2回目
ユウキは工具箱の中身をすべて拭き終えると一息つき、改めて気を引き締めなおした。
(よし、じゃあ今日もあれをやってみるか・・・)
ユウキが昨日行った女神から授かった能力、前世の記憶があっても信じられなかった超能力。それでこそ、若い時に読んだラノベやRPGゲームのような異世界の能力なんだろうか・・・・・・。
ともあれ、ここで俺がやらないという選択肢は無い。何かリスクがあるかもしれないがこんなゴミみたいな生活から悪くなることなんて死ぬことぐらいだろうとユウキは思った。正直、今のユウキにはそれほど死に対しても抵抗があるわけではない。前世の記憶が蘇ったことで人生というものにすでに満足感と達成感を得てるからである。尚更こんな時代にゴミのような生活をしている今を思えば死というのも単なる1つの終わりとして認識していた。
ユウキ「ふー、では・・・ガチャ!!」
ユウキの目の前に昨日と同じように光り輝く箱が現れる。
ユウキ(昨日はわからなかったけど、やっぱり見れば見るほどこれ、ガチャだな。)
ユウキはあまりにも現実の物が現実離れした物になっているので笑ってしまう。
(では、早速!!!良いもの、よろしく!!!!)
ユウキは昨日よりも勢いよくガチャを回した。そして出てきたカプセルを手にする。
【SR 鑑定Ⅰ・・・・対象の情報を表示する】
(・・・・これは、また・・・ベタな異世界能力がでたな・・・・。、)
いつのまにか目の前のガチャは消えている。
昨日は直後に強い眩暈と倦怠感があったが今日はいつも特に変わりない。
(では、さっそく使ってみますか!)
ユウキは工具箱からカナヅチを手に取る。
「鑑定!」
これでやり方が合ってるかどうかわからなかったが手に持っているトンカチにステータスボードが出ている、
ユウキ「とりあえず、成功だな。」ユウキは少しホッとした。
・『トンカチ』・・・釘などを打つ道具。武器としても使える。
(え??????これだけ????知ってるわ!!!)SRという割にはあまり使えないスキルである。
まあ、俺が知らない物になら少しは役にたつのかな。ユウキは手に持っていたトンカチを工具箱へしまった。その時ユウキの目にプラスドライバーに映る自分が映った。
(あれ?これは、もしかすると・・・・・・)
ドライバーを手に取り映る自分に集中し鑑定を試みる。
大正解!!!自分のステータスが表示された。しかし、ドライバーに映る自分と同様にステータスボードは小さく更に屈折しており、なんて書いてあるか読むことができない。
ユウキは慌てて部屋の中から鏡を探すがそんな物はあるはずがなかった。
(あっつ、そうだ!!あそこになら!!!)
ユウキは急いで外に飛び出すと以前工具箱を見つけた廃車へと向かう。サイドミラーは両方ともなくなっている、残るは・・・・・ユウキは車内に入ると外から伸びてきている蔦をむしり取る。
よかった、ルームミラーは無事だった・・・・多少、錆はついているものの汚れを落とせば十分使える。
すぐにとりはずし、雨水を貯めたタライで綺麗にする。完ぺきではないが十分な手鏡が手に入った。
(改めて・・・・)「鑑定!!!」
・ユウキ 男性
Lv.1
HP:10
力 : 3
速さ: 5
知力:97
固有スキル
・『ガチャガチャ』・・・1日1回無料でガチャが引ける。課金あり。
スキル
・前世の記憶・・・前世の記憶を呼び戻す
・鑑定Ⅰ・・・対象の情報を表示する