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水没する街

 自然の力の前では・・・。 


この街に線状降水帯が居座り続けて3日が経った。

一日に500mmという、とんでもない雨量が降れば、もはや絶望しかない。

街の大半の建物は水没し、住民のほとんどは高台にある小学校へと避難している。

五階建ての校舎も3階部分まで水没して、いつ止むとも分からない雨とこの窮屈な生活にストレスが溜まり続けている。

完全に孤立してしまったこの街は、救援物資は届かない。

というか、こんな悪天候にヘリなんて飛ばそうものなら自殺行為に他ならない。

屋上に大きな旗をたて目印にはしているが・・・それがなんの役に立つだろう。

ライフラインも完全に全滅している。

水道、ガス、電気は2日目から壊滅状態だ。

なので、スマホの充電すらままならない、いざという時の為に電源は切っておいて、こうやって、ノートに今起きていることをメモしている。

この辛い出来事もいつか懐かしい思い出となるように・・・。


急に周りが騒がしくなった。

なんだろうと思い聞いてみた。



今、知った。

信じられない。

この大雨が世界中で同時進行で起きている。

・・・だと。

電源を切っていたスマホが突然起動し、けたたましいアラーム音を鳴らし、浮かぶ文字には、「全世界沈没中、命を守る最善の行動を」だと・・・。

命を守るったって・・・。

どうにもならないじゃないか。

・・・でも・・・みんな一緒に死んでしまうなら・・・しょうがないか。

俺はアラームを途中で止め、スマホゲームに興じた。



 ですね。

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― 新着の感想 ―
非常時においては「命を守る最善の行動を」という考え方が鉄則ですが、それも状況が改善するという希望があってこそですね。 もうどうにもならないとなってしまったなら、開き直って好きな事をやるのも、ある意味仕…
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