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プロローグ 下

(あれ?僕は死んだはずじゃ?)

目の前には僕の住んでいる街ではない、一面緑の草原が広がっていた。よく見ると、見たことがない、不思議な花が咲いている。

(一体ここはどこだ?)

と、そこに、ガラスの壺を持った赤い髪の少女がやってきた。

(人がいる。あの人にこの場所について聞いてみよう。)

近づいてきた彼女に声をかけようとしたが声が出ない。そして、彼女はこちらに気づく気配が一切ない。

(どうしたんだ一体。なぜ声が出ない?彼女は僕に気づかない?)

ふと、あることに気がついた。

(視線が異様に低い。周りの水と同じ高さだ。)

すると、赤い髪の少女は僕に向かって手に持っている壺を近づけてきた。

(は?)

僕は壺の中に吸い込まれていった。抵抗することもできず、それがごく自然なことのように。不思議な感覚だ。そして、僕はあることに気づいた。

(僕、水になってる!?)

さっきからおかしかったのだ。

見たことがない風景、異常な低さの視線、僕に気づかない少女、壺の中に流れ込む僕自身。水になったとしか考えられない。

(転生したのか?水に?)

僕は不思議と落ち着いていた。どうせ転生するならチート能力を持ったラノベの主人公みたいになりたいと思えるくらいには。

少女は、僕の入った壺を持って歩き出した。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。楽しんでいただけましたでしょうか。

多くは語るまい。

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