大ウソつき!
数年に一度、大ウソつきに出会います。ほんとに、カンベンしてほしい。
自分の保身のために、ありもしないコトを平気で言う! うっかり騙されたこちらにとっては、悔しいやら情けないやら! たまに思い出しては「うがあああ!!」と叫びます。
どうやら私は、リアクションがデカイらしい。ウソだと気づかず、いつでも大きなリアクションを返します。「えええ! すごい! 素晴らしい!」 ← コレが、アカンらしい。私のデカイ反応に気を良くした相手は、ウソにウソを塗り重ねてゆくらしい。だってウソつきは本当の自分じゃないから、その話を保とうとすると新しいウソが必要になるのです。気づかない私は最後の最後で騙されたと知って、とても傷つく。
今まで数人の大ウソつきに出会いました。最悪だったのは、学生時代の大事な親友(A美ちゃん)が大ウソつきだったことです。以前からウワサには聞いていましたけれど親友のA美ちゃんを信じていたので、ウワサのほうがウソだと思っていた。いま思えば、親友の巧妙なウソに騙されて公平な目で見られなくなっていた。
おかしいなと感じたのは、それまで親しくしていたお友達が急に冷たくなった頃でした。毎日いっしょに楽しく話していたのに、あからさまに嫌な顔をされるようになった。何か気に入らないところがあるのか聞いても、冷たい返事が返ってくるだけ。そういうコトが3度ほどあった。3度といっても、3人じゃないです。グループ単位の話しですから、10人です。急に10人から嫌われたら、凹みます。しかも理由がわからない。
急にお友達が減ったので、私はA美ちゃんといる時間が長くなりました。いま思えば私を囲い込むために、周囲から孤立させようとしていたのでしょう。
そんなA美ちゃんは両親から虐待されていて、家に居場所がないと話していました。大雨の日に泣きながら「父親から殴られて裸足で外にいる。母は助けてくれない」そんな電話がかかってきたこともあります。誰かに相談するようすすめても「育ててくれてる親だから、悪者にはしたくない」。なんていい子なんだ! でも私は、あなたが心配です!
ここまで書いて、思い出しました。10人じゃない。12人です(怒)。
けれどもA美ちゃんには優しい彼氏さんがいて、その彼がA美ちゃんの心の拠り所でした。ところがその彼が、交通事故で瀕死の重傷になった! 集中治療室に入っていて、会うことさえできないらしい。彼がこのまま死んでしまったら、どうしよう……! 泣きながら話すA美ちゃんと一緒に、もちろん私も大泣きです。そんなの、ひどすぎる! 神様のバカ、バカ!
A美ちゃんの気持ちを考えると、私も落ち込んでしまう。暗い気持ちで歩いていたら、瀕死の彼と親しい友人にバッタリ会いました。
私:〇〇さん! 大変らしいね!
友:え? なんで?
私:知らないの!? 事故で集中治療室に入っていて、このまま死ぬかもしれないんだよ!
友:は? さっきまで一緒にゲームしてたけど? フツーに元気だったよ?
私:え?
A美ちゃんから聞いた話では、少なくとも1週間前から集中治療室にいるはず。もちろん退院したなんて聞いてないし、そもそも入院してないらしい……。おかしい。これは、おかしい。
疑いだすと、キリがありません。
何度もすみません。新たに2名思い出しました。14人です(怒)。私、メチャメチャ被害に遭ってますやん……。
もしかして……。
私を急に避けるようになったお友達(B奈ちゃん)を追いかけ回して壁に追い詰めて、壁ドンして訊きました(← これも、どうかと思う)。
私:もしかして、A美ちゃんから私の悪いウワサを訊いたよね?
B奈:…………うん。
B奈ちゃんが言うには、私がB奈ちゃんの陰口をアチコチで言っていたと! だからB奈ちゃんは、私のことがキライになったと! 陰口なんて言ってないし! 私、アチコチで陰口言うほどヒマじゃないし!
パターンは読めた! 私がみんなの陰口を言っていると吹聴して、私が嫌われるようにしている!
そのパターンは、前に訊いたA美ちゃんの悪いウワサと合致していました。あれはウワサじゃない! 事実だったんだ!
そういうワケで着々と事実を集めて、A美ちゃんを糾弾しました。ちなみにA美ちゃんを虐待していたはずのご両親は、とっても穏やかで子ども思いなご両親でした。A美ちゃんは、たくさんのウソをウソで隠そうとしましたけれど、何せ証人が多いので騙されません! 追い詰められた彼女は、何て言ったと思います?
A美:じゃあ、そういうことでイイよ。私が悪者になれば、みんなが丸く収まるんでしょ? 私が犠牲者になるから、イイよ。
てぇ~めぇ~えぇ~っっっ!!!(怒怒怒!!!)
私は穏やかな人間だと思われていますし、自分でも穏やかであろうと(少しは)努力しています。
その代わり、怒ると激しいです。ものすごく激しいです。激しすぎて一周回って、怒り狂った私はどうなったか?
彼女を完全に無視することにしました。信じていたのに裏切られたのがショックで、彼女の存在を地球から消した。彼女はいないことにして、自分を防御した。目の前で話しかけられても、無視です。だって彼女はいないのですから、話しかけられるはずがない。私には彼女が、見えない。
それから長い年月がたって、彼女のことは忘れていました。たまに思い出して「うがあ!」と叫びますが、以前より回数は減った。
そんな彼女らしき人を見つけたのは、ネットニュースでした。なんか見覚えのある顔が出てるなぁと思った。見出しに出ている名前は、彼女の名前と一致しています。逮捕された罪状は、詐欺。何人もの男性を騙して、金を手に入れて逮捕されたらしい。うむ。彼女なら、やりかねん。納得だ!
見出しをポチっとクリックすれば、事件の詳細がわかるでしょう。本当に彼女なのか、それとも他人の空似なのかも判明する。でも私は、ポチっとしませんでした。それは、なぜか?
私の中で、彼女は存在しない人だからです。私を騙した彼女が逮捕されようが、幸せに暮らしていようが、どっちでもいい。私には関係のない事柄です。でもおそらく、彼女でしょう。ウソにウソを重ねて、ついに司法の手が及んだか……。
信じていた親友に騙されて傷ついた私ですけれど、一つだけ彼女から学んだことがあります。
「ウソをついては、いけない」
この学びは、とても貴重な学びでした。私が今でもギリギリ人の道を歩いていられるのは、彼女のおかげだと思います。私だってウソがつきたい! 自分の都合の良いウソをついて、ラクしたい! でも危ういところで誘惑に負けないで、今日まで頑張ってきました! 「ここでウソついたら、楽だろうな~!」そう思いながら本当のことを言って、目玉が飛び出るくらい叱られたりしてきました(苦笑)。
そうなんです。ウソをつくと、後がメンドクサイのです。それに一度失った信用は、取り戻せません。地位も金も若さも学歴も仕事もナイ私が生きてゆくには、信用を大事にしないと!! 何より自分がウソつきになってしまったら、私は自分が嫌いになります。他の誰に嫌われても仕方ないが、自分を嫌いになるのだけは避けたい! だからウソはダメ! ゼッタイ!
彼女のことは無視したはずなのに、長々と書いてしまいました。この話、今まで話したことがありません。あまりにも傷ついた出来事だったので、話すことさえツラかった……。それなのに何故、わざわざココに書いたのか??
…………あるお話の、前置きにしようと思ったのです。あれだけ傷付けられたんだから、前置きにくらい利用させてくれよ! それが私の本音!! ところが書き出したら、止まらなくなってしまった! ごめんなさい! また前置きだけ書いてしまいました! 本題はまた後日書きます!
あなた様も、ウソと無縁の日々でありますように!




