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第8話 第072冒険者ギルド

終神完死惑星side

ー検閲ー

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ーーー

衆神環視惑星side


 恒例になってきたスタンピードで俺は付与を試す。ここは城壁の内側。既に城壁は魔物に占拠されこちらに降りてきている状態だ。


 リボルバーグレネードランチャーに三重付与。

「バレル、初速低下付与。本体、弾頭浮遊化。マガジン、弾頭火薬強化」

「空爆グレネード! 撃つぜ!」

 トリガーを引いて出てきた弾頭は低速で浮遊しながら前進していく。六連発の空中で漂うグレネードが一斉に爆発すると城壁から降りようとしていた魔物達に炸裂する。汎用型の人型魔物はこれで全滅だな。


 次は壁の向こう側だな。

「バレル、初速低下付与。本体、弾頭重量化。マガジン、弾頭近接信管」

「迫撃グレネード! 撃つぜ!」

 空中に向かって放たれた弾頭は失速し城壁を超えたあたりで落下を始める。そして響く轟音。城壁の向こうは地獄だろうな。

 事実こっち側の魔物気配がだいぶ薄れている。


「凄ぇなそいつは。グレネードランチャーの三重付与を十二連射か。MPに2億Gつぎ込んだのは正解だったな。並みのソルジャーなら一発も撃てねぇぞ」

 ゼロスの感嘆の声が聞こえる。

「それは良いんだけどよ。これプリセット変更が難しくねぇか?」

 さっきの空爆と迫撃のグレネードランチャーをストレージに登録しようとするが・・・。武器の名前と弾頭の名前とオプションと、とにかく項目とその量が半端じゃない。

「ああ。それはやめとけ。それで選ぶとミスが多くなる。武器の間違いはすぐわかるとして、酷いのになると刻印が違うだの、炸薬の種類が違うだの、いざ呼び出したら使えないって事が多い」

「これは想像以上に面倒だな」

「初期の召喚はパーツを呼び出して組み立ててから戦いに出たらしいからな。今は完成品だがその組み合わせで種類が無限大だ。新しいプリセットはパーツからの組み立てを覚悟した方がいいぞ」

「こりゃ確かに初心者用プリセットで呼び出して付与した方が万倍は楽だな。プリセット登録は諦めるか」

「初心者用プリセットを弄るなって意味が分かったろ。そこをカスタマイズして武器を呼び出せないだの、MPコストが爆上がりだの、そういうのが居るからな。まずは基本を理解してから弄れって話だな」

「だな。素直に先人の知識に乗っかるか。取り合えずこれが崩壊してもいい様に基本武装は登録しておいた方がいいな。それにしても『7.76』口径は使わないのか?」

 ゼロスが手を止めて俺の方を見る。

「・・・結局は射撃制度がものを言う。付け焼刃で余計なことをするなよ。木製ハンドガードは当たらんからな。『5.62』ミリ口径でも黒いやつは駄目だ。撃ちまくる戦闘では使うな。穴あきの日本式もだ。ここは現代戦ではないからな」

「ならこの5.55(ゴーゴーゴー)口径の緑がかったアサルトライフル達が最適解ってわけか」

「俺の使っている7.77(スリーセブン)口径のラッキーミニガンはどうだ?」

「それよりもデス13(サーティーン)口径の重機関銃はないのか?」

「あれはそもそも長時間撃てんだろ」

「「・・・」」

 俺とゼロスは見つめ合う。

「めんどくせぇ奴だな! 間違いくらいあんだろ!」

「その間違いが命取りなんだ。下手に成功してみろ。どんな惨状が起きる。プリセットは安全な場所でやれ。付与の組み合わせも相当に危険な代物だぞ。トリガーを引く前に一呼吸だ。不安を感じたら捨てろ。疲れで間違いは起こるからな」

「へいへいゼロス先生のおっしゃる通りです。流石ですマスターゼロス!」


「流石です!!! ご主人様!!!」


 その声の方に向くとギルドハウスに置いておいたさすごしゅ的が爆発している。爆発と同時に俺達の声と映像付きだ。


 俺とゼロスは同時に吹き出す。


「あれは意外に役に立つな。その辺の土地をギルドで買い取ってアレを置いとくだけでも敵の進路把握と妨害が出来そうだ。どうだ出資者シコル先生」

「なんで俺だけ損してんだよ! 行政はどうした行政は」

「無理いうな。俺達みたいなGが手に入るわけじゃない。むしろGを落とすのが俺達だ。ここが落ちて一番困るのは俺達使徒だからな」

「なるほどな。人気ナンバーワンでもGの使い道には困らないわけだ。これだけ客引きしてお代を還元しないとなれば、街が落ちてジエンドだ」

「そういうわけだ。最悪命まで落としかねない。取り敢えずは人気目当ての使徒連中がここに辿り着くまでは死守しねぇとな。まだこの『072』から逃げようってやつは居ないが俺が連中だったら離脱の準備を始めてる所だ」

「072ってなんだ?」

「この街の名前だ。知らなかったのか。神が作った街は基本的に番号だけだ。よそよりは強固な所が多い。俺達のギルドも『第072冒険者ギルド』になっているぞ。名前の被りがあったからな」

 俺がどうしてこの街に来たかわかったような気がするぜ。


「シコルさん。ゼロスさん。こちらも手を貸してもらえますか?」

 アレスだ。こっちの手は足りていたから他のサポートに向かっていた。

 こっちはだいぶ片付いている。それに応えようとしたが、それをギンガが遮った。

「まって。城壁を抑えないと敵の魔法が飛んでくる。城壁内からじゃ敵のキャスター(呪文使い)を抑えられない」

 確かにギンガが高台を行き来して敵のキャスターを抑えているのは見えていた。俺達が居なくなれば高台へのアクセスは不可能だろう。

「キャスターはまだ居るのか?」

「ゴメン。もう来る。範囲魔法!!! ランダム!!!」

 ギンガの言葉に空を見上げると炎を纏った巨岩が多数落ちてくる。この光景はメテオストライクか。この前のサークルと違って魔方陣が出現するわけではないみたいだな。逆にこれは攻撃地点が予測しにくい。それでランダムか。

「皆さん! 集まってください! ドームを使います!」

 アレスの言葉に俺達は集まる。アレスのドームの言葉通りドーム状のバリアーが張られる。これは移動は出来なさそうだな。

「プロテクション!」

 更にアレスの言葉が響くと俺達の周りに光の膜ができる。言葉通り何かの防御魔法か。ただドームを張ってこれが必要って事は油断がならない状態って事だな。


 確かに敵のキャスター放置はあり得ないな。

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