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魔王軍襲来編7

「くそっ……!」


レンの剣がドラゴンの鱗に当たるが、火花を散らすだけで全く通用しない。


「逃げろ!レン!」


グレイスの叫び声が聞こえるが、体は動かない。


「ここで逃げたら……皆が……」


剣を握る手が震えた。死の予感が迫る。


その時だった。


周囲で悲鳴が上がった。

冒険者の一人が吹き飛ばされる。騎士団の兵士が焼かれる。

次々と犠牲者が増えていく。


そして突如として—レンの体内に何かが流れ込んできた。


「な……何だ……これ……?」


温かいような、冷たいような何か。

死者が増えるたびに、その感覚が強まる。

同時に、体が軽くなっていく。


「これが……神器……」


恐怖に駆られた。自分が死んだ者たちの能力を奪っている。

友人のように接してくれた冒険者も、助けてくれた兵士も—等しく全てのスキルを吸収していく。


「違う……こんなのは……違う……!」


涙が頬を伝った。自分の体が変わっていく感覚。周囲からは絶望の悲鳴。


「やめろ……止めてくれ……!」


だがスキルは言うことを聞かない。



それでもレンの動きは速くなる。剣筋は洗練され、体の痛みは消えていく。

『剣術』『頑強』『跳躍強化』……様々なスキルが重なり、混ざり合い相乗効果を生み出していく


今ならドラゴンと戦える。だがそれは—多くの犠牲の上に成り立っていた。


「僕は……バケモノじゃない……!」


叫びながらドラゴンに挑むレン。

今まで不可能だった動きが自然とできるようになっていた。

だがその代償は重い。


「ごめんなさい……ごめんなさい……!」


泣きながら、レンはドラゴンと対峙した。


「レン!」


グレイスが叫ぶ。彼の目に映るのは変わり果てた戦士の姿だった。

体が輝き、周囲の死者から溢れた光が吸収されていく。


「これが…レンの3つ目のユニークスキルの力なのか……⁈」


ガロウも驚愕の表情を浮かべた。


「あの光……まさか死者のスキルを……」


そのとき—


「見てみろ!あの化け物を!」


冒険者の一人が叫んだ。


「あいつ……死んだ奴らの力を使ってるんだ!」


恐怖と怒りが広がっていく。


「人間兵器だ!」


「獣人の力も奪う気か!」


罵声が飛び交う。


「黙れ!」


グレイスの怒号が響いた。

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