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奏エ戦記  作者: 心鶏
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第七話  (>=カウンターアイアン=<)

「頑さ〜ん。もう11時ですよ〜。わあし、帰りたいんですけど〜」

 頑は仮想空間にてトレーニングに勤しんでいた。

 今日のスケジュールは朝6時に沙夜とランニングをするところから始まった。沙夜は義足だが頑より足が速い。2時間走って、その後沙夜や満島が通っているジムにて休憩を挟んで、2時間の筋トレ。仮想空間の肉体は現実の肉体と同期されるため、現実で太ったり、衰えて体力がなくなったりすれば仮想空間にも反映され弱くなり、逆に筋トレやランニングで筋力や体力をつければ、仮想空間でも強くなる。そのためバーチャルとはいえ戦士にとって肉体強化は大切なのである。

 シャワーを浴びて汗を流して、昼食を食べて、12時に綾木戦闘所を訪れて、藤高に仮想空間を開いてもらい、模擬戦闘を始める。沙夜と頑の対決であったり、過去の挑戦者のデータを使った共闘であったり、様々な戦闘をこなして、夜8時。ここで沙夜は帰宅したが、頑は戦闘を続け、現在は夜の11時なのである。

「えっ!すみません!もうそんなに経ってました?」

「あとちょっとだけって10回言って、3時間です」

「ご、ごめんなさい、終わりにします」

 仮想空間から戻ってきた頑は転送機から出ると、すぐさま藤高に謝った。

「こんな遅くまで付き合わせちゃって、すみませんでした」

 藤高はため息をつきながら、仮想空間のシステムを終了した。

「状況が状況なので、気持ちはわかりますが、あんまり無理して体を壊しても仕方ないですよ」

 頑は元々、努力は誰よりもするタイプなのだが、今ここまで努力しているのは、やはり志田のためであった。

「でも、私が負けたら……」

 言葉に詰まる頑にビニール袋を手渡す藤高。

「はい、夕食のパンです。買っておきました。明日も早いんですよね?帰って寝たほうがいいんじゃないですか?」

「……はい。すみません、いただきます」


 自宅にて夕食を食べる満島夫婦。

「義足の調子は?」

「良好良好、二十歳の奏エちゃんより速く走れるぜ」

「そうか、よかった」

 安堵した満島に対して沙夜はにっこり笑った。

「今日も夕飯作らせちゃってごめんね」

 テーブルには満島が作った唐揚げ、きんぴらごぼう、なめこの味噌汁、白米が並んでいる。

「いや、いままで全部作らせてて悪かった。これを機に得意料理の一つや二つ覚えるつもりさ」

「なんだよ、いい旦那かよ。愛してるぜ、ダーリン」

「ああ、ずっと愛しといてくれ」

 二人の結婚生活はこの前3年目に突入した。他人からは冷めているように見られがちな夫婦だが、二人のドライな性格上そう見えるだけで、二人的にはラブラブなのである。

「頑の方はどうなんだ?」

「おっ、聞いちゃう?ヤバイよ、奏エちゃん」

「トレーニング量が沙夜と一緒なんだろう。よくついてこれてるな」

「ふふん、ついてくるどころじゃないよ。あの子、化けるよ」

「はあ?あの歌バカが?」

「まあ、楽しみにしてなって。今度喧嘩したら、たぶん奏エちゃんが勝つよ」

「んな、まさか」



「さあ、始まりました!最後の一枠を手にするのは誰だ!?ピーナッツ修羅の道選考戦!!」

 修羅の道への挑戦権を求め戦士たちが激闘を繰り広げている。その中でも二連勝を果たし、いま最も優位に立っているコンビがセブンライトである。

 しかし、スロースターターなコンビたちが徐々にレベルα1に慣れて、調子を上げてきているのは事実で、他にもイージー版ユーザーによる攻略も進んでいるため、今日の戦いで負ければセブンライトにはもうチャンスはやってこないだろう。

「実況は清水 武雄、解説は河合 優也さんです。よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」

「さて、本日は現在の大本命!二連勝中、挑戦権獲得までリーチがかかっている「セブンライト」!!二人に対して最後の壁となって立ちはだかるのは、ピーナッツ史上最高難易度とされたレベルβ1の戦いを制した女、頑 願子からの刺客!人型戦闘ロボット!20000を超える戦闘をこなし、未だ無敗の怪物だ!世紀の親子対決だが、セブンライトはやや分が悪いか!?河合さん、この対決、どうでしょう?」

「はい、まず、セブンライトですが、最近は本当に調子が良くて、この前の僕のブラックスライムとの戦いは見事でしたね。ただ、相手が相手なんですよね」

「と言いますと?」

「この人型戦闘ロボット。ネコさんの戦闘技術が最大限活かされるように作られていて、これをすれば勝てるみたいな明確な弱点がないんですよ。なので、殴り合いになると思うんですけど、つまりそれってネコさん以上の戦闘技術がないと勝てないわけですよ」

「純粋な力の差が勝敗の結果になってくるというわけですね」

「そうなんですけど、正直、現在過去合わせてもネコさんの戦闘技術を超す戦士なんて数えるくらいしかいませんからね。それこそ現役なら大野 沙夜くらいなんじゃないですか?」

 レベル1とレベル2の相手に関して、無敗を誇る沙夜は同業からの評価が高い。


 そしてその沙夜と猛特訓を重ねてきた頑。調子的には最高潮である。

「作戦は前回と同じだ。俺がグローブを装備して前線に出る」

「わかりました、援護します」

「頼む」

 もうすっかりコンビになった二人だ。言葉少なく作戦を確認する。

「よろしいですか〜」

「大丈夫です」

「お願いします」

「それでは戦闘を開始しま〜す」

 二人の前方に人型のロボットが召喚された。身長は頑と変わらず160センチほど、全身は鉛色の鉄でできている。頭部は西洋の騎士が被るような兜の形で中からは赤い光が覗いている。

「お母さんだ……」

「ああ、一番戦いたくないのがきたな……」

 戦士たちは相手のことを事前に知ることができない。さらにこの選考戦で立ちはだかる相手の種類は数え切れないほど多く、戦士たちはイージー版の戦闘の閲覧も禁止されているため相手のことを全く知らない状態からスタートすることが多いが、相手がバッチリ活躍しているような状態だと、さすがに全く知らないということはない。

 満島は現在唯一無敗の敵としてロボットのことを知っていた。

 頑は自分の母が誰にも倒せない敵を作ってやると言って、このロボットを作っていたことを知っていた。

「やることは同じだ。遠隔衝撃パワーグローブを」

 満島はグローブを装備して、衝撃波を溜めながらロボットへ向かう。

「はい!近接戦闘戦車に変身」

 頑は戦車に変身し、砲撃の構えだ。

 対して、ロボットは二人を見据えて微動だにしない。かと思えば、身体中の関節部分から白い蒸気が吹き出す。次の瞬間には蒸気をその場に残し、電光石火で満島に迫っている。

 ロボットの恐ろしい速さの右ストレートをなんとか内側からいなして、右のフックでカウンターを決めようとする満島だが、ロボットは左腕で受け止め、さらにその勢いを利用し体を倒して、下から蹴り上げるような後ろ回し蹴りを繰り出す。

 満島は右腕でガードするが、

 バッチドドアアアアァァァァァァンン!!!!

 ロボットが足の裏からジェットを噴射し、満島は吹き飛ばされる。

 頑の援護の砲撃は、ロボットの赤い瞳から放たれるレーザービームによって、全て迎撃され、ロボットの足を止めることができていなかった。そのため、受け身を取り起き上がった満島の喉元に、

 ッドオオグオオオオオオオォォォォォォンンンン!!!!!

「ウゴァ…………!」

 ロボットの足裏ジェットの推進力も加わった鋭すぎる膝打ちが決まった。満島が吹き飛ぶよりも早くロボットが満島の腹部を踏みつけて拘束する。

 満島は逃れようとロボットの足を掴みどかそうとするが、より一層強く踏みつけられる。

 頑は砲撃を諦め満島を助けに向かうが、その前に、

 ッバドオオオアアアアアァァァァンンン!!!!

 ロボットが踏みつけている満島に足裏ジェットをくらわせた。

「ガア……」


「人型戦闘ロボットが圧倒する立ち上がりとなった!満島!苦しい!」

「いやぁ、一つ攻撃が通ると退場まで畳み掛けてきますからね。奏エちゃんが助けてあげないと空雄くん危ないですよ」

「なるほど、二人のコンビネーションで早期退場を避けることが重要なんですね」

「はい。過去の戦闘動画を見ましたがピーナッツの戦士も、イージー版のユーザーも、とにかく一人を徹底して狙われて早期退場、その後一対一になり技術の差で圧倒されて負けるというパターンがほとんどです。まず、退場しないことが大事です」


 満島の体はすでに退場寸前であった。

 体が動かねぇ、息ができねぇ、血の味がする。

 やべぇ、敵わねぇ。

 まるで歯が立たない。だが、立たなくても立てろ。欠けていい、折れていい、歯なんかいくらでもくれてやる。

 敵う敵わないじゃない、敵えるんだ。

「手……榴弾を……」

 満島は手元に現れた手榴弾のピンを抜き、レバーを放して自分を押さえつけるロボットの右足の膝に押し付けた。

 ッドオオオオオオォォォォォンン!!!

 手榴弾を至近距離で爆発させる決死の攻撃だったが、ロボットは跳躍してかわしていた。

 高く飛び上がったロボットを頑がジェットで追いかける。ロボットも足裏ジェットを使い頑を迎え撃つ構えだ。

 ロボットが頑の車体めがけて拳を突き出す。

 頑はジェットを使い、上昇してロボットの拳をかわし、すぐさま逆噴射で急降下する、その勢いのまま、

「変身解除」

 ッッゴウアアアアァァァァンン!!

 人の姿に戻って、ロボットの頭にかかと落としをお見舞いする。

 叩き落されたロボットは空中で体勢を立て直し着地と同時に満島にトドメを刺しに走った。

 戦車に戻って急降下してきた頑が瀕死の満島の前で構える。

 ロボットは凄まじい速さのストレートを繰り出してきたが、

「変身解除」

 ロボットの拳は頑の戦車の車体が人の体になり、小さくなったことにより空を叩き、その拳とすれ違うように頑の右ストレートがロボットの顎を捉える。

 ギイヤガアアアアアアアアアアァァァァァァァンン!!!!


「頑の見事なカウンターが決まる!無敗の人型戦闘ロボットに対し、互角以上の戦いをしている!河合さん、頑の成長は目を見張るものがありますね」

「ええ、今のカウンターなんて、変身前と変身後の体格の差を利用して攻撃をかわしてますからね。確かにこのカウンターは相手の攻撃をかわす動作がないので、強い行動だとは思うんですが、変身して体の感覚が丸々変わるわけですから、あんなにスムーズにカウンターを決めるのは相当難しいと思いますよ」

「それをこなせるのは、やはり変身センスなんでしょか」

「遺伝的なものですかね。ネコさんも変身うまかったですし。なかなか並みの人間にできることじゃないですよ。ジャンプして、着地する前に踏みしめる。みたいな、瞬時の切り替えができないといけませんからね」


 ぶっ飛ばされたロボットは、足裏ジェットで軌道を変えて綺麗に受け身を取り、また満島を狙って走り出す。

「変身」

 頑は戦車に変身し、背後に倒れている瀕死の満島を守るため、ジェットを使いロボットを正面から迎え撃つ。

 ロボットの右ストレートが飛んでくるが、

「変身解除」

 人の姿になり、地面を這うような低姿勢から鋭い蹴り上げがロボットの顎を狙う。

 ツダアアアアァァァァン!!!

 頑の蹴りは受け止められた。右足を掴まれ足首から太ももまでを一直線にレーザービームで焼かる。

「クッ。変身」

 たまらず変身した頑。戦車になったことで足が消えたため、ロボットの拘束が解かれた。

 頑はアームでロボットの足を払い転かし、両アームを振り上げてロボットを地面に叩きつけた。

「あーむはんまー!!!」

 ッゴツガアアアアアアァァァァァァァンン!!!!

 ロボットは両腕でガードし、すぐさま両手で体を持ち上げ、逆立ちのように飛び上がる蹴りを放つが

「変身解除」

 その蹴りをすり抜けて、頑の右拳がロボットの頭を地面に叩きつける。

 ドギリャアアアァァァァン!!!

 ロボットは怯みもせずに追撃を狙う頑の腹部を蹴り上げ、ゼロ距離のジェットをお見舞いする。

 ッドッバシュウアアアアアアアァァァァァァァァンンン!!!!!

 頑は上空高くにふき飛ばされる。

「……変身」

 空中の機動力を得るために戦車に変身した頑は、下から足裏ジェットで飛び上がってくるロボットめがけ砲撃を放った。

 ボフウワアアアアン!!ボフウワアアアアン!!

 命中したがロボットの勢いは増していき、

 グゴガアアアアアァァァァァァァァァァァンンン!!!!!

 ロボットの膝打ちが頑の車体にヒビを入れる。そこから両腕を振り上げて、

 ギャアゴオオォォォォォォンンン!!!

 頑を叩き落とし、足裏ジェットで急降下してトドメを刺しにくる。


 ロボットと戦う頑を見て、満島は沙夜の言っていたことを理解した。

 化ける。

 訓練の成績はカス以下だった。しかし、実戦では全く使い物にならないということはなかった。

 初戦ですら相手が瀕死だったとはいえと一対一で殴り合っていた。

 そして今回、自分が圧倒された相手と互角にやりあえている。

 こいつのセンスは本物だ。

 志田のために修羅の道を踏破すると決めた時、満島は一人で全員倒すつもりだった。だが、頑は成長していった。

 回数を重ねるごとに著しい成長を見せ、連携もうまく決まるようになっていき、今の頑はもう頼れる相棒だった。

 頼れる相棒のために、今できる最善の策。

「……ハア……ハア。頑の支給品は残ってますよね?」

「はい〜。二つ残ってます」

 藤高のゆるい返事。

「それを使って、グローブに……電撃効果を……付与」

「遠隔衝撃パワーグローブに電撃効果を付与しました」

 相手はロボットだ。電撃が効くはず。

 満島は血を吐きながら寝返りをうち、肘をついてグローブを構え、急降下するロボットに狙いを定めた。

「くたばれ」

 満島に気づいたロボットは急降下をやめ、満島にレーザービームを撃つ。

 ジュッバアシイイイイイィィィィィィィィンン!!!!!!

 衝撃波を放つ寸前でレーザービームをくらい、暴発した右手のグローブは、満島の右腕もろとも電撃と衝撃で爆散した。しかし、左手のグローブから放たれた衝撃波は命中し、

 バリバリィイイイイイイイイィィィィィィンン!!!!

 ロボットはふき飛ばされる。

 受け身を取って起き上がるロボットは、足からは黒い煙が上がり、兜は衝撃で飛ばされ中身が露わになっていた。

「人……だと」


「満島の一撃!!ロボットの頭部の装甲がふき飛ぶ!!中から現れたのは頑 願子だ!!」

「現役の一番若い頃のネコさんですね」

「頑 願子はロボットと称して、パワードスーツを着せた若かりし頃の自分を刺客として送ってきていたわけですね」

「そうみたいですね。ジェットもビームももう使えなさそうですし、奏エちゃんが押していけそうですが、油断ならないのがネコさんなんですよね……」

「倍返しの黒猫。ここに復活するか!?」


「お母……さん?」

 ロボットは無表情で頑を見据えている。

 違う。目の前にいるのはお母さんの嫌いな部分が凝縮された刺客。

 お母さんは優しくて、お父さんほどじゃないけどゆるくて、自分で言うのもなんだけど私はすごく甘やかされて育った。

 小さい頃、お母さんはしきりに私のことを抱きしめて愛してると言ってくれた。私はお母さんが大好きだった。

 でも、高校の時にお母さんがピーナッツの戦士になる前は軍人をしていて、戦場で人を殺していたと知った。大好きだったお母さんに嫌いな部分ができた。

 お母さんは「戦う理由なんてお互いなかった。あったのは命令と強い奴が勝った結果だけ。争いをしたいやつなんかいなかった。死にたいやつなんかどこにもいなかった」そう言っていた。

 そのお母さんの冷徹な部分が詰め込まれたのが、この刺客なんだ。

「絶対、倒す」

 頑はジェットを使い、ロボットに殴りかかる。ロボットも頑の方へ駆け出し、拳を振りかざす。


「殴り合いだ!お互い最後の力か!?」

「どちらもノーガードですね。奏エちゃんは変身を繰り返してカウンターを狙っていますし、ネコさんはカウンターされる前に追撃を打っています」

「どちらが粘り勝つかですね」

「いや、奏エちゃんがやや押されています。人の状態は右足を負傷していますし、戦車の状態も車体にヒビが入っています。このまま、攻撃しあっていけば奏エちゃんの方が先にダウンすると思います」


 河合の言う通りであった。

 頑とロボットの攻撃は、お互いに決まりあっていたが、頑の攻撃をロボットが耐えるのに対し、ロボットの攻撃で頑の車体のヒビは大きくなり、人の体には傷が増えていた。

 無論、この不利な状態は本人が一番わかっていた。

 しかし、もう相手が倒れることを祈って殴り続けるしかないのだ。攻撃をくらうたび、傷が増えるたびに焦りが思考を奪っていく。

 大切な彼氏の顔が頭の中に浮かんでは消えていく。

 歯を食いしばり、涙をこらえて拳を突き出す。

「そこをどいてよ!!お母さん!!」


 右手を吹き飛ばされた満島は左手で上体を起こし、ふらりふらりと立ち上がる。

 通常であれば重傷とみなされ仮想空間を退場するはずの怪我だが、果てない闘志が退場を遠ざけ、満島の体を動かし、殴り合う二人の元へ向かわせた。

 左手で腰の刀を抜刀する。

 浅い呼吸でつぶやく。

「頑にブーストを発動」

 ユイーン!

 満島はロボットに斬りかかる。

 頑と殴り合っていたロボットは、とっさに満島の剣を鉄の右腕でいなし左拳のカウンターを決めてしまう。

 隙を晒したロボットの横顔に、ブースト中の頑のアームパンチが決まる。

 ッッバッッツアアドオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォンンンンン!!!!!

 ロボットは壁まで飛ばされ叩きつけられた。

 ブザーが鳴った。


「……決めた。決めたああぁぁ!!!セブンライトが無敗の刺客 人型戦闘ロボットを打ち倒し修羅の道挑戦権を獲得した!!」

「やりましたね!本当にすごい戦いでした」

「そうですね。最後の打ち合いから、満島が頑にブーストを発動させ、自分は隙を作り、頑に決めさせる。信頼関係がよくできたコンビの動きでしたね」

「ええ、よくやりました。もう親の七光りではないですよ。立派な戦士です」

「修羅の道でも活躍が期待できそうですね。さて、修羅の道へ挑戦する5組が決まりましたので、選考戦は本日で終了となります。明日の放送では、修羅の道挑戦権を獲得した5組のインタビューをしていきたいと思います。なお、イージー版では、修羅の道開催の8月まで引き続き選考戦の刺客たちと戦うことが可能ですが、修羅の道挑戦権の獲得は致しかねますので、あらかじめご了承ください」

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