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第9話 妖魔国の珍獣?

無理せず、少しずつ地道に書いていきます。



「何か珍獣に見られている気分だな」

「あはは……仕方ないよ、この国……いいえ、この世界で人間は天音だけだもん」

「その激レアな人間をよく召喚したね」

「面目次第もございません……」

朝……俺は千歳と一緒に妖魔学園への通学路を歩いている。

千歳はセーラー服に身を包み、俺は昨日呉服店で買った日本の中高生の制服である学ランに身を包んだ。

ブレザーや着物とか色々な物があったけど、やっぱり日本人(多分だけど)としては学ランで学校に通いたいという気持ちが強かったのでこれにした。

右手には学生カバン、そして左手には……。

「これ、必要か?」

「護身用にね。天音がいつ襲われるかわからないからね」

左手には俺の愛刀である龍星神が握られている。

普段なら龍星神は俺の体内に納められていて、必要な時に呼び出す。

しかし、千歳が常に龍星神を出しとけと警告してきた。

その理由は至極簡単で俺が人間でいつ妖怪に襲われるか分からないからだ。

今日の朝刊で妖魔学園の学園長、ぬらりひょん学園長が昨日のうちにこの妖魔学園のお偉いさんに俺の事を話し、どうやって説得したのか俺を妖魔国の住人として認めさせたと載っていた。

千歳が言うにはどうやら千聖さんの影響も関係していると言っていた。

千聖さんはこの妖魔国にとって重要な人物でかなりの影響力を持っているらしい。

「千聖さんって、何者?」

「うーん……強いて言うなら、妖魔国の英雄?」

「え、英雄ですか……?」

あの千聖さんが妖魔国の英雄……?

たまにふざけた事やぶっちゃけた事を言うけど、いつも千歳の事を大切に思っている良いお母さんの印象が強い千聖さんが妖魔国の英雄……確かに九尾の妖狐は妖怪として強い力を持つと言われているけど、少し信じられなかった。

「それにしても……良いのか?俺と一緒で?」

さっきから距離をとっている妖怪達が俺を珍獣のように見たり、睨みつけたり陰口を言ったりしている。

俺だけならともかく千歳にも迷惑が掛かる。

「良いんだよ。元々は私が天音を召喚したのが原因だし、責任を取ってずっと天音の側にいるよ」

「嬉しいけど……それ、結婚のプロポーズをしているように聞こえるよ?」

「……はっ!?ご、ごめん!今のは間違いだから!」

「今の言葉、俺の記憶にしっかりと刻まれたから。後で千聖さんに報告を……」

「い、今すぐ忘れてー!言い直すから記憶の上書きしてー!」

千歳は天然なところがあり、そこが可愛くてとても面白く、俺の癒しとなっている。

これから妖魔学園で辛いこともあるけど、千歳がいれば乗り切れる気がしてきた。




次回から本格的な学園生活が始まります。

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