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疑惑
朝、目が覚めて隣に目をやると雪がいないことに気づき、ベッドから起きて一階へと階段を降りていく。一階に降りると、雪の姿はなく既に会社に出社したことがわかる。
洗面所に行き、顔を洗って自分の顔を鏡越しで見つめる。
美咲の心の中にあったわだかまりが決心へとかわるのだった。
日和「おはようございます」
何事もなかったかのように平然と出社すると、掲示板前に人だかりができている。
掲示板に目をやるとそこには、異動命令が貼ってあり、自分の名前と異動部署が書いてある。
日和は掲示板に貼ってある異動命令の紙を怒りで強引に剥がしとり、ヒールの音をカツカツ鳴らしながら社長室へと向かう。
バタン
ノックもせず強引に社長室に押しかける。
椅子に腰掛けた雪に目をやると、雪は待っていたと言わんばかりの表情を日和に見せる。
バンッ
日和「ちょっとこれっ、どういうことよ」
雪の目の前に異動命令の書類を叩きつけ睨みつける。
雪「どういうことって、そのままの意味だよ。君は今日からこの会社の雑用係だ」
1週間後
日和は1人、女子トイレの洗面台を掃除していると、社員の女性3人組が入って来る。