第13話
オークジェネラルに影分身と共に走り出した俺は、前を影分身に走らせオークジェネラル飛びつかせ、その隙に後方に周り斬りつけようとした。だが、影分身が飛び付いたその時、俺の警鐘が鳴り響き、俺はとっさに後方に大きく回避した。すると先程まで俺が居た場所に、大きな影が轟音を鳴らしながら通り過ぎていき。影分身は斬られ煙と化していた。
あぶねぇ……俺もあのまま行っていたら死んでたな……それにしてもなんて速さだ！あんな大きな斧ななに。
オークジェネラルは、背中に背負っていた柄が長く大きな刃が両側に着いてる。バトルアックスと呼ばれる斧を振り抜いたのだ。
『良く避けたな！』
オークジェネラルは、感心したかのように驚いていた。そして背中からもう１本の同じ斧を手に持った。
まじかよ！斧で二刀流かよ……で、あの速さで攻撃……ヤバい！それならこれならどうだ！
俺は右前足を振りかぶり振り【エアーシャドウカッター】を放ち、見えない刃が５本オークジェネラル向かって飛んでいくと。オークジェネラルは両手に持つ、バトルアックスの側面を振り下ろすと、竜巻が起こり５本の刃とぶつかり相殺した。
『やはりな！思った通りか。その技は警戒しないで大丈夫みたいだな！』
ヤバい……さっき１回見ただけで、技の本質を気づきやがった……厄介な相手だな……
それから数度、エアーシャドウカッターとエアークローも交えつつ、距離を取りながら戦闘を続けた。お互いかすり傷程度ですんでいた。
「ヒール！」
お！傷が消えていく。これがマリアの回復魔法か！これなら俺のが有利か？
俺がマリアに回復魔法を掛けてもらうと、それに気づいたオークジェネラルはニヤリと笑い。自分の魔力を解き放った。するとオークジェネラルの所どころにあった傷が治り始めた。
｛ケン様！あれは自己治癒能力ですね！流石オークジェネラルです！｝
｛おいおい！賞賛するより何とかならないかな？｝
｛あ。そうですね！申し訳ありません！それでは！｝
申し訳無い顔をしていたマリアが。真剣な顔をして自分の目の前に杖をかざすと。魔力を集中して魔法を唱えた。
「攻撃力アップ！、防御力アップ！、スピードアップ！」
おお！これが付与魔法か！何だか力が湧いてきた感じだな！これならいけるか？
俺はマリアにバフを掛けてもらい。もう一度オークジェネラルに攻撃を仕掛けた。その攻撃速度、パワーが上がってるのが実感できた。移動速度は速すぎて体が振り回される感じで、攻撃力も先程寄り深く斬りつける事が出来ていた。
『グっ！能力が上がったのか！だがまだ俺はやられん！』
オークジェネラルは、魔力を集中させ自己治癒の能力で傷を塞いだ。だが流石のオークジェネラルも今のは少し厳しかったらしく、息使いが荒くなっていた。
ちっ！しぶといな……決定的な攻撃を仕掛けないと駄目だな！影分身は通じないからな……いや、少し変えれば良い。それとあれも試してみよう多分出来る筈。イメージは出来てるからなそれからマリアに確認だ！
｛…………何だけど出来るか？｝
｛はい丁度良いのがありますよ！｝
俺はマリアに相談したら、俺の希望する事が出来ると言う。それに嬉しいプラス情報も聞けた。
｛じゃあマリア頼む。それとタイミングをミスるなよ？｝
｛はい！ケン様｝
俺とマリアは目で合図して、マリアが魔法を使った。
「オーラブレイド！｝
マリアが魔法を使うと、ショートソードが光の膜で包まれた。俺はショートソードを咥えると、オークジェネラルを睨みつけ、ゆっくりと間合いを詰めた。その距離約２０ｍ俺は、意を決して一気に正面から走り出した。
『それは俺には通じぬゾ！』
俺はオークジェネラルの言葉を無視して突っ込んだ。オークジェネラルの攻撃範囲に入ると。俺は影分身をオークジェネラルに飛びつかせた。
『あまい！』
オークジェネラルは、左手に持つバトルアックスを振り下ろしてきた。そこで
｛今だ！｝
俺の念話にマリアは魔法で応えた。
「フラッシュ！」
俺の背中側で光が爆発したかのように、光が弾けた。
『これしき！そこだ！』
オークジェネラルジェネラルは目を閉じながら、左腕を振り下ろして、影分身を切り裂き。その勢いのまま、体を半回転して後ろに現れたケンを睨むと。
『あまいと言ったろうが！これでおしまいだ！』
オークジェネラルは右手に持つバトルアックスを、水平に振り抜きケンを斬りつけた。……だが！後ろに現れたケンは黒い煙りになり。バトルアックスは空を切った。そしてその勢いでまた半回転して元の位置に戻った。
『なっ！何だと！』
オークジェネラルが驚いたその時！オークジェネラルの足下の影からケンが、オークジェネラルの背後に飛び上がった、咥えていたショートソードに魔力を込めると。ショートソードは光のロングソードのようになっていた。その光のロングソードをオークジェネラルの首目掛けて水平に振り抜き。オークジェネラルの首を斬りつけた。
『なっ！ぜ。そ、こにぃ！』
オークジェネラルは、俺がまた後ろに現れたのに気づいて回避をしたが。ショートソードの長さが変わってるから、目測を誤り首半分が斬れた。
『あのタイミングで回避するのか？参ったな！あんた凄いよ！』
ケンは完璧なタイミングで攻撃をして、首を跳ねたつもりだったのを、反応して少し回避した事に賛辞を送った。
『ゴフっ！だが……俺はもう駄目だ！お前の勝ちだ……ゴフっ！だけどな……俺達は負けない！今オーク軍の王、オークキング様は大軍を引き連れてこちらに向かってる。あと２．３日で着くだろう！それでここら一帯はオークキング様の物になるのだ！それまで精々恐怖怯えるがいい！』
オークジェネラルは最後にそう残し、肉の塊になった。
ふぅ～なんとか倒せたな……でも最後のあれを回避されると思わなかった。オークジェネラル強かったな！
｛ケン様ご無事で？｝
｛ああ！大丈夫だ。マリアのおかげでオークジェネラルに勝つ事が出来たよ！ありがとう｝
｛そんな事ありません。私は私に出来ることを下までです｝
（只今の戦闘でアクティブスキル【影移動】を覚えました）
（只今の戦闘で【忍犬】に進化する事が出来るようになりました。進化しますか。 はい いいえ ）
俺はマリアにお礼を言い、ルティを捜そうとしたら突然頭に響いてきた。
おいおい影移動は分かるが……進化先が決定事項でしかも【忍犬】だって？まんまじゃないか。まぁこれはヘルプで見なくても分かる上位種だろ。
それなら、もちろん進化だろ！
（【忍犬】に進化しました）
