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いわくつき。  作者: 山手みなと
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「いわくつき。」 骨董品

[第1話] 骨董品


ある日、親子揃って骨董市に出掛けることに。

何だか古い物って味わいがあってオシャレで好きなんだよね...。

お店に入るなり、レトロな家電や食器、雑貨なんかが立ち並んでいる光景が広がっている...。

一瞬でテンションは爆上がり。やけに花柄のデザインが多いけど何か新鮮でいいなぁ。

色々見て回ると、やけに目を惹く物が。

ステンドグラス調の石で囲われた鏡だ。

オシャレなデザインで直ぐに虜になった。

「これちょうど洗面台のとこに置いたらいいんじゃない?」

「鏡を新しくしようと思っていたしいいんじゃない?」

鏡の他に気になった花柄のグラスも一緒に購入した。

帰宅後、すぐに鏡を取り付けた。

とても良い雰囲気で大満足だ。

「一気にオシャレになったなぁ〜」

数日が経ったある日、歯磨きをしていると何かがおかしい事に気付く。

「何かこの鏡、遅くない...?」

「鏡に映った姿が一歩遅い気がするんだけど...」

それは母親も気付いていた...。

「気のせいかもしれないけど確かに日に日に遅くなっている感じがするわね...」

ついには確実に遅いのが分かる位にまでになっていた...。

立ち去る瞬間には鏡の向こうから睨まれているような感じがした。


「そう言えば、鏡には都市伝説があるんだよね...」

「よく噂かれているのが、鏡はあっちの世界であの世と繋がっているから今映っている姿は本物ではない可能性があると言われていたり、夜中に覗く顔はいつもの自分の顔じゃない時があるとか...」


「合わせ鏡はあっちの世界と繋がってしまうため危険だとか...」

「他にも、鏡に掛けた言葉は全て自分に返ってくるとか...」

「神社の参拝は鏡に向かって祈祷しているとか...」

「ということは正月の参拝は自分の念をぶつけているということになるなぁ...」

そんな事を考えているより、目の前に起きている事を早く解決しなくては...!!

今も変わらず鏡の向こうから睨まれる現象は現実に起きている...。

このまま放置していたら、鏡の向こうに連れ去られたりするかも...。

私は結局怖くなって売りに行く決意をした...。

すると店主は、「やはり売りに来たか...」と。

「実は出処は不明だが、もう20年の間、返品されるように何回も買取しているんだよ」

「売りに来た人が皆んな口を揃えて言うのが、なんか遅いとか別人が映るとか変な事を言うんだよね...」

やはり、 " いわくつき " なのか?

持ち主が定まらない限り、この鏡は何を映すのか...?

次の持ち主は誰になるのか?

そう心配になりつつも、あの時見た鏡の中の視線はまだ脳裏に焼きついているのであった...。

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