第2話 パートナーとの出会い
雨津海衣です。
誤字脱字等あればご指摘よろしくお願いします。
伝説の名探偵が死んだ飛行機事故から1年が経ったある日。
渚ヶ丘学園初等部2年ELクラスでは1人の少女が話していた。
「あの名探偵が死んで1年経つね〜」
「そ〜だね」
「そういえば私の隣って誰なのかな?」
彼女の横の席は空席だった。そしてこのクラスには現在登校していない生徒が1人いる。
「出席番号1番の人でしょ?あと確かこのクラスの試験を首席で合格したらしいよ。しかも満点!」
「へぇ~」
彼女はとても気になった。難関である学園の難関であるここのクラスの試験を首席で合格したというのはかなりの頭脳がないとできない。しかも満点である。それ故に彼女は未だ登校していない生徒に興味が湧いて来た。
その時だった。教室のドアが開き杖をついた1人の少女が教室に入って来た。
「初めまして」
「私の隣?」
「はい。藍蒼と言います。よろしくお願いしますね」
彼女は驚いた。ここに首席で合格したのならばガリ勉の男子を想像していたのだが、実際見てみるととんでもなく美少女だったのだ。
「私は橘花蓮!よろしく!」
花蓮は目の前にいる美少女のことがもっと知りたくなり、提案をした。
「そうだ!今日一緒に帰ろ!」
「本当!嬉しい。ありがとう!」
蒼はふわりと微笑んだ。周りの生徒の顔が赤くなる。そこに先生が入って来た。何かを探しているのか周りを見渡している。蒼は先生を一目見て癖を見抜いた。
「すいません。誰か私の眼鏡知りませんか?探しても見つからないの…」
生徒みんなが探しだすが蒼は動かない。考え込むようなそんな姿だ。そして20秒かかるかかからないかぐらいの時間か考え答えを出していた。
「うーん。先生。教卓の引き出しの中ではないでしょうか。私が見た限り先生は、机の上の物あるいは手に持っているものを引き出しの中に入れる癖が付いている様なので。先生は物を無くした際まずはじめに引き出しの中を探すのがオススメですよ。」
蒼の発した声のほうを見た先生はパッと笑顔になり、蒼の言う通り教卓の引き出しを開ける。するとそこには探していた眼鏡があった。
「藍さん!来てたの?あっ本当。あった。ありがとう」
先生と生徒は驚きを隠せないでいた。学校に来ていないにしろ先生とは会ったことがあり、先生を知っているのだろう。だが彼女は先生の学校での様子を知らないはずなのである。それなのに彼女は一目見るだけで癖まで見抜いた。生徒達はは彼女のすごさを実感したのである。
「すごーい」
「初歩的な推理ですよ。」
周りの様子に困惑しながらも蒼はただ微笑んでいた。
そして放課後になり…
「帰ろっ!」
「はい!」
花蓮は帰る途中で気になっていたことを蒼に聞いた。蒼は杖をついている。花蓮はそのことが気になっていたのだ。
「何で杖ついてるの?」
「それは…。ね!あれ…」
「人が倒れてる!いこ!」
「うん!」
2人が見た先には1人の男性が倒れていた。
急いでその人に駆け寄る。しかし息がなかった。つまり死んでいたのだ。
「死んでる…」
「キャーでっ電話…」
「私がしましょう」
そう言って蒼は携帯を取り出した。
「えっ携帯…」
学校には基本的に携帯を持ってきてはいけない。校則があるのだ。
「私よくこんな風になるので学校に許可もらっているんですよ。」
花蓮にはもう一つ気になるものがあった。
蒼は死体だと気付いてから動揺していないのだ。
「それはいいとしてっ。な、何で死体を目の前にしてもそんなに落ち着いてられるの?」
花蓮の疑問を聞いた蒼はニコッと笑いその疑問に答えた。
「2つあります。1つ目は私の体質。私よくこんな風に死体を見つけてしまうんです。2つ目は1年前私は自分の母親を目の前で失くした。ただそれだけです。」
花蓮には蒼の顔がとても悲しそうに見えた。まるで泣きそうなのを堪えるかのような。
それから数分後…
2人の少女がいた所は警察官でごった返していた。
現場に駆けつけた峻は相棒である佐藤魅子に状況を聞く。
「通報は小学生ですね」
通報が小学生と聞き峻はある少女を脳裏に思い浮かべた。彼女がいそうな雰囲気なのである。
「小学生?あー。嫌な予感。はぁ。やっぱり」
「そうですね」
やはり峻が懸念した通り現場には蒼がいた。しかしいつもと違う。もう1人少女がいるのだ。少女はとても興奮している様だった。
「こんにちは」
「こんにちは。刑事さんだ〜」
そんな少女を見ながら自身の娘を思い出し峻はため息をつく。
「はぁー。せっかく子どもが退院したのに…なんてついてない…」
そんな独り言を聞いていた少女は峻に質問した。
「お子さん病気だったんですか?」
しかしそれに答えたのは彼ではなかった。蒼だったのである。
「怪我ですよ」
「へーそうなんですね。ってえっ。何で知ってるの?知り合い?」
それに答えたのは男性の方である。
「まーな。今日くらい家で会いたかったけどな」
「そうだねお父さん。でも体質だからしょうがないよ」
花蓮は蒼が言った一言に驚いた。蒼は『お父さん』と口にしたのである。
「えっ今お父さんって。嘘〜。親子!蒼ちゃんお父さん刑事さんだったの〜?」
驚いている花蓮に微笑みを投げかけつつ、今一瞬のうちに推理した事件の真相と証拠を蒼は話す。
「ふふっ。とりあえず、この人此処じゃなくて此処から2キロ先の倉庫で殺されて、犯人はその名刺の人。そして証拠はそのナイフ。多分指紋付いてるよ。刃のところ。あとその人の爪に皮膚付いてる。それじゃ。またね」
「おう!」
「あっそうだ!花蓮ちゃん。今日家に来ませんか?いいよね。お父さん。」
「ああ。俺は少し遅くなると思うが。」
花蓮は2人のどんどん進む会話についていけてない。しかし家に行けるというのは理解できた。
「本当!いいの?」
「うん!いきましょ?」
「うん!」
2人は家路を急ぐ。しかし花蓮は自分の通学路と同じことに多少疑問があった。そして驚愕することになる。
「私の家」
そう蒼が言う目の前にあるのはあの伝説の名探偵藍栞が社長を務めていた探偵社―――青の探偵社だったのだ。さらに自身の家が隣にあることが確実にその家が青の探偵社であることを物語っている。
「嘘…。青の探偵社?それに私の家の隣…。ってことは…。藍栞の娘?」
蒼はやっぱりという顔をしていた。
「そうですよ。というか藍って名字はそんなにいないのですし気付きましょうよ。」
「そうなんだ!だからあんなに推理力抜群なんだ! 」
あまりの変わり身の早さに蒼は驚いた。
「ふふっ。入りますよ。」
「うん」
蒼は花蓮に今までで感じていたことについて話した。
「そうだ。花蓮ちゃん。私たちのお母さん同士面識があるみたいですよ。だってこれ私と花蓮ちゃんですよね?」
そう言い蒼が取り出したのは一つの写真。そこには並んで満面の笑みを浮かべる2人の幼い少女と2人の女性が写っていた。
「本当だ〜。私のお母さんも写ってる。」
ふと蒼は花蓮から質問されていたことを思い出し、それの回答を答えていないことに気がついた。
「そうだ。私が杖をついている理由まだでしたよね。それはあの事故で左腕と右足を失くしているからなんですよ」
そういながら蒼は義足を外す。
「ねっ。勿論左腕も義手なんですよ。」
「そうだったんだ。そしたら私たち親友だよ。この写真もそうじゃん。これから蒼って呼んでもいいかな?」
「勿論!こっちこそ花蓮って呼んでもいい? 」
「 勿論!」
2人は笑いあった。
そうして2人は親友となった。そしてこれが運命だったと気づくのはまだ先のこと…。
準主人公登場です。
これを書いていると蒼と花蓮が小2ということを忘れそうになります。作者なのに…。
お読みくださりありがとうございました。




