俺は闘気と魔力で全身を強化していく。

ジークも同じことができるようだ。ジークは俺にスピードで勝っている。

動きを読んで対応するしかない。


どちらからともなく動き始めた。ジークが俺に飛びかかってくる。

それを俺は蹴りで対応するが俺の突きだした足に、ジークは前足を乗せるとグッと踏み込みそのまま俺の体勢を崩す。

と同時にそのまま勢いを殺し俺の背後に着地するとすぐさま反転して襲い掛かってくる俺は今度は横に避け、ジークの無防備な横腹に拳を突き入れる。

だがジークは読んでいたのか、恐らく自分の闘気を横腹に集中しており、さらに魔力で強化して俺の一撃を防いでいた。


「やるな、ジーク。よく俺の攻撃を読んでいたな?」

「読んだわけじゃありません。私の体は横からは弱いですから。常に意識しているだけですよ。それにお兄様方にも鍛えていただきましたし。」

「そうか。まだいけるか?」

「もちろん!!」


そうして俺達は戦い続けた。

訓練場の地面には何をしたらできるのか分からないような、衝撃で出来たクレーターがいくつもあり、俺とジークがぶつかるたびに衝撃音が鳴り響いた。

そこでふと、何かの視線を感じて俺とジークは動きを止め入口の方を向いた。









委員長のアリシアがそっと扉を閉じているところだった。






((まずいぞジーク。))

((まずいですねイクス。))





俺は弁明すべく、扉の方へ駆け出した。









「あ〜・・・・・すまない。自分の訓練に夢中になってしまった。」


相変わらず生徒たちはドン引きしたままだったが俺は言葉をつづけた。


「しかしあれだけいろいろあったのによく来たな。正直やべーやりすぎたわー。学園行きたくないわー。って朝思ってたんだけどね。

ははは。」

「そのワンちゃんもすごいんですね。・・・教官たちは一体何者なんですか?ランクと強さが全く合ってませんし、その割には私達とそう年齢は変わらないように見えるし・・・。」


アリシアがそうつぶやく。


「学園長、エルレインさんにも同じことを聞かれたよ。まあ別に言ってもいいんだけど君らは絶対信じないし、何より価値観が壊れるだろうし。そして何よりエルレインさんみたいにサイン求められても困るし。」

「何ですかサインって。教官は有名な方なんですか?」

「いや、親や兄弟は有名みたいだけど俺は全然。まあそれは置いといて。奇跡的に全員居るんだな。それじゃあ昨日できなかった自己紹介も含めて君らの名前と得意な武器とか教えてくれ。その後授業を始めよう。」


俺は全員残っていることに安堵しつつ、授業を始めるのだった。

イクス・ジーク「俺らの本気こんなもんじゃないから。」

生徒「マジすか。」

イクス・ジーク「マジっす。」




次回授業編。明日、というかもう日が変わってますが。投稿できるといいな。

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