提案
ユウキ「ごめん、小便してくる。皆は先に帰っていってくれ。」
マンゾウ「待ってようか?」
ユウキ「いーよ、先に戻っててくれ。」
マンゾウ「わかった。迷子になるなよ!」
マンゾウはからかうようにユウキに笑いかけた。
ユウキ(よし、ここらへんで・・・・)
ユウキ「ガチャ!!」
ユウキの前に金色に光るガチャが現れる。
昨日はこそこそ夜中に動いたから余計にシャチに怪しまれたんだろう。以前にこのガチャはエリーゼに見えていなかったからあの時気付かれはしなかったと思うけど・・・・
ユウキは今朝の出来事を考えながらガチャを回した。
【R MP+3・・・・少し魔力が上がる】
ユウキ(!!!!!??????????!!!!!)
初めてのレアだ・・・・・MPアップ???ということは魔法が使えるようになった?????
ユウキは辺りを見回す。よしっ!!!誰も近くにはいないようだ。
ユウキ「ファイヤーボール!!!!!!」
・・・・・何も起こらない。
ユウキ「ウイングカッター!!!!」
ユウキ「アイスニードル!!!!」
ユウキ「メテオストーム!!!!」
ユウキ「ファイナルデスティニーアタック!!!!」
・・・・・何も起こらない。ちくしょー!!!!!・・・・だろうな。そうだと思ったよ。
ユウキ(MPが3しかないからか・・・・、呪文的なやつを覚えないとダメなのか・・・・・)
とにかく今は気にしても仕方ないな。これ以上シャチに怪しまれる前に急いで小屋に帰ろう。
ユウキは急いで小屋へ戻った。ただ、あまりにも急ぎすぎて小屋の手前でゴンゾウ達に追いついてしまったのは内緒の話であった。
エリーゼ・サチ「おかえりなさい。どうだった?」
ユウキはいくらかばかりの海藻をエリーゼに渡した。
エリーゼは何を考えているのか少し顔を赤くし受け取っている。
エリーゼ「お疲れ様!ユウキ。すぐ御飯にするから休んでいてね。」
マンゾウ達もわずかだが自分の採った物を自慢げにエリーゼに渡していた。
モハメッド「今日は僕たちの方が大漁だったかな。」
モハメッドは嬉しそうに、シャチにいたっては勝ち誇ったように自分たちが採った魚をサチに渡した。
サチ「すごーい!!こんなに沢山。それに、こんな大きいお魚もとれてるー!!!!」
みんなもその声を聞くなりバケツを見に集まる。
ユウキも見に行く。たしかに大漁だ。ほとんどはハゼやカサゴの小さなモノだが一匹だけ大きな魚がいた。
ユウキ「これは、イナダか。」
ユウキは思わずつぶやく。イナダは出世魚と呼ばれ体長が大きくなるとブリと呼ばれる魚だ。
ただ、このサイズでも他の魚と比べてもかなり大きい。
シャチ「おい‼お前!まさか、魚の種類がわかるのか?」
しまった・・・。つい口走ってしまった。ユウキの発した言葉に敏感にシャチが食いついた。
ユウキ「いや・・・・・、その・・・・今のは、えっと・・・・・・」
シャチ「なんで魚の名前なんて知ってんだ!!!!俺達でさえそんなの聞いたことねーぞ!」
シャチはここぞとばかりにユウキにくいかかっていた。
モハメッド「ごめん、シャチ!ちょっと、落ち着けよ!! ユウキ君。今言ったことは僕もはっきりと聞いた。だから、単刀直入に聞くね。君は魚の種類がわかるのかい?」
モハメッドはシャチを抑えながらもしかっりとした視線でユウキを見ていた。
ユウキ「・・・いや、その・・・・。わかるというか・・・・・。」
なんて答えればよいのか・・・・・どうごまかせばいいのか・・・・・ユウキが答えに迷っていると
モハメッド「ごめん。ユウキ君。君を責めている訳じゃないんだ。もし、君に魚の知識があるなら協力してほしいことがあるんだ・・・・」
シャチ「おい!!!!モハメッド!!!テメー!!!まさか・・・!!!!!」
モハメッドは今度はシャチを真剣な表情で見つめる。
シャチはまだ何かいいたそうだったが一つ大きなため息をつくと何かを諦めたように両手をあげた。
モハメッド「まずは昼食を食べよう。話は今日の夕のノルマが終わった後に話すよ。」
一瞬小屋の中の温度が下がった気がした。
昼食を食べその日の夕のノルマも昨日より早く終えることができた。
モハメッドはギャバと少し何かを話すと小屋へと戻ってきた。
モハメッド「皆、お疲れ様。今日も無事ノルマをクリア出来て良かった。それで、今ギャバさんとも話し合ったんだけど明日も同じようにノルマをクリア出来たら明後日1日休みをくれるそうなんだ。」
マンゾウ「・・・・・・・休みって!!!仕事もらえねーのかよ!!!!!話が違うじゃねーか!!!!」
マンゾウは1人怒っている。
モハメッド「ちょっと、マンゾウ君落ち着いて。本当は君たちがこんなに仕事が出来るとは思っていなくて、元々予備日で1日多く予定していたんだけど、このペースならちゃんとノルマが間に合いそうだから明日は休んでもいいことになったんだよ。」
マンゾウは首を傾げまだ理解できていないようだった。
ユウキ「マンゾウ、明日は仕事しなくても約束のお金は貰えるんだって。」
マンゾウ「えっ!!??本当か!?働かないのにいいのか?」
やっと、理解してくれたみたいだ。
少しづつマンゾウに笑みが戻り、コウシロウやエリーゼも喜んでいた。
モハメッド「それでユウキ君、ここから君に話したいことがある。他の皆は申し訳ないけど外に出ててもらえるかな。」
モハメッドはにっこりと微笑みながらマンゾウ達に話しかけた。
マンゾウはその笑顔とどこか冷たさを感じる言葉に一瞬怖気づいたが自分に僅かに残る使命感を奮い立たせた。
マンゾウ「ちょっとまてよ。ユウキが残るなら俺も残るぜ。ユウキに何かあったらこの仕事を紹介した俺の責任だ。どんなことがあろうとも俺はユウキの傍を離れねーかんな。」
マンゾウはユウキの傍に座り込む。
それを見て慌ててコウシロウも兄の後へと駆け出す。
モハメッド「ちょっと、待ってくれ君たち。今回の本当にヤバイん・・・・・・」
アインとエリーゼもにっこり笑うとユウキの傍にしゃがみこんだ。
モハメッドはどうにか説得しようとワタワタしている。
シャチ「ほらな。面倒なことになった。」
モハメッドは恨めしそうにシャチを睨むだけだった。
【ステータス】
・ユウキ 男性
Lv.1
HP:10
MP:0+3
力 : 3+9
速さ: 5+6
知力:97+1
固有スキル
・『ガチャガチャ』・・・1日1回無料でガチャが引ける。課金あり。
スキル
・UR 異空間収納・・・異空間へ物質を出し入れできる。生物は不可
・SSR 前世の記憶・・・前世の記憶を呼び戻す
・SR 鑑定Ⅰ・・・対象の情報を表示する
・SR 整理整頓・・・不要な物は捨てあらゆる物を整える
・SR 栽培Ⅰ・・・・植物の栽培が上手くなる
・R MP+1・・・・ほんの少し魔力が上がる
・C 力+9・・・・ほんの少し強くなる
・C 速さ+6・・・・ほんの少し速くなる
・C 知力+1・・・・ほんの少し賢くなる
ガチャのカウント間違えていました。この回、1日2回ひいてる・・・・・・
まあ、ボーナスってことで・・・・・。笑




