惨事のたびに
惨事のたびに思うこと
あらゆる人間が被害者になりうる世の中への悲嘆
なすすべもなく 苦しみ死んでいった被害者への哀悼
しかし 同時に 憤りがあるのだ
誰に対してか
彼らの親に対してである
無責任で蒙昧な親への腹立ちは消えることはない
被害者の親が公共の場に出て
加害者を許さないだとか あの子は優しい子だったとか
なんていう茶番なんだろうか
この世という地獄に我が子を突き落としておいて
いざ惨事に見舞われたら
泣いて悲しみ自分を慰めるのか君は
泣かないよりは増しだろう
悲しまないより増しだろう
でも 君も加害者の一人じゃないか
己の暖のため囲炉裏の中に生命という薪を投げ込んで
周りで燃え始める炎を見ずに生きるのはさぞかし楽だろう
いざ我が子が炎に包まれ灰となったら
炎のせいだ 私は無関係だ あの子は良い子だった なんでこんな目に
欠伸が出るね