恐怖の感じかた
初投稿となる作品です。駄文であることは重々承知しております。堅苦しい文ではありますが、温かく見守っていただけば幸いです。
また、投稿ペースも非常に遅いです。リアルの生活との両立が出来るほど体が強くないのでなんとか書き上げられるように頑張ります。
「死」、その概念はくつがえすことができない。それが当たり前のルールであり、覆してはいけない理のはずである。
実際、命というものについての倫理的な論争は不変のルールを人間という、いち生物が変えてしまうことに疑問をなげかけるためにあった。
しかし人間の科学はその概念を約0.1%の確率で覆すに至った。死亡した人間の細胞一つ一つを新たなものに移植し、人工の臓器を取り付けることで蘇生させることで、死に至った生命が命を取り戻せる。そして生前には持っていなかった能力を覚醒させる。
そうして蘇った存在はモダンネクロマンサー(現代のゾンビ)として畏れられ、敬遠された。
少年は立っていた。少年の名前は佐藤みのる15歳。鳴り響く遠くの踏切りの音、少年にはそれが今まで苦しみに耐えてきた自分への贈り物の歌のように聞こえていた。2つの眼を光らせた鋼鉄の蛇がまっすぐ向かってくる。一度は体験してみたいと考えていた死へ興味、寸前の心の高鳴りは彼の脳内を魅了した。
あと10も数えたら「僕は死ぬ」。最期にどのような言葉を残そうか、一瞬の思考がほんの少し長く感じた。
7 ・・・・6・・・・ 5・・・・ 4。
少年の身体は大きく真横に跳ねた。
バラバラに砕け散ったはずの腕の感覚があった。しかしそれ以上の痛みが少年の脇腹を襲ったのである、まるで小さな鉄球がぶつかったような。
そしてすぐに認識した、自分は生きていることを。自分を生の地獄から救済してくれる蛇の横腹が少年の眼前を通り過ぎた。
静けさを取り戻した空間に一人の女が立っていた。自分を弾き飛ばしたにしては細く青白い腕、長く黒い髪、黒いブレザー。周囲の暗闇が、腕の白さが一層彼女の黒さを際立たせていた。
何よりその存在感を一言で表現するなら「恐怖」であった。
「ここだとムシが多い」と少女が呟く。
少年は少年の前に立ったとおもうと、およそその細腕からでる力とは思えないようなパワーで彼を担ぎ上げた。
少年が先ほど感じた恐怖は確信になった。
彼女は人間ではないと。




