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パパだいすきっこの ひなまつり

作者: 衣谷強

ひな祭り突発短編です。

構想から完成まで二時間くらいのインスタント短編ですので、軽くほのぼのお楽しみください。

 きれいな きれいな おひなさま。

 おじいちゃんが かってくれた おひなさま。

 かざると おへやが きらきらしてるみたい。


「かなは おひなさま ほんとうに すきねぇ」


 おかあさんが わらう。


「うん! わたし おひなさまに なりたい!」


 おとうさんも わらう。


「そうだな。かなも いつか およめに いくんだな」

「およめ? どこ?」


 ようちえんのつぎは しょうがっこうに いくっていわれた。

 そのつぎに いくのかな?


「かなは おとなになったら すきな おとこのひとと ずっといっしょに いるようになるのよ。それをけっこんっていうの」

「すきな おとこのひと……」


 パパだ。

 じゃあ おとなになったら おやすみのひみたいに いちにちじゅう パパといられるんだ!


「すてきぃ……」

「きっと このおひなさまが ひなの すてきなけっこんを おうえんしてくれるぞ」


 そうなんだ!

 おひなさま おひなさま おねがいします。

 かなと パパを けっこんさせてください。




「あぇ……?」


 めをあけると おふとんじゃなかった。

 あかいおきもの きてる。おひなさまみたい。


「な なんだこれは。ゆめ、か……?」


 となりをみると パパがおだいりさまの ふくをきてすわっていた。


「パパ!」

「かな!? え そのかっこう……?」

「わたし パパとけっこんする!」

「えっ うれしいけど これはゆめで ゆめということは わたしのがんぼう……? いや そんな まさか……!」


 パパはむずかしいかおで なにかいってるけど わたしはそんな パパもすき。

 おうちでおしごと してるときみたい。かっこいい!


「パパとずっといっしょ うれしいな」

「あーっ!」


 パパが あたまをかかえて さけんだら まわりがぜんぶぐにゃぐにゃになっちゃって……。




「ふゅ……」


 めをあけると いつものおふとんだった。

 さっきの なんだったんだろう。


「うぅ〜ん」


 パパはねてる。かおがぎゅっとしてる。


「パパ だいすき」


 そんなパパのほっぺに ちゅってした。




「……わたしは ちちおや しっかくだ……」

「けっこんのはなしなんてしたからよ。だいじょうぶ だいじょうぶ」


 パパが ママによしよしされてた。なんでだろう?

読了ありがとうございます。


大浜 英彰様の『五人囃子の見合い婚』

https://ncode.syosetu.com/n1545gv/

を読んで、「はっ! ひな祭りだ! 何か書かな!」と大急ぎで書きました。

我ながら何と戦っているのか分かりませんね。


五人囃子の見合い婚、ジャンルはホラーですが、おすすめです!


さて、桃の節句で邪気払いをしたところで、連載頑張ろ……。

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― 新着の感想 ―
[良い点] かなちゃんの心の声が読者にはわかりますが、パパには聞こえてなくて会話にズレが生じてるのが面白いです。 おひなさまのお衣装を着たかなちゃんの喜んでいる顔を想像しました。かなちゃんよかったね…
[良い点] お父さん大好きな女の子の夢が、実に微笑ましいです。 女の子の節句である雛祭りにピッタリな、ハートフルな御話ですね。 お嬢さんに愛されて、お父さんも幸せ者ですね。 [一言] かなちゃんが本当…
[良い点] かなちゃんの可愛いお願いを、お雛様が夢の中で叶えてくれたのでしょうか。 ちょっぴり不思議な、ほんわかする可愛いお話でした。 [気になる点] 「すてきぃ……」と言ったりぱぱのほっぺにちゅっと…
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