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龍砲艦隊2 【…裕太がまたやらかした!】  作者: どうない あつし
17/21

戦況

30

モスクワもとうとう陥落した。

ソビエト軍と日本陸軍、龍砲201部隊、301部隊の活躍によりモスクワの奪還に成功したのだ。


ドイツ軍はモスクワ陥落後、全軍をポーランド国境まで後退させる事を余儀なくされ、そこで強固な防衛線を築きこれ以上の侵攻を止める為軍備を増強していった。

これによりソビエト連合軍は一時停戦し、国内の復旧作業に専念する事になった。


日本陸軍は一部をソビエトに残し龍砲部隊と共に南下を開始しイタリアを攻撃中の日本艦隊に合流する為先を急いでいた。

彼らが合流すると主力艦隊と共に陸軍と龍砲部隊201、301、601、701の42隻(201部隊は12隻編成)が揃う事になる。

さらにオホーツク海にいた201部隊の母艦である兄龍も駆逐艦と共にすでにインド洋を周りスエズ運河を目指し航行中である。

その途中日本により補給を済ませ、艦載機も翔燕に切り替えた。

さらに超高速の小型空母、青龍型3番艦の赤龍が竣工し兄龍とともに出港して行った。


母龍型空母の兄龍は艦載機のうち80機がジェット機に変わり戦闘力が一気に増大する事になった。

母龍型の艦載機はもともと龍砲の守りの為に戦闘機と偵察機がほとんどだったが翔燕は爆弾を搭載する事も可能な為、爆撃にも参加する事が出来るからである。


日本艦隊に兄龍と赤龍が参加すれば空母が8隻になり全搭載機を合わせると700機以上にもなる。

さらに戦艦が5隻、巡洋艦が12隻、駆逐艦が38隻の大艦隊なのだ。

そのうち兄龍と黒龍、赤龍も含まれ龍砲42隻もいる。現時点でこの艦隊に太刀打ち出来る国は無いであろう。


31

ヨーロッパ戦線の状況はと言うと現在アメリカ連合軍が相変わらず沿岸沿いに艦砲射撃や空爆を繰り返しておりドイツ軍の戦力を削っていっている。


そこに原爆工場爆破成功とまだ1発の核爆弾があるとの報告がもたらされていた。


各部隊はウィンドパンツァーを見かけると核を搭載しているに限らず我先にと攻撃し、沈黙させて行く状況がしばらく続いていた。


さらに連合軍はイギリスにフランス上陸部隊を編成していたが核爆弾の位置情報が掴めず上陸作戦の決行を未だ行えないでもいた。



そんな頃ドイツ本国のとある別荘では

ヒトラーが愛人エヴァブラウンと過ごしていたのだ。


『エヴァ、私はヨーロッパの王者になった!次は世界を手に入れる。その為の兵器も手に入れた。もう間も無くだ。世界が私にひれ伏すのは!』


『アドルフ、無理をしないで。私は今のままでも充分幸せです。』


『安心したまえ、我がドイツ帝国は無敵なのだ。アメリカや日本など取るに足らん。作戦もすぐに開始されるだろう!』


と語っていたがヒトラーに原爆工場破壊の情報は伝わっていなかったのか。それとも他にも工場や完成した爆弾があるのか。

今のところそれは解らないが何か作戦があるのは間違いなさそうだ。



32

現在アメリカ連合軍と共に戦っている龍砲103に乗っている春木正雄は命令を受けていた。

本国に帰還し工廠に戻る事が伝えられたのだ。


『艦長!いきなりどうしてですか?』


『俺には解らん、たぶん赤間大佐あたりが動いたんじゃないかな。前にお前が提案した内容を上に報告したからかも知れん。

俺から見てもお前は闘いより開発に向いていると思う。頭も良いし歳も若い、早死にする事は無いだろう。』


『艦長、私は闘いたくて志願したのであります。みんなが必死に戦ってる時に後方でノンビリしてるのはイヤです。艦長から竹内中将にもう一度お願い出来ませんか?』


『その竹内中将からの命令なんだよ。言付けもある。《貴様のおかげで龍砲が成長しこの戦いが有利に働いている、たくさんの犠牲者も減らす事も出来ている、さらなる開発をしてくれたら我が軍のみならず世界が救われるだろう。》とも言われていた。私も同感だ。お前は才能がある。みんなの為に工廠に戻り開発を進めてくれ!』


『そこまで言われてたんですか………解りました。自分のわがままだけではダメですね、実は他にもいろいろ考えてる事があったんです。戻って凄いものを開発する事にします。』


『解ってくれたか、頼むぞ。お前の作った兵器でまた暴れたいからな!』


『はい艦長!お世話になりました。絶対死なないで下さい。必ず私の新兵器に乗って下さい。』


『おぅ、任しとけ!元気でな。』


こうして春木正雄はイギリスからアメリカ経由で日本に向かったのだ。

途中、アメリカでハンバーガーを食べるのだけは忘れずに日本に駆け戻った。



久しぶりの海軍工廠に到着すると

『おぅ正雄!戻ったか。待ってたぞ。』


『ゆっ裕太先輩!あっ大佐殿!戻ってらっしゃったんですか?』


『あ〜俺もイタリアから戻ったばかりだ。また一緒に開発する事になった。よろしく頼むぞ。』


『はい!先輩がいたら心強いです。話したい事が山ほどあります。現場にいたら思い付く事がたくさんあって…こうしたらとか…ああなったらとか…』


『わかったわかった!まずはゆっくり休め。明日から頑張ってもらうからな!』


『はい!頑張ります。』


この後二人は自分達の思い付いたアイデアを試して行き、数ヶ月後日本にまたまた凄いものが登場する事になるだろう。

しかしこの戦争に間に合うのか?

またヒトラーは何を画策しているのか?

まだまだ予断は許さない状況である。



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