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赤い瞳で悪魔は笑う(仮題)  作者: tei
ep2.姉妹(キオク)
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首を吊って、彼女は言った。

「お願いだから」

 私は彼女を見上げて、肯く。眼に涙を一杯溜めて。

「私のことを、どうか忘れないで」

 うん。

 きっと、忘れない。……誓おう。どんなことがあっても、決してあなたを、忘れたりなどしないと。

 彼女は、私を見下ろす。

 どこまでも優しい瞳で。口元には、うっすらと微笑を浮かべて。

「私はずっと、あなたの中で……」

 私が大好きだった、彼女は。

「あなたの中で、生き続けるからね」

 そう、一言言って。

 永遠に、消え去った。――世界から。

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