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異形の卵

「人間ごときが…陰でこそこそと何かやってやがる。ウザいんだよ!何の利用価値もないゴミが英雄気取りやがって!」


レンは言葉を失った。


「何でさっき門番は俺達を止めなかったと思う?答えは 『どうでもいい!』 からだ!難民の人間のガキが攫われようが死のうが 『どうでもいい』んだよ!」


狂気に満ちた目でレンを見つめる


「英雄だかなんだか知らねえが、人間は地べた這いつくばって俺たちのおこぼれをありがたく啜ってるのがお似合いだ!」


その言葉にレンの背筋が凍った。これが……獣人の本音なのか?


「違う……!」


レンが叫んだ。


「お前は何も分かってない!人は皆平等だ!お前みたいなヤツは……獣人だろうと人間だろうと許さない!」


ヒョウ獣人の笑みが消えた。子供の首を絞める力が増す。


「ほざけ!」


次の瞬間──

レンの身体が風となった。


「剣聖!」スキル名が自然に唇を突く。世界が減速し、相手の動きが遅く見える。剣が意志を持つようにレンの手を離れ宙を舞う!


**ギィィィン!!**


鋼と鋼が激突した。レンの投げた剣がヒョウ獣人の刃と激しく火花を散らす!


「なっ……!?」


隙が生まれた!レンは跳躍し──


**バキッ!!**


ヒョウ獣人の腕を蹴り飛ばした!子供が解放される!


「逃げろ!」


レンが叫ぶ!


「てめぇ……!」


ヒョウ獣人が再び襲いかかる。


背後でスクイヤーが呻きながら立ち上がる。


「大丈夫ですか!?」


支えながら『治癒』をかける


「馬鹿野郎……!早く逃げろ……!」


ヒョウ獣人の口から嘲る笑いが零れる。


「逃げられると思うなよ。お前らの末路は決まってんだ」


そう言ってヒョウ獣人は見覚えのある異形の銀色の卵を取り出した


「…っ⁈それは⁉︎」


レンの目が見開かれた。

以前黒フードの男が持っていた魔獣を呼び出す卵に違いない


「くたばれ!」


卵が地面に叩きつけられる。黒い渦が噴出し、耳障りな羽音が響き渡る!

そこから現れたのは──


鋭い爪を持つ異形の翼竜だった。目は憎悪に染まり、咆哮をあげる。


「逃げるぞ!」


スクイヤーが子供とレンの手を引いて森の奥へ走り出す。

背後からは竜の叫びとヒョウ獣人の狂った笑い声が追いかけた。


逃げる三人。枝が肌を切り裂く。子供の泣き声が響く。

スクイヤーの脇腹から血が滲む。


「止血だけでも……!」


レンが懸命に回復を施す。


「もう少しだ……!安全な場に……!」


その時──


**バリィン!!**


木が折れる音。背後で翼竜が迫ってくる。


「くっ……!」


レンが立ち塞がり叫ぶ


「その子を頼みます!」


「馬鹿野郎がっ…!」


歯を食いしばり子供を抱えながら止まる事なく走るスクイヤー


レンは剣を構える。翼竜が滑空してくる。スキルを発動させ迎え撃つ

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