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科学部の大魔法使いⅠ-強い絆でー  作者: ゴマ団子/Masari
第6章 科学部の魔法使い達
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余談 大魔法使いの誕生

大きな草原の真ん中で二人の少年と一人の少女がいた。

一人の黒髪の少年は穏やかな性格で、何かを研究することがとても好きだった。

また、素晴らしいほどの魔法の才能に恵まれていた。

もう一人の青髪の少年は元気な性格で、大きな力を求め、この世界で最高の座『大魔法使い』に憧れていた。

しかし、彼にはごく平凡な魔法の力しかなかった。

二人は親友と呼べる存在で、互いの夢を応援した。

そして、一人の少女。

目立った白髪の美しい少女。

二人の住む王国の王女で、誰にでも優しく、たくさんの人から愛されていた。

その三人は同じ年でいつも仲良く遊んでいた。

その日は暖かい木陰の下で昼寝をしていた時だった。


「ねえ、『科学』って知ってる?」


少女が二人に問う。


「いや、知らね」


青髪の少年は興味がなさそうに答える。


「なんですか?それ」


逆に、黒髪の少年は興味を持ち、少女に聞いた。


「この前、城の書庫にある一枚の本に書いてあったの。魔法と対になる存在だって」


「魔法と対⁈なんだそれ⁈」


「そんなものが存在するんですか?」


青髪の少年も興味を持つ。

黒髪の少年はさらに疑問が増えていく。


「これからさ、時々、『科学』について調べてみない?」


「「賛成!」」


それから三人は城の中の本に『科学』についての文献がないか調べた。

しかし、残念ながら『科学』に関する書は彼女の見つけた本一冊だった。

その結果で悲劇が起こる。

三人は『科学』に関する書を見つける代わりに、『災厄の書』を見つけてしまった。

その本に書かれていることを実践すれば、どんな者でも史上最強の魔法の力を手に入れ、世界最強の魔法使いになれる。

その存在を知られたことにより、魔法の才能に乏しい者。

さらに強くなろうとする者。

さらには、大魔王の軍勢までもが国を攻めてきた。

王はある場所に『災厄の書』を封印した。

そして、その大戦を食い止めたのは、黒髪の少年だった。

圧倒的な魔法の力で、相手を倒し、国に勝利をもたらした。

彼は次期、『大魔法使い』に任命された。

皆は大いに祝福し、少女との婚約まで発表された。

しかし、一人、辛い思いをしている者がいた。

青髪の少年だ。

悩みに悩んだ青髪の少年は最悪の行動に出た。

『災厄の書』が封印されし場所は王女である、白髪の少女の中である。

青髪の少年は『災厄の書』を手に入れる為、白髪の少女を殺した。

そして『災厄の書』を手に入れた青髪の少年は『闇の大魔法使い』と名乗る。

しかし、『闇の大魔法使い』は黒髪の少年と大勢の魔法使いによって殺された………はずだった。

その後、黒髪の少年は少女の葬い、世界を救った英雄てして『大魔法使い』となった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


大魔法使いは城の書庫を歩いていた。

そこはかつての親友が『科学』について調べた場所だ。

そこで、チェックのつけられた本を見つける。

大魔法使いが開いたその本には…。

別世界への行き方を記された、魔法の書だった。


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