エピローグ
「……ふむ。何はともあれ、一件落着じゃのぉ」
「しかし御大も人の親ですなぁ。娘のためなら他人の恋路の妨害までしますか」
「人聞きの悪いこと言うでないわ。ちょっと面白くするための演出じゃ。それに、お主だって同じことしておるではないか」
「そりゃあ、もう！ 吾輩はベルちゃんのためなら何だってしますとも♪ 何なら、今すぐ大和タケルに呪いを掛けてベルちゃんの虜に――」
「やめんかい、馬鹿たれ」
「冗談ですよ。それより御大」
「何じゃ？」
「実は……地獄で今回のことが随分と話題になりましてな」
「ほう、天界でもそうなのじゃ」
「それで……どうも人間界に興味を持った悪魔が何人かが、吾輩に黙ってあっちの世界に向かったようなのです」
「ほう、奇遇じゃな。実は天使の中にも勝手に人間界に降りた者がいたらしい」
「なんと。最近は天使も随分とルーズになったものですなぁ」
「これも時代よのぅ」
「まぁ、あまり規則でガチガチに縛るのは時代錯誤ですからな。しかし……あまり奔放に過ぎるのも考えものですが」
「そうじゃのう。向こうで何かトラブルでも起こすんじゃないかと心配で心配で……」
「吾輩のところは間違いなくトラブルを起こすでしょうな」
「……何か楽しそうじゃの」
「適度なトラブルは恋の良いスパイスになりますから」
「そんなものかのぅ」
「そんなものですよ」
「まあ、そうかもしれんの」
「これから、ますます楽しくなりますぞ」
「そうじゃの。この際じゃから、可愛い娘達の奮闘を楽しむとしようかの」
「ええ、このラブリーなアルマゲドンを――」
この話はここで一旦終わりになります。
この続きの展開も考えてはいるので、またいずれ続編という形でお目にかかれたらと思います。
ここまでお付き合い下さりありがとうございましたm(__)m
次回作もどうぞよろしくお願いします(^^)/
