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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

兄と幼馴染は攻略対象私は悪役令嬢

転生したら妹の婚約者だった

作者: 黒宮 黝稀

兄視点です!

初めて彼女に会った時の事を今でも鮮明に覚えている

それほどまでに自分の取った行動が不可解だったからだ

初めて彼女に会った時何故か俺が彼女を守らなきゃって強く思った

何故そう思ったのか最初は分からなった

だけど今ならハッキリと分かる。彼女もまた大切な人だったから


「リーフィア!」


自分の弟に胸を貫かれ徐々に徐々に赤い血が彼女の服を赤く染めていく

その光景がある一つの記憶を呼び起こした

一人の男に組み敷かれ泣き叫ぶ少女。少女はずっと俺と幼馴染を助けてと言っていた

それを自分はただただ眺める事しか出来なかった

少女からすれば屈辱的な姿を兄である俺と幼馴染に晒すことは酷く苦痛だったはずだ

なのにそんな事お構い無しに俺達の事をずっと気にし続けていた。

その光景を見て守らなきゃいけなかったのにって悔やみ自分を責め自分自身を呪った

次こそは絶対に守るって何度も何度も思ったはずなのに

これはなんだ目の前で何が起こっている

あれは自分が大切に思ってきた妹じゃないのか

何故自分が守られている


「ゆず……は……」


思わず呟いてしまった前世での妹の名前

それを聞き取ったリーフィアは一瞬驚いた表情を浮かべる

それからの行動は早かった


「何で……何でだよ!!柚葉!!」


悲しそうに微笑むリーフィア

急いで駆け寄り今にも倒れてしまいそうな身体を後ろから抱きとめるように支える

自分の服が血に染まる事すらも厭わずに少女の身体を抱く


「ダメだ!死ぬな!死なないでくれ!ゆず!!」

「どうして思い出すかなぁ……このまま思い出さないで幸せになってくれたらそれで良かったのに……」


今にも泣き出してしまいたくなるのをこらえリーフィアの事に耳を傾ける

幼馴染の生まれ変わりである少年はリーフィアに治癒魔法をかける


「巻き込んで、ごめんね、2人には、まだ、未来があった、のに……次こそは守れてよかった」

「……お前は何も悪くないだろ……!!」


そうやって悲しそうにでも嬉しそうに言うリーフィアにただそう言うしか出来なかった


「でも、それでも、二人は無関係だったんだよ…私のせいで巻き込んじゃったから……次こそは幸せになってほしいの」


リーフィアの目から一筋の涙が頬を伝う


「私はまた二人と一緒に過ごせて幸せだったよ。だから二人も幸せになって……」


何で……何でだよ……何でそこまでするんだよ!お前は何も悪くないのに……

弱くてお前を守る事すら出来なかった俺が悪いのに何で……

そこまでするほどの価値なんて俺にはないだろ!!

傷はなかなか治らずどんどん血が失われるばかりでもう手遅れだと言うことが分かる

頭ではもう嫌って言うほど分かっているのだ。

だけど認めたくなかった認めてしまえば永遠に会えなくなるのが分かっているから


「駄目だ!柚葉!死ぬな!」

「眠ったらそれこそ終わりなんだぞ!」

「お兄ちゃん……春人……二人に出会えて良かった……さようなら」


俺と春人の願いは虚しく呆気なく消えてしまった

リーフィアはそれだけを残し息絶えた


「う、うわぁぁあ!」


広場には二人の絶叫がこだました

泣いて泣いて声が枯れるほどに泣いた

だけどリーフィアは帰ってくる事はない

一度ならず二度も守れなかった自分自身に反吐が出る

だけど生きなければならない。それが彼女の願いだから。

リーフィアが命を懸けて守ってくれた生命だから……ちゃんと生きなければ彼女に怒られてしまう。


大丈夫だちゃんと見ていてくれ。お前が誇れるような人物になるから。



その後どうなったのかそれは神のみが知るのだった


兄の視点はどうして書きたかったので書きました。

余裕が出来たら連載版をかけたらいいなと思っています。

書きたいことも書けてないことも沢山あるので

それを盛り込んでかけて行けたらなと思ってます!


ではでは楽しんでいただけたら嬉しいです!

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