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いわくつき。  作者: 山手みなと
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「いわくつき。」 フリマ

[第2話] フリマ


彼女の趣味は、何でもネット通販で買い物をすること。一番ハマっているジャンルは古着。

まさに今時の女の子という感じだ。

夏休みのある日、フリマアプリで古着をたくさん注文した。

お洒落なキャミソール、花柄のインナー、シャツ、ジーンズなど。

いつ届くか楽しみだなとその日は就寝。

すると翌日には荷物が届いて、

あらビックリ!

普通なら2、3日かかるのに、早く届いた事に驚いた。

早速、楽しみに箱を開ける。中身は一枚一枚袋に入れられ、緩衝材も入れてあり、とても丁寧に梱包されていた。

「この出品者、早いし丁寧だし、いい人だなあ。注文してよかった」

そんな風に関心していると、一番下に赤いニットが入っていた。

夏なのに厚手の冬物だ。

袋には入れておらず、よく見たら何だか綿ホコリが付いている。

擦り付けたように汚く、オマケに髪の毛も付いている。

それは注文してない品物だった。

「早く送ろうと慌てていて、何かの拍子に間違えて入れてしまったのかな?」

「クレーム入れようかな?」

「でも、一着儲けたみたいな感じだから、まぁ、いいか。洗えばいいし」

と.、自分なりに解釈してクレームを入れる事はなかった。

しかし、それを手にして広げた瞬間、妙な違和感を感じた。

パチッ!と静電気が。

よく見たら指先に、かまいたちを食らっていた。

「今は夏だよ。冬でもないのにおかしいんだけど」

「これ、何か着たくないな」

「汚れているし、やっぱ捨てよう」

と、思い切ってゴミに出した。

次の日、学校から帰ると、ハンガーに掛けてある。

母親が洗濯したらしい。

「部屋に置きっぱなしで、何だか汚れいたから洗っておいたわよ」

確かに捨てたのに...。

「これ、フリマアプリで買ったんだけど、このニットだけ注文してないけど袋に入ってなくて汚れたまま送られてきたんだよ。

しかも袖を広げたら静電気が走った上に、指先が切れたんだよ。

それ何か怪しくない?

何か着るな!って言っているみたいな感じだよね。」

捨てたの部屋にあるって、都市伝説みたいじゃん...。

人形が捨てても戻ってくる都市伝説と似てる。

やっぱ、捨てるしか...。

都市伝説みたいに何か起きたら怖いな。

捨てたら戻ってくる現象というものをネット調べたら、「知らずに服に袖を通した場合、霊障が起きても保証できない」とあった。

更に、この" 赤いニット "について調べると.

何十年にも渡り、持ち主を彷徨っているという書き込みが。

内容は、

「特にネット通販によく紛れていることがある」

「注文後、早急に届く出品者については特に注意する」

とあった。

不安は確信に変わった。

その夜に、彼女は着なくなった服にと一緒に紛れさせて出品した。

無事にすぐ売れたけど、あの赤いニットはリングの貞子のビデオみたいに永遠にループするのかな?

そんなことも忘れた1ヶ月後、

あるアイドルの自殺ニュースが入る。

普通に元気で昨日までライブに出ていて明るかったのに。

ニュースには出なかったが、その当時の服装は、あの赤いニットだった。

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