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龍砲艦隊2 【…裕太がまたやらかした!】  作者: どうない あつし
14/21

イギリス

24

イギリス方面に話しを戻そう。


第一第三龍砲艦隊はドイツ艦隊を撃滅すると再びアメリカ連合軍と合流した。


連合軍は再三爆撃を繰り返しほぼ航空基地とV2基地は破壊する事に成功していた。


ドイツ側はアイルランドも含め航空基地が全滅状態で海軍も龍砲の活躍により壊滅してしまっている。

陸軍だけが無傷の状態だが制空権も抑えられているため連合軍の上陸を阻止するのはほぼ不可能である。


基地司令は再三再四、本国に援助要請をしているが本国側も東部戦線が不安定なため対応出来ずにいた。


そこでアイゼンハワーは戦略を変更し主力艦隊にドーバー海峡に向かわせる事にしたのだ。海峡封鎖をしドイツ占領軍に対し補給を断ち降伏勧告をする計画だ。


ドイツ基地司令は迷っていた。

ヒトラーからはイギリスを死守せよ!との命令があるが航空支援も無しで連合軍の大上陸部隊にどう対処していいのか。


そこに連合軍が海峡封鎖した報告が飛び込んだ。

『閣下、海峡が封鎖されてしまいました。本国から分断され我々は孤立状態です。どういたしますか?』


『このまま連合軍と戦ってどれくらい持ちそうだ。』


『補給がこのまま無ければ3日も持たないでしょう。下手をすると1日でロンドンは奪還される可能性もあります。』


『そうか、総統は死ねと言っている。私もその覚悟は出来ているのだが部下達に無駄死にだけはさせたくはないな………』


『閣下、我々も死ぬ覚悟は出来ております。命令して頂ければ連合軍に対し一矢を報いて見せましょう。ゲルマン魂を見せてやります。』


『ありがとう、しかし死んだとして意味があるのであればそれもよかろう。今回だけは少し日にちを稼ぐだけでほとんど意味が無い。同じ時間を稼ぐなら死人を出さずにやる方法もあるだろう。

よって私は連合軍に対しこちらから降伏条件を提示して見ようと思う。その交渉が長引けば長引くほど本国にとって意味があるだろう。』


『わかりました。閣下がそのようにお考えになるなら私は異論ありません。作戦名はこうですね!〈いかに連合軍を焦らして長引かせる作戦〉でどうでしょう。』


『はっはっははは!それは良い!それで行こう。』


こうして占領軍は連合軍に対し降伏条件に無理難題を提示し停戦に持ち込んだのだ。

この作戦は功を奏しなんと降伏に一週間もかかってしまった。

結局、武器弾薬は放棄させ将官クラスは捕虜として身柄を拘束、他の兵たちは自由にしヨーロッパ本土に送還する事になった。


イギリスはこうして国土を取り返す事に成功したのだ。

国民は大喜びで連合軍を迎えいれ、パレードまでも開催されたのだ。


25

そのパレードの翌日、とんでもない報告が連合軍に飛び込んできた。


フランスとドイツの国境にて核爆発があったと言うのだ。


アイゼンハワーは慌てた。

『なんて事だ、ドイツが核の開発に成功したと言うのか!戦況がひっくり返るぞ。

ヒトラーの事だ躊躇無く使うだろう。』


『司令官、しかしドイツは重水工場がノルウェー軍に破壊され開発は中止されたと聞いております。何かの間違いでは無いでしょうか。』


『いや、この報告はフランスの諜報部からだ。現地ではキノコ雲が上がり爆心地を見に行った者が次の日に何人も死んだそうだ。これは放射能に間違いない。

至急、全将官達を集めてくれ。』


アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ポーランド、ベルギー、オランダ、ノルウェー、ギリシャ、そして日本、各国軍の将校達が一同に集まり会議が開かれた。


その議題はドイツの原爆に関しての対処方法だ。


大半の国々が即時フランスへの上陸とドイツへの侵攻であった。


しかしアイゼンハワーは

『皆さん、侵攻は賛成です。しかし一発でも我が連合軍に原爆が落とされるか何処かの都市に落とされでもしたらその時点で侵攻自体を止めねばならず、さらに撤退も強要されれば従う他なくなります。ですから私は先に原爆の阻止を優先しなければならないと思うのですが。』


日本の竹内中将も

『私もアイゼンハワー元帥に賛成であります。今止めなければ何発落とされるかわかりません。ただその開発工場が何処に在るのかが解らない現在、 戦略が決まらないのではないでしょうか?』


フランス将校は

『だからすぐに攻撃を開始しドイツを降伏させねばならないのです。被爆地では山間部だったのも幸いしたのか死者は数十人程度ですんでいると聞きます。次に落とされる前に攻撃あるのみです。我が国のゲリラ部隊がまだフランス国内で活動している今がチャンスです。』


フランスは焦っていた。自分の国土で被爆地を出してしまいさらに被害が広がるのを懸念しているのだ。


会議はアメリカと日本が腰を上げないので平行線をたどっている状況である。

1日また1日と時間ばかり過ぎて行き各国は焦りが増すばかりであった。



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