第六話 魔道具作り
「今日は魔道具を作ります」
それは、普通に部活動をし、中間テストが終わった後すぐのクラブの話だ。(ちなみに理科の点数は俺98陰影94岳信88夢呂日69だ。)先生が言った。
「魔道具ってどういうのを作るんですか?」
「あなた達が好きなのを使っていいですよ。自分の為になるものを作りましょう」
自分の為になるものを・・・
「先生‼︎どうやって作るんですか?」
岳信が聞いた。
「どんなのを作るか言ってくれればこちらでレシピを用意します」
そうか、俺の為になるものだってなんかあるはずだみんなのを聞いてみよう。
「では、三年生から名前も言って」
と、先生はメモを取り出した。他の人たちのやつを参考にしよう。
「沙羅で、伸び縮みする服」
なるほど、体の大きさを操れる沙羅先輩ならそれがいいだろう。
「えーっと、矢田で移動速度の上がる靴」
おっ、確かにそれは欲しいな。
「張で、自分を目立たなくする、えーっとコートで」
確かに張先輩は空を飛ぶ能力。それでこの街に宇宙人がいることになっている。それは自分の為になっているだろう。
「藤川で、過去の出来事を消せる本」
すごい。確かにそれは確かに欲しいな。
「岡本で、誰でも乗れる自転車」
「「「「「「「「えっ」」」」」」」」
岡本先輩、自転車乗れないの⁉︎確かにこの前聞いたら体重120キロあるって言ってたし。
「谷川、魔法銃」
おお、夢呂日らしい。
「上外、投げて止まったら戻ってくる短剣」
その短剣誰に投げるんだよ!
「清宮で、攻撃力千倍のマジックハンド」
「何するつもりだ!」
「いや、だって俺自分の魔法で攻撃手段ないもん」
あー、なるほど岳信なりに考えているのか。
「で、山出谷さんは?」
「あっ、えーっとまだ考えてません」
「なら残って考えなさい」
まじか、えーどうすればいいんだよ。
「では今日クラブを終わります。号令!」
「起立。これで科学部の活動を終わります。礼」
1、2、3
「じゃあな、学。頑張れよ!」
先輩や夢呂日や陰影は帰った。岳信がこっちに来て、
「一緒に考えようぜ」
「あっ、ありがとう」
「学の場合、ビームの有効活用できるやつを考えたら?」
「やっぱそうだよな、だけどそれが思いつかなくて」
「じゃあ、☆♪¥$€%°#がありますよ」
先生が言ってくれた。
「それいーじゃん!それにしろよ学‼︎」
確かにそれなら使えそうだ。
「じゃあ先生!それでお願いします!」
「わかりました。では、また明日の放課後」
「「さようなら〜」」
「はい、さようなら」
-----いつの日か彼達が植田を倒してくれるのだろう-----
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「すげーな!山出谷おまえそんなん持つのか」
夢呂日が嬉しそうに俺の作った魔道具を見ている。魔素とマホニウムを使って作った。俺が持ち手を持ってビームを流すとできるビームサーベルだ。
「これで植田もボッコボッコだぜ!」
その日、俺たちは楽しく自分たちの魔道具を見せ合ったりした。その時、1人の背が低めの女子が理科室の前を通っていくのが見えた。