世界
この話は、学校の歴史の授業中に閃きました。
この物語の主人公に共感できる人も、中にはいるかもしれません。
世界が始まったのはいつだ?
地球が生まれた時?
太陽系が生まれた時?
人類が生まれた時?
宇宙が生まれた時?
残念、不正解。
正解は、僕が生まれた時。
つまり13年前。
じゃあ、世界が終わる時は?
地球が破滅する時?
太陽系が無くなる時?
人類が滅亡する時?
宇宙が消え去る時?
否。正解は僕が死ぬ時。
つまり、・・・つまり、僕は世界が終わる時を操れる。
僕の存在は、森羅万象と直結している。
僕が生まれた時、全ては始まった。
そして、僕が終われば、その瞬間に全ては終わる。
・・・まあ、僕以外の全てのモノは、僕の輝かしい命を彩るモノだ。
玩具だ。道具だ。装飾品だ。
なんて愉快な事だろうか。
森羅万象は僕であり、僕は森羅万象だ。
ただ一つ残念な事は、そこらの連中・・・玩具共が、その事実を知らないことだ。
皆何も知らない。
僕が全てである事を、誰も知らない。
何も知らないから、皆僕を軽視する。
幸せな奴らだ。
僕が全てである事も、僕の存在のおかげで保っていられる命だと言う事も、何も知らないで威張っていられるのだから。
いっその事、皆に知らせてやろうか?
「僕が全宇宙の支配者だ。僕は全てのモノと直結しているんだ。僕が終われば貴様らも終わるんだ。神とは、すなわち僕の事だ。僕が神だ。僕が神だ。僕が神だ。神だ。神だ神だ。」
・・・でも言わない。
僕は優しいから。そんな事を言ったら、皆脅えて、生きる事を楽しめなくなってしまう。
神とは慈悲深いものなのだ。
僕は神だから、慈悲深くする必要がある。でも・・・。
・・・でも、僕の慈悲深さにも限界がある。
最近、玩具共が調子に乗り出したのだ。
平気で僕を罵ったり、暴行したり、疎外感を与えたり、不快感を与えたりしてくる。
あの馬鹿共め。
僕のおかげで、かりそめの生を楽しんでいるクセに。
やはり、一度思い知らせてやる必要がある。
・・・あいつらに言ってやろう。
あの玩具共に教えてやろう。
真実を。
僕の真実を。
僕が神だと言う事を。
この世界の真理を。
「僕は神だ。お前らは僕のおかげで生きてるんだ。調子に乗るな。このカス共めが。」
・・・ふ・・・ふはっは、ははは・・・ふ・・・。
言ってやったぞ。ついに教えてやったぞ。
さあ、泣け。膝をついて懇願しろ。 そうすれば一命は助けてやる。
・・・何で笑うんだ。
・・・何で泣かないんだ。
何で許しを乞わないんだ。
何でまた僕を不快にするんだ。
このゴミ共め。
許さない。絶対に許さないぞ。
最後の手を使って、思いしらせてやる。
・・・このナイフが僕の喉を断つ時、お前らは消えるんだ。
僕はこの命を断っても、また世界と共に生まれ変わるから、何の心配もない。
・・・いまさら叫んだって、遅いんだよ。
怖いんだろう?消え去るのが・・・。
だからさっき謝ればよかったのに。
もう許さないぞ。
・・・止めろ、だと?
誰にむかって口を聞いてるんだ。
止めて下さいませ、だろうが、このカス共め。
全く、最後の最後まで、不愉快な連中だ。
・・・あ、僕にとっては最後じゃねーや。はは。
・・・さて、じゃあそろそろ死ね。
・・・はは、泣いてら。
僕を見つめて泣いてらあ。
いい気味だ。
苦しくて泣いてんだろ?
悲しくて泣いてんだろ?
絶望感に泣いてんだろ?
・・・ああ、視界が暗くなってきた。
世界の終りも近いな。
どうでしたでしょうか。
世界の歴史や、世界の宗教、いや、世界そのものを疑う人がたどり着く考えなのかもしれません。
感想や、誤字脱字がありましたら、報告して頂けたら嬉しいです。




