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赤い瞳で悪魔は笑う(仮題)  作者: tei
ep1.病院と兄妹
26/61

3-16

「書いてあったとおりだったろう?」

 紅也は、俺の隣で低く言った。ああ、と俺は肯いた。肯かざるを、得なかった。

 紅也がくれた、赤表紙の本。やはり、あれはそういうモノだったのか。だとしたら、……紅也には、これから起こることが分かっているのだろうか。分かっていて、俺にあえて教えないのか。教える必要もないことなのか。

 ……犯人も、分かっているのだろうか……。

「そうだ、雨夜君も連れて行くと良いよ」

――は?

 俺は顔を上げた。ぼんやりしていたが、一応紅也とアラタ君の会話は俺の耳にも入っていた。だが、しかし。……何故俺なのか?

――紅也、お前何言って……。

「良いじゃないか、そのくらい。年下の子供の面倒を見るのは、高校生として当たり前だの……、って古いか」

 今こいつ、絶対当たり前だのクラッカーとか言おうとしてたよな。……何世代だよ、お前は。

 しかし、……俺抜きでどんどんと話が進んでいくな……。

「じゃあ、よろしくお願いします……」

 おずおずと頭を下げるアラタ君。

――ああ、こちらこそ……。

 額を押さえながら、俺はアラタ君の律儀な挨拶に、そう答えていた……。


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