緋色のサファイア第25話
今回はみんな大好き、ハルカちゃんさらわれ回です(^ཀ^)
かわいい子が捕まってるのは良いですねぇふへへ、、、w
楽しんでいってください(^ཀ^)
前回のあらすじ
通常兵器が一切通用せず難攻不落かと思われた巨大航空機内部にハルカトエリックが侵入に成功した。内部を調査して回った二人は、最奥部で謎の水槽を発見、これを破壊した。その後は外部からの通常攻撃が有効になったものの、二人が脱出する前に政府軍戦闘機による総攻撃が開始されてしまう。エリックは脱出に成功したものの、ハルカは攻撃の衝撃で巨大航空機の奥へと叩き落されてしまう。
巨大な黒い鉄の塊は、赤い炎に包まれながらゆっくりと地面に近づいて行った。紺色の人影が炎の中から飛び出し、空に一輪の白い花を咲かせた。
「指令!何やってんだ!まだ脱出していないのに攻撃なんて……」
「すまない、情報共有に齟齬があったようだ……。二人とも無事か?」
「ハルカちゃんが取り残されてるよ!どうすんのさ!」
司令部は黙り込んでしまう。その間にも巨大航空機は高度を落とし、ついには地面に到達してしまった。巨大な煙と、次の瞬間には破裂する赤い炎がエリックの目に映る。数秒後、衝撃波が到達し、パラシュートが大きく揺さぶられた。
「びええぇぇぇぇぇえ!!」
巨大航空機撃墜から数時間後。泣きじゃくるミアを横目に、救助隊だけでなく近隣の基地のあらゆる兵士が機内に取り残されたと思われるハルカを捜すべく、残骸をあさっていた。しかし激しく燃えてしまったからか、ほとんどが焦げた金属やプラスチックの破片ばかりであった。かろうじて人間と判断できるものは小さな組織片や布の切れ端ばかりであった。上空からはドローンが捜索するも、兵士以外の人間は捉えられずにいた。
「なぁ、ミュータントって飛行機ごと落として生き延びた例あったか?」
まだ暖かい金属片を跳ね除けながら、アシュリーが呟く。
「さぁな、少なくともワイはないぞ。ま、アイツは頑丈な方やし、何とかなるんちゃうか?」
能天気な言葉を紡ぐブレイズも、いつもの暑苦しさを失っていた。皆、不安な顔で黙々と作業を続ける。誰もが気の利いた言葉をかけようとしたが、誰も何も思いつかなかった。惑星を一つ救ったと言うのに、歓声ではなく鈍い音だけが響いていた。あまりに広範囲に散らばった破片を、端から少しずつひっくり返す。辺りはすでに闇に包まれ、ヘッドライトがチカチカと星のように瞬く。時間だけが過ぎていき、夜の冷たい風がくすぶる煙を押し流していった。時折、情報部員が声を上げて何かを持ち出すが、彼らが見つけるのは人間ではなく何やらよく分からない部品ばかりであった。捜索活動は数日行われ、破片が落ちているところは全て調べられたが結局ハルカの姿を見る者はなかった。
隙間から漏れた冷たい風が、およそその場には不釣り合いな白い肌から温度を奪って去っていった。
「んにゃ……。もう食べられないよぉ……」
簡素な寝台に寝そべった少女が薄暗い空間に寝言を投げる。誰にも聞かれないその言葉は壁に何度か当たっては消えた。
「ん……?私どうして……?」
辺りを見回し、馴染みのない光景が回らない頭に入力された。遠くから足音が聞こえてくる。
「おっと、お目覚めか?」
格子の向こうに、ある男が姿を現した。
「おはよう……。ここはどこ?」
「一度来たことはあるんだがな。お前らの言う反政府軍の実験施設だ」
「ええ……また捕まっちゃった……?どうやって……?」
その男は何も答えず、少し離れたところに腰かけてどこかに連絡している。鈍く光を反射する銀色の塊がハルカの目に映った。
「あ!それ私の拳銃!返してよ!」
「うるさいな……。武器を持たせるわけないだろ?それにコイツは買えばそこそこの値段だ。お前には価値が分からんだろう」
「むっ……そりゃあいくらかは知らないけど……」
しばらく沈黙が続き、狭い部屋でハルカは一人考えを巡らせていた。とにかく脱出しなければ。このままでは何をされるか分かったものではない。最後に一緒にいたエリックはどうしただろう?無事に逃げられたのか、それとも一緒に捕まっているのだろうか。分からないことばかりであった。
しばらくして、聞き覚えのある声がハルカの名を呼んだ。
「あら、目が覚めたのね。お話ししたかったわ。もう用事は済んだから、ゆっくりしてていいわよ」
「キョウカ……!何が狙い?!」
「ふふ……。それは言えないけど、ハルカちゃんにしかできないことよ。正確に言うと、ハルカちゃんにしか無い物」
数秒間二人は睨み合ったが、キョウカの顔が急に緩む。
「そんなに怖い顔しないで。そこで大人しくしてれば大丈夫。ところで、体に結晶みたいなの埋まってたけどどうしたの?食べたの?」
政府軍で検査を受けたときにも一度言われたことがあった。数センチの無機質なものが、胸のあたりに埋まっているようだが、取ってしまうと何が起こるか分からないためにそのままになっているのだ。
「わかんない……。って言うか帰してよ!」
「相変わらず元気ねぇ。痛くはしないから、もうちょっと休んでて。また後で話しに来るわ」
「むー……」
キョウカはそう言い残し、鋭い靴の音を響かせながらどこかへ行ってしまった。
数時間が経ち、やることのないハルカはいつの間にか眠ってしまっていた。牢が開く音が響き、その音で目が覚める。
「ほら、飯だぞ。こんなオブシディアンの足枷一つで力が失われるとは、惨めなものだな」
「仕方ないじゃん。で、ご飯は何かなー」
渡されたのは、パン1個に野菜スープ、バナナ1本であった。
「……これだけ?前はハンバーガーとか出てたのに……」
「贅沢言うな。俺たち一般兵も最近はこんなもんだ。やってらんねぇよな」
「そっかぁ。一緒に食べる?」
兵士は呆れた顔で牢を閉め、持ち場に戻る。出された食べ物は、あっという間になくなってしまった。バナナの甘さが、唯一の救いかのようにささやかな幸せを運んでくれた。
短い食事が終わり、エリックが一緒に捕まってないか調べるためにハルカは横になりながら牢の格子に手を触れ続けていた。前回捕まった時は金属からエリックの声が聞こえたものだ。だが今回は何時間待っても声が聞こえることはなかった。破れた服から覗く素肌が床に触れて冷たさが直に伝わってきた。体の汚れは奇麗になっていたが、服は戦いで穴だらけになったそのままであった。結局、今のハルカには食べる事と寝る事くらいしかできず、またウトウトし始めていた。
再び牢が開く音がハルカの目を覚ました。何時間経ったか分からなかったが、起きる気にもならずそのまま横になっていると、少し良い匂いがあたりを薄く染め上げた。どうやら見張りの兵士が次の食事を持ってきたようだった。あまり空腹感も無いハルカはそのまま寝た振りをした。食事を置くだけだろうに、兵士はなかなか出ていかない。薄っすらと目を開けてみると、なんとハルカの食事を横取りしてつまみ食いしていた。
(は……?私のご飯……!)
あまり空腹ではないにしても、自分の分を取られるのは何ともムカつくものであった。
(いや、この状況……。もしかして!)
音をたてないようにゆっくりと起き上がった。幸運にも、シンプルな服は動いても全くこすれる音を出さなかった。後ろから忍び寄り、兵士の腰に差された拳銃にゆっくりと手を伸ばした。
あとがき
書いてます!そう!書いてるんですよ!!(発狂)
やはり捕まっていぢいぢされるのは良いものですねぇ(ネットリ
次回もジメっとした空間からハルカちゃんをお届けします!暗くてジメジメ……私の生活空間みたいですねw




