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戦い

10分程は時間が経っただろうか。

先程からの押し相撲状態にユウキは体力の消耗を感じていた。

マンゾウの姿はすでに見えない。 

恐らく今頃壁まで無事たどり着いているだろう。

俺も何とかしてここから逃げ出さなければ・・・・・・。

ただ、ユウキはその方法が見つからないでいた。

今握っている椅子をいなせば一瞬の隙は作りだせる。ただ、そこで逃げだせても次に追いつかれてしまっては直接あれと闘わなければならない。

それだけは勘弁だ。今でもユウキは吐き出してしまいそうなほどの悪臭に苦しんでいた。



(何か方法は・・・・・スキルを使って・・・。そうだ!!!)


ユウキは咄嗟の思い付きをためす。


「異空間収納!ゾンビを収納!!」


何も起こらない。

ということはこんな状態でも生きているとカウントされているということか・・・・。

あわよくば異空間収納の中に封印しておきたかったのだが・・・・。

ユウキ(後は使えるスキルはないか・・・・・何か応用できるスキルはないか・・・・・・。)


ユウキ「鑑定!」



・ゾンビ(元人間)

不老の存在。古代に異なる世界から来たウイルスによって変異した生物。

唾液や血液によって感染してしまうと同じようにゾンビ化することになる。



ユウキ(異なる世界???異世界のウイルスってことか・・・・)

ユウキは冷静に思考を巡らせるがこの状況を覆せる決定打になるような有効な手は思いつかなかった。


ユウキ(このままでは体力がなくなってしまう。何か新しい手を・・・・・新しい・・・そうだ!!)




ユウキ「ガチャ!!!!」


ユウキの目の前に金色のガチャが現れる。

その瞬間ユウキは持っていた椅子ごと両足でゾンビを力いっぱい蹴りとばす。スキルによって補正されているユウキの蹴りは屈強な成人男性程の威力がありゾンビは砕けたイスごと5m程蹴り飛ばされていた。


ユウキ(いまだ!!!)すぐにユウキはガチャを回す。


ユウキ(頼む!!!!神様!女神様!仏様!今だけ、俺に運を!!!)


目の前に最後の望みを託す。




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