水の部屋で
そうなんですよ~。
私は目が覚めると、薄暗い部屋にいた。
理解が出来ない。
すると、どこからともなく声が聞こえてきた。
「ようこそ。山田リカ君」
「あなた誰っ!ここからだしてよ」
「ふふふ、ゲームをはじめよう」
「聞いてるの?このスカポンタンっ!」
「今から毎秒10ℓの水が、この部屋へと注がれる」
「は?」
「君には脱出方法を見つけ、是非とも助かって欲しい」
「いやいや、なんで?強制的なの」
「健闘を祈る」
「・・・ちょ」
「ゲーム、スターティン」
☂
開始の言葉とともに部屋に水が溜まりだす。
「どうしよう」
「リカ君、手をこまねいている暇はないぞ」
「私、脳筋なのよ」
「それでは、この世とおさらばだ」
「ガッデムっ!」
リカは部屋をくまなく探したが、脳筋の彼女に脱出の手がかりなんぞみつける余地はなかった。
気づけば首元まで身体が水に浸かっている。
「リカ君、このままではまずいぞっ」
薄ら笑う男の声、
「あーしゃらくせいっ!火事場のバカ力で、ドーンっ!」
リカは黄金の右腕でストレートを繰り出し、壁をぶち抜いた。
その隣の部屋には、
ぶりぶりぶり。
余裕をかまして、便器に座り用を足している男、便器マスターもとい、ゲームマスターがいた。
「強硬突破だとう」
そう驚く男に、リカのウイニング拳が唸りをあげる。
「貴様のおでこにドーンっ!」
ソウなのかな~(笑)。




