第二十一話 決着
ボーガンの矢は、壁に突き刺さっている。
「汚ねえぞ」
研吾は、手で血を拭った。
「三人とも串刺しだ」
さらにボーガンが、三人を狙う。
その時、
手裏剣が飛んで、須垣と二人の手下の肩に刺さる。
ウガッ
ボーガンが床に落ちた。
上階にいたのは、句会堂天明だった。
「天明!!」
「来るなら、もっと早く来い」
「あんまりですね黒木さん、忍者は忍びですよ。後方支援が基本」
天明は下の階に飛び降りると、すかさず刀で須垣と手下を切り倒す。
もちろん殺人は犯さない。
「安心しろ、逆刃刀だ。死にはしない」
「浦越、どうにかしろ」
小山内は、恐怖で震えている。
「そのゴリラは、亮の獲物か?」
と言いながら、黒木は最後の手下をぶちのめした。
150キロを超える巨体が、のそのそと亮の前に立ちはだかる。
浦越のパンチを、亮は腕を十字に組み防御。
が、後ろに飛ばされる。
「こいつ、キングコングか」
もう一度、浦越の前に立つ亮。
亮は、特訓の日を思い出した。
Z up A 訓練場の特訓、振り子の鉄球を胸に受け吹き飛ばされたあの日。
浦越のパンチが、亮の胸に命中。
「リョウ」
研吾の叫び。
足を固定し、動かない亮。
敵の拳が、深く食い込んだ? と思われたが、
表情に苦しみの様子はない亮。
反対に浦越の表情が変わる。
「そのでけえ図体、世の中のために使いやがれ」
亮、痛烈なアッパーで、浦越の巨体を吹っ飛ばす。
静まり返った。
亮が、小山内に歩み寄る。
腰が抜けている小山内。
「来るな。来ないでくれ」
しゃがみ込む亮、小山内を睨みつける。
「どうして、あなたたちは、いったい???」
小山内の頬を平手打ちする亮。
ヒエェェーー
「おまえもバロン集団も、ミストビーストの射程距離に入ったんだよ」
「ミストビースト……闇社会最大勢力という……」
ガクガクと震えが止まらない小山内。
「今日のことは記憶から消せ、そして政界からも消えろ」
「……」
「でなければ、組織が骨まで溶かす」
「わ、わかりました」
その後、すぐに警察が到着した。
逮捕される男たち。
ウィルスを回収する警察官。
そこに亮と仲間の姿はなかった。




