求職活動……以前の問題。だって私は、ビビりだから!
勇気を振り絞って、ハローワークに突撃しました! 後で思うと「そこまで緊張しなくても……」そう思うのですけれど、なにせずうっと誰とも会わず引きこもっていたので……。
今回の目的は「雇用保険の延長申請をすると同時に、その申請を解除しつつ、ハロワに登録して、お仕事を探す」です。解除するなら申請しなくてもいいやん?と思うのですけれど、そうはいかんらしい。あれやこれやの書類を集めて、写真とか通帳も持っていきました。
実際の手続きは職員さんが親切にしてくださるのですけれど、何がどうなっているのかわからない。あなた様は書類とか得意ですか? 私はすごくニガテです! 緊張のあまり今が令和何年かもわからなくなるくらい(今は令和5年)。
有能な職員さんのおかげで申請と解除申請は無事に終わりました!「あとは求職相談をしてくださいね♪」そう言われ、相談員さんが来るのを待っていた。ソファに座って待っていたら、別の方の相談が始まった。40代くらいの男性の声です。
男性:仕事を2つ掛け持ちしています。朝9時から午後4時まで時間が空くので、その時間帯でできる仕事を探しています。
聞くともなしに聞こえてくる話からすると、夕方から早朝にかけて2つの仕事をしているらしい。そして朝8時に仕事が終わって、午後5時までヒマらしい。だから何か仕事をして、収入を得たいと。お金には困ってナイので、単に時間が余るのがイヤなので、職種は問わないらしい。
一つ、聞いていいですか? あんた、いつ寝るんだ???
相談員さんは相槌はうっているようですが、ぜんぜん声は聞こえない。彼が一方的に延々と話します。私も相談員をしていたので、何となくわかります。この方、疲れてる。疲れてるから、正常な判断力を失っている。だから新しい仕事をすると寝る時間がなくなることに、気づいてない。たぶん……今はソウ状態になっているのじゃないかなぁ? 睡眠時間が少ないと、気分が高揚してソウ状態になることあるものなぁ……。ちょっと心配だなぁ(← 余計なお世話)。
彼は延々と話します。もともと昼間の仕事がしたかったが、その時は夜の仕事しかなかった。一つ目の仕事が短時間で終わるので、その続きに夜から朝方にかけての仕事をするようになった。最初は契約通りの仕事をしていたが、慣れてくるにつれてアレもコレもと仕事を振られて、時間内に終わらなくなってきた。仕事の負担が大きくなって、ストレスを感じるようになった。この頃から、眠れなくなった(← ビンゴ!)。今の仕事に影響が出ないような、簡単な仕事をしたい。
彼は話しているうちに、だんだんとご自身の考えがまとまってきたみたいです。急に話が途切れると、目がさめたように言いました。
「今の仕事を辞めて、昼間の仕事がしたいです」
ブラボー!! おめでとうございます!! 良かった! 正常な判断ができた!!
夜中や早朝に働くのも、仕事を3つ掛け持ちするのも、ぜんぜん悪いことではありません。でもご自身がどうしたいかを考えたときに、希望と違う働き方をしたり、健康を損なうのはちがう!!
彼はご自身の考えを話しているうちに「もともと昼間の仕事がしたかった」「今の仕事を辞めたいと思っている」そういう大事なことに気づけたのです! おめでとうございます!
彼にちゃんと考える能力があったのも大きいですが、相談員さんがアレコレ言わなかったのも良かった! 彼の思考をジャマせずに、静かにお話を傾聴した。結果、彼はご自身で自分の希望を見つけ出すことができた! 素晴らしい!!
そういうわけで最初は「3つ目の仕事がしたい」という相談だったのが、結果は「今の2つの仕事を辞めて、昼間に1つだけ仕事がしたい」になりました! 彼に幸あれ! 良いお仕事が見つかりますように!!
心の中でスタンディングオベーションをしていると、私の順番が来ました。そうだ! 人様のことを心配している場合じゃない! 自分のことをしないと!
私に対応してくださった相談員さんは、私と同年代の女性の方でした。ちょっと疲れて見えるのは、お仕事のせいでしょうか、蛍光灯の光のせいでしょうか?
相談:今日はどんなご相談を?
ソウ:近くのお店で品出しのバイトをしたいです。でもそこは、ハローワークに求人を出していません。おそらく人材派遣会社が募集をかけています。もし契約内容や労働条件でトラブルがあった場合、ハロワを通してなかったら、何か問題は起こりますか?
小説を書きたいので正社員じゃなくて短時間のバイトをしたいという説明は省略します。すぐにお仕事を見つけて就職する予定なので、そこまで詳しく言う必要はないと思う。
相談:ハロワを通してない場合、問題が起きてもハロワは介入しにくいですねぇ……。でも労働基準監督署に相談して、問題があれば指導してくれますから、労基に相談するとイイですよ。
あ、そうなんだ! それなら何かあっても相談できるから、ハロワじゃなくても安心なんだ!
ソウ:車がないので自転車で通える範囲で仕事を探しています。品出しの仕事と別に、家の近くに大きな建物がありまして、そこで仕事ができないか教えてほしいです。
なんの会社かわからないけれど、駐車場に従業員の車がたくさん停まっているから、仕事はたくさんあるらしい。ずっと求人情報を見ていたけれど、その会社の求人を見たことがない。
相談:聞いてみましょうか?
ソウ:えっ!? いいんですか!? その会社が求人募集しているかは、ぜひ知りたいです!
相談:いいですよ~♪
相談員さんは目の前で、その会社の本社に電話をしてくれました。そして人事担当者を呼び出して、私が希望している場所に求人があるか訊いてくれた!! さすがハロワ! 私にはできない!
結果、今は募集してないとわかりました。あれだけたくさん車が並んでいて、一つも仕事を募集してないなんてすごい! 従業員さんの車、高級車種もチラホラ見えるから、お給料が良くて働きやすい会社なのかも……。何の仕事か、よくわからんが……。
相談:ソウさん、前は何のお仕事をしていたのですか?
ソウ:相談員です。だから次は、人と会わないお仕事がしたくて……。
相談:…………わかる!
ソウ:…………でしょ?
深く頷き合う二人。相談業務はやりがいのある仕事ではあるが、色々な方に喜んでもらうには命も神経もすり減らして働かないといけない。それはもう、したくないのです……。
他にもいくつかお仕事を紹介してもらいましたけれど、どれも遠かった。車があれば楽勝ですけど、自転車で通うのは難しい。自分でも探してみますと伝えて、お礼を言って辞去しました。
ハロワを出て、もうひと頑張りすることにしました。私が働きたいと思うお店へ行って、求人が出ているか見てみよう! お店の入り口に、アルバイト募集の紙が貼ってあった! とくに興味もナイようなふりをして(← 今考えると、いらん演技やな!)ガン見すると、なんてこったい! この間まで募集していた時間帯がなくなっている! ちょうどイイ時間帯だったのに! そして夕方から夜にかけての求人が出ている! 夕方から夜! う~ん!!
私は小説を書くことに力を注ぎたい。私がお話を書くのは、早朝から午前中にかけてです。その時間は、できればパソコンの前にいたい。お話を書き終わって、脳が疲れてぼーっとした後に、軽い運動を兼ねてバイトがしたい。身体を動かしておうちへ帰って、機嫌よくご飯を食べてお酒を呑んで、ぐっすり眠りたい。でも夕方からだと、帰宅してから頭と身体をクールダウンする時間が……。どうしよう??
これが今日の現状です。とりあえずお店の開店を待って、午前中の求人の有無を聞いてみます。なかったら、他のお店を探してみよう……。働くどころか、面接の前の段階ですでにドキドキしています。こんなんで働けるのか?? 大丈夫なのか? わたし…………。




