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人々の日々の心身

祝福の呪詛

作者: 忌み名の男

子に最初に与えられるものは?

ある時、一人の子供が生まれた。

その出産に大したドラマはなかったが、その子供はその夫妻にとっては初の子供だった。

その子は、第一子で男でもあった事もあり、親戚一同皆祝福した。

そんなこともあってか、彼はとても可愛がられ普通の子供として育った。



月日は流れ、彼も普通に育ち幼稚園にも通い友達も出来た。

そんな友達の中でも親友と呼べるような友達が彼には3人いた。

彼はその親友とよく遊んでいた。

しかし残念な事に彼が小学生に上がった頃、1人の親友は親の都合で海外に引っ越すことになってしまった。


少し寂しかった。


別れが有れば出会いがあるもの、彼は時々遊びに行っていた児童館に自分の親友と遊ぶ同級生がいた。

彼とその同級生は初めのうちは友達の友達と言う認識だったが、しばらく遊ぶうちに友達と呼べるくらいには仲良くなった。


別れは突然だった。

彼は親の都合で引っ越さなくてはならなくなった。


・・・


引っ越した先は今までと大分環境が違った。

もう既に人間関係が出来上がっている空間、仲間意識、よそ者・・・

そんな中、彼は浮いているのを自覚しつつ頑張って馴染もうとした。


・・・・・・


頑張ったのが実を結んだのか、それとも相手がそういう人間だったのか、彼にはその土地で一人親友が出来た。





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――





破綻した。

みんながわらっているきがするこわいひとがこわいめがこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい


わからない(いつ)

わからない(どこで)

わからない(だれが)

わからない(なにを)

わからない(なぜ)


どうして

どうしてどうして

どうしてどうしてどうして

どうしてどうしてどうしてどうして

どうしてどうしてどうしてどうしてどうして


彼は呪った

でも、彼には呪う対象がなかった。

だって、誰も悪くない。悪いのは自分だのも・・・


世界は他人で出来ていて、自分は弾かれた。

ただ、それだけ。








自分を呪った彼は裏返って問題なくなった。

もう、怖くなくなっていた。

だって、なんでも自分が悪いんだもの。


ある時、彼は偶然昔の親友たちの話を聞いた。

どうやら、彼が自分を呪ったその日から彼等にも何らかの不幸が降りかかったようだ。

一人目、虐めに合い引き籠りになった。

なにも思わなかった。

二人目、喧嘩して両親が別居状態になった。

違和感を覚えた。

三人目、両親が離婚した。

偶然だと思った。


彼は違和感を覚えたがそれっきりそのことを考えなかった・・・四人目が出るまでは

四人目は彼の転校先唯一の親友で友人だった。

冷たい環境の中、唯一心を開いていた友達・・・


その時、ふとある考えが浮かんだ。

自分は自分を呪った。

その呪いは自分と近しかった存在に憑いたのでは?


現に彼の所為で彼の家族は一時修復不能になるレベルで冷えきっていた。


朱に交われば赤くなる

Devil.made.Devil.and.Devil(悪魔と遊べば悪魔となる)


彼等はもしかしたら自分に近かったから・・・不幸に成ったのかもしれない。

たぶん自分は自分を呪った時に半分人じゃなくなった。

彼は半分が呪いと同じものになったのだ。


そう感じた。


すると面白いものが見えるようになった。

そうそれは自分の呪いについてだ。

彼は自分の呪いが何なのかを理解した。

単純だった。

自分の祝福が呪詛になっただけだった。

自分の最初の祝福が呪詛になったのだ。


そして彼は可能な限り名を口にしないようにした。






そして現在、彼は今も名を忌み名として可能な限り口にしない。

だが、偶然知ってしまう人もいる。

その人が彼に近づいて・・・








ちなみにこの後その人は入院します(命には別状はありませんでした)

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