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科学部の大魔法使いⅠ-強い絆でー  作者: ゴマ団子/Masari
第5章 いろんなとこ大冒険
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第四十六話 剣士を探せ

遅くなって申し訳ありません!

「なぁ、この前聞いたんだけどよ?学」


学校での休み時間。

俺が席に座っていると岳信がこんな問いかけをしてきた。


「俺たちの学校にそれはそれは凄い剣の達人がいるんだってよ」


「なんだそれは?ここはどこかの異世界かよ」


そんなファンタジーみたいな話に岳信は。


「ちげえよ。なんか剣道をやっている人がいて、その人は大会で決勝に進出するものの、目立つのを嫌がって負けてるらしいんだよ」


なにそいつ。

そんなにクールな奴が俺たちの学校にいるのか。


「へぇ、そんな噂聞いたことねえな」


「そうか〜、やっぱ知らないか」


ドスン、と俺の机に座る。

しかし、そんなカッコ良さそうな奴あってみたくないこともないな。


「なぁ、昼休みにさがしてみねえ?」


「まぁ、いいよ」


俺は適当に返事する。

俺も剣を使うし(そういや最近使ってない)、ご教授願いたいところだ。


「よっしゃ!じゃあ、昼休みまでに情報収集しとく!」


そう言って岳信は教室を飛び出していった。

チャイムが鳴ったのはその後だった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そして迎えた昼休み。

今日は教室で昼飯を済ませることになった。


「なんかわかったのか?」


残りの休み時間を情報収集に使った岳信に聞いた。


「んー、これといった情報はなかったけど、あまり目立たない眼鏡の人らしい。なんか試合見たことある人もいるらしいけど、風の如く瞬殺されるらしい」


「かなりの達人だな」


どこ情報なんだ。

しかし、なるほど。

ならば、目立たない眼鏡をつけたを中心に聞いていくか。


「でも、それだけの情報で見つかるか?」


「まぁ、根気で行くしかないだろ」


前向きだな。

仕方ない。

付き合ってやるか。


「とりあえず、隣の二組から見ていこう!」


岳信は席を立ち上がった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


二組に入る。

まぁ、隣のクラスだからすぐついたが。

陰影と夢呂日はいないから、もう図書室に行ったらしい。

しかし、本当に見つけられるのか?


「んじゃ、それっぽい人いるか?」


「ん?学と岳信じゃん」


俺たちに話しかけてきたのは第一の使者吉川だった。

メガネだな。

目立たない方なのか?

でも条件は合ってる方か。


「なぁ吉川、お前って剣道とかやってない?」


敵の時もかなり強かったしな。

ひょっとすると…


「うん、今もやってるよ」


「そうだったのか」


なあんだ。

俺たちが探していたのは女剣士の吉川だったって感じか。


「へー、お前強かったんだな」


「まぁ、ゴミクズの方が多分強いけどね」


「お前、最強じゃなかったの?」


あれ?

まさか…


「最強ってなんだよ。私、剣道は中レベぐらいだぞ」


なんだ違ってたのか。

今思えば、こいつがその剣士みたいに強かったら、余裕で優勝して、でっかい大会行ってるか。


「で、そのゴミクズって誰だよ」


その呼び方酷いなぁ。


「名前も言いたくないよ。ほら、谷川だよ」


「「ふぇ⁈」」


俺たちに二人は余裕で驚いた。

マジかよ。


「あいつ、剣道やってんの?」


岳信が驚き顔で尋ねた。

衝撃の事実、発覚。


「いや、正確には『やってた』だな小学六年の頃にやめたんだよ」


そうなのか。

でも…


「「それは無いな!」」


思わず岳信とハモってしまった。

あいつがそんなキャラなはずがない。

だって、あんなことしか考えない夢呂日だぜ?

そいつがそんな訳…ぷっ、くくく。


「ありがとう、じゃあ俺ら行くわ」


「え、あ、うん」


「じゃあ学、次は三組行くか」


「そうだな」


俺たちは教室を出た。


「あいつ、物凄く強かったんだけどなぁ」


俺たちが聞き逃したその言葉。

近くにいた眉毛の濃い奴は聞き逃さなかった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


その後、三組と四組を探したが、そんな人物には会えなかった。

そして、放課後。

いつもの通り、科学部へとやってくる。


「おい!なんで昼休みに図書室に来なかったんだよ⁈」


入るなり、怒り気味の夢呂日が言ってきた。


「ちょっと人探ししてたんだよ」


「そうか、とりあえずもういいよ。とりあえず岳信!ムシゴッドの大会が今度、あそこのショッピングモールで開かれるらしいぞ!」


「マジか⁈ヤバイ、人なんか探してる場合じゃなかった!」


ムシゴッドっていうと、あのアーケードゲームか。

俺は陰影の隣に座る。


「人探しって、誰を探してたんだ?」


今日も相変わらず暗い陰影が聞いてきた。


「なんか強い剣士らしいんだけど…」


「なんだ、その二次元みたいな設定」


夢呂日を見ても、やっぱりそうは思えない。

少し剣道をやってたぐらいだろう。

絶対にあいつは違うな。

俺はそう確信した。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ちょおおお!時雨ちゃんまで倒されちゃったの⁈」


「そうみたいっす」


「あと、幹部は君も含めて二人しかいないよ⁈」


「そうですね」


「君に任せても大丈夫かなぁ?もう、負けそうで怖いんだけど」


「まぁ、任せて下さい。プロジェクト『S』も成功させましたし、奴らのメンバーの一人、谷川夢呂日の注意すべき点も得ました。あとは本気で挑むだけです」


「ん?なんか今までで一番頼もしいな」




「なので俺に任せて下さい」

この章もあと三話!

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